January 28, 2007

季刊R・P・G創刊号と賽子の国の魔法戦士

 季刊R・P・G創刊号とソードワールドRPGリプレイ「賽子の国の魔法戦士」が立て続けに届き、何とか読み終えた。

 季刊R・P・G(下図)は、休刊(廃刊?)となったRPGamerの後を受けて再出発したもので、RPGamerと比べて大きな違いは、価格が998円と下がり付録が付かなくなったことと、本の大きさがA5版に小さくなったことだろう。

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 RPGamerの末期には、付録ゲームが確保できず、まったく役に立たないペーパークラフトやカードなどを申し訳程度に付けていたことを考えれば、付録なしでの値下げは歓迎できる。

 しかし、本の判型が小さくなったのは大きなマイナスだ。本が小さくなったのにあわせて、活字が小さくなり、その上、縦書きの3段組や4段組にしているので、非常に読みにくい。
 学生やフリーターなど、昼間に時間のとれる者なら、そう感じないかもしれないが、平日は長時間労働をして、帰宅後に蛍光灯の下で小さい字を読まされるのは、苦痛以外の何ものでもない。
 これでは、主な購読層であろう30代以降の読者が、早々に離れていくだろう。

 また、誰のアイデアかロゴマークにRPG-7を持った魔法使いという絵を採用し、読者受けを狙っているつもりのようだが、このジョークが判るのは、ある程度の年齢層の人間だけだろう。

 あらためて内容をみてみると、今回の季刊RPG創刊号は、“季節はずれの怪奇特集”と銘打ってRPGと関連がありそうな怪奇物の記事を載せていた。
 また、当然のように「クトゥルフの呼び声」をはじめとするホラーRPGについての記事が載せられていたが、その中でもトップにあった佐野史郎氏のインタビューには驚いた。

 なぜ、俳優の佐野史郎氏がと思う人もいるだろうが、彼はかつて「インスマスを覆う影」(下図)というラヴクラフトを元にした和製のドラマに主演していて、私もそれが縁でのインタビューと思っていたが、実はちょっと違っていた。

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 インタビューで彼は自らが熱狂的なラヴクラフティアンだと語っていて、ラヴクラフトに関するものは、大方コレクションしているとのことで、もちろんRPGの「クトゥルフの呼び声」も持っていて、俳優仲間とプレイもしているとのことだった。

 先に挙げたテレビドラマ「インスマスを覆う影」も彼が企画し、小道具として自ら所有するネクロノミコンなどを撮影に使ったとのことだった。意外といえば意外な事実に驚いたが、この方面の人は隠れたところに結構いるようだ。

 インタビュー以外の記事は、単発のものを除くとRPGamerから引き続きのものが多く、結局はカラーや図が減って読みにくくなったRPGamerといった感じだった。

 これではとても人に勧めることができないし、私自身次号を買うべきか迷うようなものなので、できばえに点数を付けるとしたら、大甘につけて40点といったところだろうか。

 次号は、この評価をよい意味で裏切るような奮闘を望むばかりだ。


 次に「賽子の国の魔法戦士」(下図)だが、最初手に取ったときに思ったのは、“ずいぶん本が薄いな”ということだ。

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 これまでのリプレイ本に比べると2割ぐらい厚みが薄く、中身もそれに比して薄いものだった。
 特にタイトルにもなった賽子の国の魔法戦士のリプレイは、イベントで行ったエキシビジョンプレイを載せたもので、ストーリーは半端なところで終わり続きは小説を読んでくれとなっていた。
 これは、一言で言えば読者を馬鹿にした所行で、消費者は新刊を出せば買うという下心が透けて見える作家と出版社の傲慢さが現れたものだと言えるだろう。

 エキシビジョンが悪いと言うわけではないが、それならおまけとして小説の最後にでも付ければいい。そうすればファンに不必要な負担を強いることもなく、またファンでない者にも不愉快な思いをさせることもなかっただろう。

 最近のSNEは、とかく儲け主義に走り、読者をなおざりにしてきているようだ。こんなことが続くようなら、もうSNEの本は新刊で買うのをやめて古本を探すことにしようと思う。

 そういう意味ではこの「賽子の国の魔法戦士」は、私の心を動かした本となった。こういう本が今後現れないことを祈るばかりだ。

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