October 01, 2004

ロナウドの日記 その1 D&D3e 「地底の城砦」

 これは、かなり以前に私のプレイしたD&D3eのシナリオ「地底の城砦」(原題:The Sunless Citadel)のプレイ模様を私のキャラ’ロナウド’の視点から書いたものです。プレイの記録のつもりとして書いていたものですので、あまり良いできではありませんが、何かの参考になればと思い公開します。

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 かなりの長文になりますので、数回に分けて掲載していきます。また、ネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください。


 ロナウドの日記

はじめに
 やあ、みなさんこんにちは。僕はロナウド、ハーフリングだ。今のところ冒険者としてあちこちを旅しながら、いろいろな珍しいものを見聞きしている。その傍ら、その土地で起こっている様々な事件を解決し、喜んでもらっている。もちろんそれなりの謝礼をもらってだけど。
 今のところ僕は3人の仲間と旅をしている。まず、ドワーフのボブリン。こいつは戦士であり、またケンカの神様の神官もしている。まさにケンカ命といった物騒な性格だが、怪物との戦いでは頼りになるやつだ。ただ、名前がゴブリンやホブゴブリンと似ているため、それを言われると前後の見境なく怒るので、からかいがいのあるやつだ。
 次に人間のビーン。こいつは魔法使いだけど、クモを食べて手足をねばねばさせ壁を登る変な魔法が得意なので、みんなはクモ男と呼んでいる。しかし、時々ほかの魔法も使ってみんなの役には立っているので、欠くことのできないやつだ。
 3人目は人間のオズマ。こいつも戦士だ。力自慢だけど脳みそまで筋肉という典型的な戦士だ。しかし、怪物との戦いにはなくてはならない存在だ。
 最後に僕だけど、いわゆる”しのビット”だ。忍びの者として、町中でも野山でも役立つ技を身につけているので、どこでも活躍できる。


1日目:村にて
 この4人の冒険仲間が今回やってきたのは、ちょっと大きな田舎町(名前は忘れちゃった)で、ここでは何でもゴブリンとリンゴを取引しているそうだ。
 このリンゴというのがただのリンゴではなく、食べるとありとあらゆる病気が治り、若返る効果もあるという、不思議なリンゴだ。どんな物か一目見てみたかったけど、年に一度1個だけしか売りに来ない貴重な物だそうで、その時は残念ながら置いてなかった。

 リンゴは見ることができなかったが、この町で何かないか酒場で聞いてみたところ、この町の若者が1ヶ月前に冒険に出て帰ってこないという事件があり、若者の親が探し出してくれた者にお礼を出すという話を聞いた。

 依頼主の所に行き詳しい話を聞いてみると、何でもこの町の近くに「地底の城砦」という遺跡があり、そこにはモンスターが巣くっているらしい。それを退治して名をあげようという武者修行中の戦士と共にこの町の若者3人が乗り込んでいった。その若者達の内の2人が、この人の子供だそうだ。
 もう1ヶ月も経つので、生きているかどうか判らない。生きていればそれに越したことはないが、もし死んでいれば証拠の品、名前入りの指輪を持ち帰ってくれば報酬を支払うということだった。
 条件的には悪く無いので、この依頼を引き受けることにした。

 僕たちは店で冒険に必要と思われる物を買いそろえて「地底の城砦」へと出発した。いつも忘れがちなロープと10フィート棒は忘れずに買い、食料も少し多めに買うことにした。


旧街道にて
 「地底の城砦」は寂れた旧街道を歩いて数時間の所にあるとのことで、この旧街道には時折モンスターも出没するらしい。
 僕たちは幸いにもモンスターと出くわすこともなかったが、旧街道の所々に廃墟が点在しており、今ではこの道を通る者はいなくなったというのは本当らしい。
 2~3時間ほど歩いただろうか、そろそろ「地底の城砦」の手がかりが見えてきても良い頃だと思っていると、旧街道に沿って大きな地割れがあるところに着いた。
地割れに近づいてのぞき込んでみると、下までロープが垂れ下がっているところがあった。ご丁寧にも階段状の足がかりまである。誰かがここから下に降りたのに違いない。
 詳しく調べてみるとそのロープは痛みもほとんど無く、この1ヶ月ぐらいに取り付けられた物のようだった。これは間違いなく前の冒険者たちが残していったものだ。そう確信した僕たちは、ロープを伝って地割れの底に降りていくことにした。
 見たところ地割れはかなり深いようで、途中の岩棚までしかロープは届いていない。まずは様子を見るために僕が降りていった。


岩棚にて
 岩棚まで降りると、そこには瓦礫の山があちこちにあるだけで、その他に怪しいものは見あたらなかったが、そこから更に下へと降りる階段があった。階段は岩を削って作られたもので、一体誰がこんな大がかりなことをしたんだろうと思いながら、とりあえずみんなに異状がないことを伝えようと大声で叫んだ。

 すると突然、瓦礫の中から大ネズミが3匹飛び出して僕に襲いかかってきた。とっさに小剣を抜いて最初の一撃を防いだ僕は、さっきよりも大きな声でみんなにこのことを伝えた。上ではボブリンが助けに来るべくロープを降りようとしたが、それを時間が掛かりすぎるとビーンが止めてクモ魔法で岩壁を走り降りはじめた。ボブリンとオズマは武器を弓に持ち替えた。
 大ネズミ3匹からの攻撃をかろうじて避けていると、ボブリンとオズマの弓による援護が始まり、ビーンが救援に駆けつけてくれた。みんなの助けもあって、なんとか大ネズミをやっつけることができた。
 大ネズミを退治した後、岩棚を詳しく調べてみたが、何も目新しいものは無いので、さらに下へと降りていくことにした。

 階段を下りるにつれて、だんだんと薄暗くなってきた。いかにも地中奥深く入り込んでいくと言った感じだ。そうして階段の一番下まで降りた僕たちの前には、地中に埋まった城跡が現れた。ここはどうやら城門の一番上の部分のようだ。


 <続く>

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October 02, 2004

ロナウドの日記 その2 D&D3e 「地底の城砦」

 ロナウドの日記2回目です。先の回に書き忘れていましたが、このシナリオのマスターは、Lock氏で、プレイヤーはF井僧正と私の2人だけという少人数でのプレイでした。このためF井僧正はビーンとオズマの2キャラを扱っています。

『この記事にはネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください』

地底の城砦
 正面に扉がひとつあり、その他に中に入れそうな所は見あたらないので、その扉へ近づいていった。すると扉の前に落とし穴が仕掛けられていて、ボブリンが落ちてしまった。
ボブリンを引っ張り上げてみると、幸い大したけがはなかったので、穴に注意しながら扉を開けて中に入った。

 中はホールのような広い部屋で、まず目についたのは壁に槍で串刺しになっているゴブリンの死体だ。その他にも数体ゴブリンの死体が床に転がっていた。調べてみたが、床の死体には特に何もなかった。しかし、串刺しになっている死体を下ろしてみると、壁に何やら見たことのない文字が書かれていた。これは何だろうと思っていると、ビーンが「これはドラゴン語の文字だ」と言った。しかし、何と書いてあるかは教えてくれなかった。なんてケチな奴だ。これからはケチなクモ男と呼ぶことにしよう。

 この部屋には他には何もないようなので、2つある扉の左側へ行くことにした。扉を開けると、そこは半分崩れかけた部屋で、向こう側の壁には石造りの両開きの扉があった。いかにも宝がありそうなのだが、残念ながら鍵が開かず扉を壊すこともできそうにないので、あきらめてさっきの部屋に戻りもう一つの扉へと行くことにした。

 こちらは狭い廊下が奥に続いた。そのまま進んでいくと、少し広い部屋に出た。部屋の奥には暖炉があり、その前に布の固まりのようなものが転がっている。調べてみようと思うと、その布の固まりからすすり泣きのような音が聞こえてきた。これはもしかして生存者かも。そう思った僕たちは助けに来たと話しかけながら近づいた。
 近づいてみると何か様子が変だ。人間にしてはずいぶん小さい。よく見るとこのすすり泣いているものは、コボルドだった。

ミーポ
 コボルドが何を言っているのか僕には判らなかったが、ビーンはコボルドの話している言葉がドラゴン語だと言い、あれこれ話し始めた。それによると、このコボルドは名前をミーポと言い、ゴブリンとの戦いで仲間を殺され’大切なもの’を奪われたそうだ。

 ビーンはミーポと交渉して、’大切なもの’を取り返してやるから僕たちに協力することを約束させた。
 ミーポは族長に会わせるというので案内させると、広くて部屋の両端に柱が何本も立っている部屋に連れてこられた。そこには、2匹の大柄なコボルドに守られた、偉そうにしているコボルドが居た。こいつがコボルドの族長だ。

 僕たちは族長と交渉し、’大切なもの’であるドラゴンの子供をゴブリンから取り返したら、代わりに宝物庫の鍵をもらうことにした。また、先にこの城砦へ来た冒険者達もゴブリン討伐に行ったことが判った。

ゴブリンの巣窟
 ゴブリンの巣窟にはミーポが案内することになり、早速退治に行くことにした。曲がりくねった狭い廊下を進み、広い部屋に出ると、そこから先はミーポも来たことのないところだそうで、ここからは慎重に進むことにした。
 この部屋の床には先に来た冒険者達のものと思われる靴跡があった。どうやら僕たちの進む方向に間違いはないようだ。

 さらに進んでいくと、いくつもの扉が並んでいる廊下に出た。最初の扉の前の床に靴跡があったので、その扉へと入っていった。そこは空っぽの部屋で奥にあるへと進んだ。

 扉を開けると、いきなりけたたましい音が鳴り響いた。警報だ。ゴブリンのくせに生意気な仕掛けをしてやがる。ボブリンとオズマが扉の中に突入しようとすると、そこは短い廊下になっていて、床一面には撒きびしが敷き詰められていた。さらに廊下の先にはバリケードが築かれていて、ゴブリンはそこから矢を射かけてきた。ボブリンとオズマは矢を盾で防ぎながら10フィート棒で撒きびしをなぎ払って道をつくり前進した。

 バリケードを乗り越えると、ゴブリンは小剣を抜いて襲い掛かってきた。1匹を切り倒したところで、不利と思ったのか、ゴブリンは逃げ出した。追い打ちで1匹倒したが、1匹取り逃がした。
 そのままの勢いで先に進んだところ、さらにゴブリンは待ち伏せを仕掛けてきた。何とかこれを撃退して、次の部屋に進んだ。

 扉を開けると、そこは大広間になっていて、ゴブリンがうじゃうじゃいた。数の不利を補うため扉のところで戦ったが、多勢に無勢でボブリンとオズマは怪我がひどくなってきて限界に近い。「みんな下がって」僕はそう叫ぶと勇気を振り絞って前に出て扉を閉めた。
何とか戦士達の傷を治す時間を稼ぎたかったからだ。ゴブリンは僕の背中に斬りかかってきたが、運良く大した怪我はなかった。

 扉を閉めると、ようやくボブリンの魔法で戦士二人の傷を治した。ゴブリンは扉を壊そうとしたが、思った以上に丈夫でなかなか壊れない。この時とばかりにビーンは魔法の準備をして扉が壊れるのを待ちかまえた。
 扉が壊れるのと同時にビーンの魔法が発動した。なんでもバーニングハンドという炎の魔法だそうだ。不意を突かれたゴブリンはこの魔法で全滅した。よく見るとふつうのゴブリンの他に大柄なゴブリンが何体かいた。

 この部屋の奥には、さらに扉があったが、これ以上戦うと命に関わることになりそうなので、今日の所は引き上げることにした。友好的なコボルドのところで休み、また明日ゴブリン討伐に出発だ。

 <続く>

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October 08, 2004

ロナウドの日記 その3 D&D3e 「地底の城砦」

 ロナウドの日記3回目です。この「地底の城砦」は実際のプレイでは、メンバーが集まることができるのが月に一度あるかないかだったので、開始から終了まで半年以上かかりました。そのため、前回何をしたのか忘れないようにプレイの記録を残しておこうと思い書き始めました。

『この記事にはネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください』

2日目:再度ゴブリンの巣窟へ
 コボルドの族長から一部屋をあてがわれ、そこで一晩休憩した。これでなんとか、ビーンとボブリンは魔法を充填することができ、怪我も幾分治った。準備のできた僕たちは、再度ミーポの案内でゴブリンの巣窟へと向かった。

 前回の探索で作った地図をみると、冒険者達の足跡を追っていったので、途中に放置した扉があることにビーンが気づき、これを調べてみようと提案した。
 それは水の枯れたドラゴンの形をした噴水がある部屋にある石造りの扉で、いかにも宝がありそうだ。

 罠がないか調べようと扉に近づくと、いきなり天井から大鎌が降ってきた。僕はとっさに飛び退いたが、間に合わず怪我をしてしまった。振り下ろされた大鎌は、その勢いで再度天井に戻っていった。どうやら何度でも動く罠のようだ。
 僕はボブリンに傷を治してもらいながら、ここのゴブリンはなんて高度な罠を仕掛けているんだ。これは黒幕に悪い魔法使いがいるに違いないと思った。
 この扉の罠に再度挑戦しようかと思ったが、とりあえず冒険者達の救助とドラゴンの奪回が優先事項なので、後回しにすることにした。

 そして、いくつもの扉が並んでいる廊下まで来た時、ビーンが「廊下の奥にはまだ行ってないので、こっちに行ってみよう。もしかして迂回路があるかもしれない」と言うのでそっちに行ってみることにした。


城砦の地下牢
 この廊下は両側に木製の扉が並んでいて、それが片側3カ所ずつある。手前から順に開けていくと、数カ所の扉の中から大ネズミが飛び出してきた。
 大ネズミをやっつけたあと扉の中を見てみると、そこは汚い小部屋で、これは元々牢屋だったんだろうと思った。

 廊下を進むと少し大きな部屋に出た。その部屋は奥に扉がひとつあるほか、さっき見たのと同じようなドラゴンの形の噴水があった。もちろんここも水は枯れている。
 よく見ると、この部屋の床には落とし穴があることを示すマークが書かれているところが2カ所あった。きっと先行した冒険者達が書いていったんだろう。
 マークを避けながら奥の扉に向かった。途中ビーンが枯れた噴水に興味を示したが、後回しにすることにした。

 扉を開けると、突然大ネズミが3匹飛びかかってきた。これには完全に不意を突かれて前衛のボブリンとオズマは大怪我をした。その時ミーポが「グダッシュ!グダッシュ!」と叫びだした。
 後で判ったことだが、グダッシュとはドラゴン語で『太っちょ』という意味だそうで、その言葉のとおり、ふつうの3倍もの大きさの太った大ネズミがその部屋の中にいた。

 最初に受けた奇襲で、ボブリンもオズマも調子を狂わされ、大ネズミ相手に苦戦している。それを見たビーンが新しく覚えたという魔法を使い、魔法の犬を呼び出して大ネズミを攻撃させた。
 これにはたまらんと大ネズミが魔法の犬に攻撃の矛先を変えたので、ボブリンとオズマは、このときとばかりに大ネズミを1匹ずつ倒していった。大ネズミ3匹を倒したその時、ボスネズミがオズマに噛みつき、オズマは重傷を負って動けなくなった。
 ボブリンは、オズマの仇とばかりにグレートソードを振るい、ボスネズミに大打撃を与えた。さすがのボスネズミもこれには堪らず、もんどりうって倒れた。

 ボスネズミを倒した僕たちは、オズマの応急手当をした後、この部屋を探索した。ほとんどは、ネズミのゴミと汚物と食いカスだったが、その中に指輪をしている人間の死体があった。
 指輪をよく見ると裏に名前が彫ってあり、村の若者カラカスのものだった。依頼主の子供ではなかったのでほっとしたが、これだけでは救出のためには何の手がかりにもなりはしない。


一時退却
 オズマの怪我がひどいので、一旦戻ることにして、落とし穴があった部屋まで来ると、ビーンがドラゴンの形の噴水を調べてみたいと言いだした。
 ビーン一人で調べるというので、他の者は部屋の外に出て様子を見ていると、突然噴水からガスが吹き出してきて、それを吸い込んだビーンは倒れてしまった。助けに行きたいがこのままでは助けに行った者もガスを吸ってしまうので、どうすることもできない。幸いビーンは意識があり、自力で部屋の外まで這って出てきた。

 予想外の被害に、僕たちは一旦町まで戻り、怪我を治してからもう一度戻ってくる事にした。幸い帰り道は特に何事もなく町に着いた。
 帰り道の途中、ボブリンが寒気がするというので、額にさわってみるとかなりの熱が高い。後でわかったことだが、大ネズミに噛まれると熱病をうつされることがあるそうで、この時もその病気に罹ったのだった。

 町に着くと、怪我や病気の治療をする傍らヒーリングポーションやスクロールを買いあさった。この田舎町唯一の商店である依頼主の家は、これらを定価で売ってくれた。
 自分の子供を救いに行ってくれる人なんだから割引ぐらいすればいいのに、やはり商人はとことんがめつい人種だ。

 <続く>

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October 15, 2004

ロナウドの日記 その4 D&D3e 「地底の城砦」

 ロナウドの日記4回目です。ここまでで実セッション数3回、実時間で18時間近くかかっています。
 何故こんなに時間が掛かっているかかというと、私たちのプレイは、セッション間が短くて2週間、長ければ3ヶ月ぐらい空いてしまうので、これまで何をやったのかを復習する必要があるからです。
 そのため、最初の2時間ぐらいは、前回を振り返りながらの無駄話で費やされています。

『この記事にはネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください』

3日目:再び地底の城砦へ
 装備を揃え、治療も終わった僕たちは、再度地底の城砦に向かった。 途中何事もなく城砦に着き、ミーポに再度道案内を頼んだ。

 今度は寄り道をせず、以前戦ったゴブリンの巣窟へと向かった。途中にある警報が仕掛けてある扉まで来たので、警報の解除をしようとしたが、うまくいかない。
 ゴブリンの分際で、これほど巧妙な仕掛けをするとは、これを仕掛けた奴はただのゴブリンではない。きっと悪い魔法使いが仕掛けたに違いない。

 結局、強行突破することになった。扉の向こうがどうなっているかは見当がついているので、ボブリンとオズマの二人が最前列で突入準備をして扉を開けた。

 すると、思った通り警報が鳴った。前回と同じく扉の向こうには撒きびしが敷き詰められていたので、二人はそれを踏まないよう慎重に前進した。途中ゴブリンはバリケードの向こうからジャベリンを投げつけてきたが、それは外れた。
 バリケードを乗り越えた二人は、難なくゴブリンどもを蹴散らした。撒きびしをそのままにしておくと、また敷き詰められるので、今度は回収しておこうと思ったが、思った以上に量があるので、これはあきらめた。

 そのまま進んでいくと、以前待ち伏せをされたところでは、今度は幸いにも何事もなかった。そのまま奥に進み、以前開けていない扉を開けると、その部屋の奥にさらに扉があった。

 扉の造りが立派なので、調べようと近づいていくと、手前に落とし穴が仕掛けてあり、落っこちた。深さが約3メートルほどあったが、幸い怪我はなかった。穴の上から10フィート棒を下ろしてもらい、それを手がかりにして這い登り、再度扉を調べたところ、扉そのものには罠も鍵もなかった。


カルカリックス
 扉をを開けると、そこは元々は立派な造りで誰か偉い人の部屋か何かのようだったが、今は見る影もなくぐちゃぐちゃに荒らされていた。何か手がかりはないかと部屋に入っていくと、部屋の真ん中に積み重なっているガラクタの間から何かが飛び出した。それは子犬ぐらいの大きさで翼の生えた白いトカゲのような生き物だった。

 「カリカリックス!カルカリックス!!」

 突然、ミーポが叫びだした。どうやらこれが、探していたドラゴンの子供らしい。それなら生け捕りにと思った矢先、白いちびドラゴンは氷の息を吹きかけてきた。

 突然の攻撃で、前にいたオズマとボブリンがダメージを受けた。僕はかろうじて息をかわした。扉のところにいたビーンとミーポは、なんとか無事だった。
 ちびドラゴンの息は、それほど大きなダメージではなかったが、これでは素手で捕まえることはできそうにない。みんなは武器を取り出して、死なない程度に攻撃することにした。


凱旋
 そうして、みんなどこかにひっかき傷や凍傷を負いながら、なんとかカルカリックスを捕まえることに成功した。ミーポがすぐに連れて帰りたいというので、来た道を引き返すことにした。

 カルカリックスを連れて帰った僕たちは、コボルド達から大歓迎を受けた。その日はコボルド流の宴会が開かれ、僕たちも招待されたが辞退した。僕はコボルドの宴会に興味があったが、料理の材料を見てしまったので、その気もなくなった。

 宴会は辞退したが、約束通り宝物庫の鍵は族長から受け取った。何が入っているのか、お楽しみだ。


 <続く>

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October 18, 2004

ロナウドの日記 その5 D&D3e 「地底の城砦」

 ロナウドの日記5回目です。先日とある所でLockさんとお会いした時、最初だけでなく全ての回にネタバレ注意を表示しておいた方が良いとのご指摘を受けました。
 確かに、ホームページのリプレイ記事のように記事の最初から読むようにできているのなら読む人も解っているのでしょうが、ブログの場合最新のものがトップに表示されるので、注意事項が読まれないままになってしまう事は十分に考えられます。
 このため、過去の記事に一文追加することにしました。もちろん、この記事にも書いておきます。

 『この記事にはネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください』


4日目:冒険者を求めて
 ちびドラゴンを奪回した次の日、僕たちは本来の任務である冒険者達の捜索のため、再度ゴブリンの巣窟へ向かった。ミーポは、族長からちびドラゴンの世話を命じられたため、付いてこなかった。

 何度も通ったコースを進むと、途中また警報の扉では警報が鳴り、撒きびしが撒いてあったが、要領を心得た僕たちは難なく突破した。さすがに人手不足なのか、ここを警備しているゴブリンも数が減ってきている。

 奥に進むと、今度は以前開けていない扉を重点的に捜索することにした。いくつ扉を開けたか忘れたが、ある扉を開けるとそこは物置のような部屋で、縛られているコボルドが数匹と檻の中に閉じこめられているノームがいた。

 このノームはペイロア神の神官戦士アーキー・ティンバースと名乗り、旅の途中ゴブリンに捕まって閉じこめられたので助けてくれと頼んできた。
 僕は檻の鍵を開けようとしたが、なかなか精巧に出来ていて開けることができない。ボブリンとオズマが力任せにこじ開けようとしたが、それもうまくいかなかった。
 仕方がないので檻ごと担いで一端コボルドの所まで戻ることにした。あそこなら何か檻を壊す道具があるだろう。

 ついでにコボルド達も解放した。最初敵意をむき出しにしていたコボルド達も僕たちがミーポの友達だと言ったらおとなしくなった。でも、後からビーンが言うには、コボルド達は「なんだ、弱虫ミーポの友達か、早く助けろ」というようなことを言っていたとか。ミーポって実はいじめられっ子だったのか。


アーキー
 コボルドの所に戻ると、早速道具を借りて檻を壊した。アーキーはだいぶ弱っていたが命には別状はないようだった。

 アーキーに行方不明の冒険者達のことを聞いてみたところ、3人は1ヶ月前、ゴブリンに捕まってアーキーと同じ部屋に閉じこめられていたが、その1週間後どこかへ連れ出されたとのことだった。

 やっと、目的である行方不明の冒険者達の手がかりが得られたが、状況は全く良くなっていない。とにかくゴブリンを退治しなければいけないようだ。

 その後アーキーは、ゴブリンを退治に行くなら自分も仲間に加えてくれないかと申し出た。ゴブリンには1年もの間檻に閉じこめられ、さんざんな目に遭ってきた。もし自分が回復の呪文が使えなかったら、とっくに空腹と虐待で死んでいただろう。その恨みを晴らさずにはいられないとのことだった。

 ゴブリンとの戦いに戦力は多いに越したことのない僕たちに異存はなく、アーキーを仲間に加えることにした。アーキーは持ち物を全部ゴブリンに取られていたので、コボルドからサイズの合う鎧とショートソードをもらった。

 しかし、回復の呪文って空腹も癒すことができるとは知らなかった。ボブリンとアーキーがいれば、今度からメシ代がいらなくなりそうだ。


 <続く>

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October 20, 2004

ロナウドの日記 その6 D&D3e 「地底の城砦」

 ロナウドの日記6回目です。この頃には、プレイヤー、マスター共にだいぶD&D3eのルールに慣れてきたので、いろいろと特殊なことをしてみようと目論みますが、なかなかうまく行きません。

 また、記事を細切れにしているため、このままだと過去の記事が読めなくなる恐れがあったので、すこしレイアウトを変えてみました。


『この記事にはネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください』


5日目:ゴブリン討伐
 アーキーを仲間に加えて5人になった僕たちは、今度はゴブリンを退治するためにその巣窟に向かった。
 これで4回目なので、もうどこに何があるかは分かっている。罠を避けて、まだ捜索していない所を探索してまわった。
 これまでの戦いでゴブリンも数が減っているらしく、途中ほとんどゴブリンと遭遇することなく1日目被害が大きくて行かなかった奥の扉の前まで来た。

 扉を調べ罠が無いことを確認した後、僕たちは中に飛び込んだ。扉の中は広間になっていて、そこには大柄で強そうなゴブリンと奇妙な格好をしているゴブリンが1匹ずつ、その他にゴブリンが数匹、そして変な木でできた怪物がいた。見たところ、こいつらはゴブリンの族長と呪い師、その護衛と思われるが、この木でできた怪物は一体何なんだろう。

 ゴブリン達は、僕たちを包囲するように広がって襲いかかってきた。それに対してビーンは魔法のアライグマを呼び出し、後ろにいる族長を攻撃させた。木でできた怪物は、動きが結構速く、噂に聞いたゴーレムとは違うようもののだった。
 ゴブリン達と斬り合いをすることしばし、アーキーが仲間に加わったので、戦いでも回復でも以前よりは楽になっているが、つまらないミスでオズマが自分の剣を落とし素手で殴ったりしていたので、展開はあまり良くなかった。

 その時、ボブリンのグレートソードが一撃でゴブリンの族長をまっぷたつにした。これで流れが僕たちに向いてきた。
 その後、魔法を使い切ったビーンが調子に乗ってゴブリンの呪い師を杖で殴ろうとしたが殴り返されたりして、ちょっと危なくなったが、僕が呪い師の背後から一撃を加え事なきを得た。
 そうして、なんとかゴブリン達を全滅することができた。

ゴブリンの宝
 その部屋を探すと、ゴブリン達は宝箱を隠していた。調べると罠が仕掛けてあったが、僕には簡単に解除できるものだった。箱を開けてみたら、中には金貨や宝石、薬に巻物が入っていた。また、僕には大きいがノームなら着ることができるサイズの金属鎧があったので、アーキーに着せることにした。これでコボルドにもらったゴブリンからの分捕り品のぼろレザーアーマーから新品同様のチェインシャツへとアーキーの防御力がアップした。

 このほかにゴブリンの族長の死体を調べると、ゴブリンには似合わない指輪をしていた。見てみると、裏に「タルジェン」と名前が彫ってあった。救出を依頼された一人の名前だ。
 ゴブリン族長がこの指輪をしているということは、タルジェンは既に殺されているのだろうか?
 確認を取りたいが、それを語ることのできるゴブリンは1匹もいなかった。

 また、戦いの最中は気づかなかったが、この部屋の奥には床に大きな穴が開いていて、そこからは大きな木が頭を出していた。下をのぞいてみたが、かなり深いようで、底まで明かりが届かなかった。
 しかし、この巨木には無数の蔦が巻き付いていて、これを手がかりに下へ降りることはできそうだ。

 このまま下に降りていこうかとも思ったが、全員なにがしの傷を負っているし、ボブリンとアーキーの回復呪文も底をついているので、今日の所は引き上げることにした。
 町まで戻る必要はないので、またコボルドの所にやっかいになることにした。コボルド達は、特に歓迎してはくれなかったが、ドラゴン奪回の英雄を邪魔者にはできず、部屋を貸してくれた。

 <続く>

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November 09, 2004

ロナウドの日記 その7 D&D3e 「地底の城砦」

 ロナウドの日記7回目です。前回からだいぶ間が空きましたが、これは先日私のパソコンがディスククラッシュを起こした際、この「ロナウドの日記」の後半部分を保存していたファイルが消えてしまっていたことに最近気づいて、何とか思い出しながら続きを復元していたからです。
 このため、以前と比べると多少脚色が加わり、印象深かった所以外は大幅にカットされています。

『この記事にはネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください』


6日目 さらに地底の奥深くへ
 ゴブリンとの戦いに勝利した僕たちは、怪我を回復し呪文の覚えなおして、行方不明の冒険者達を探してゴブリン族長の部屋にあった穴を下り、さらなる地底の奥深くへと探索していくことにした。

 まず、僕が先行偵察をするため、一人で降りていくことにした。身軽な僕なら、もし下に敵が大勢いてもすぐに逃げ出すことができる。
 蔦を手がかりにして巨木を降りていくと、そこは壁や天井に生えている発光するキノコの明かりで照らされ枯れ葉が敷き詰められた広い部屋だった。

 「ここはいったい何の部屋だ?」そう思って調べようとした時、部屋の隅からゴブリン族長の部屋にいた木の怪物と骸骨が2体ずつ襲いかかってきた。
 幸い、最初の一撃はかわすことができたので、僕は大あわてで巨木を登って逃げ出した。木の怪物と骸骨は木に登れないらしく、追ってこなかった。

 上の部屋に戻ると、僕はこのことをみんなに伝えた。それならと、今度はボブリンとオズマが先頭に立って降りていくことにした。僕がその後に続き、ビーンとアーキーが最後に降りて行った。
 また木の怪物と骸骨が襲いかかってきたが、ボブリンとオズマが防いでいる間に全員降りることができた。


毛むくじゃらの大ゴブリン
 そうして怪物達と戦うことしばし、こちらの方が戦う人数が多いので、怪物達を1体1体と倒していった。
 木の怪物と骸骨を1体ずつ倒したその時、突然どこからか2匹の大ネズミがやってきてオズマに襲いかかった。その後から大きな毛むくじゃらのゴブリンが現れた。 

 その毛むくじゃらのゴブリンは、鹿の角のようなものを付けた兜を被っていて、両手で大型のモーニングスターを振り回し、何か訳の分からない言葉を叫びながら襲いかかってきた。
 この毛むくじゃらの大ゴブリンは、これまでのゴブリンと違い体が大きい分だけ力も強く、とても手強い奴でボブリンも手こずっていた。
 僕とアーキーは少しでもボブリンとオズマの負担を減らすため、残った木の怪物と骸骨を自分に引きつけた。

 この連係プレーが功を奏し、まずオズマが大ネズミををやっつけて、それからボブリンと二人で毛むくじゃらの大ゴブリンと戦い、これを倒した。
 そのころにはアーキーも骸骨を倒し、その後僕と一緒に木の怪物と戦い、これを倒した。

 この戦いは、さすがに全員無傷とはいかなかったので、ボブリンとアーキーの回復の呪文と薬で怪我を治してから先に進んだ。


探索開始
 この部屋には、開口部と扉が2つあり、僕たちはまず開口部へ行ってみることにした。
開口部は、自然洞窟のようで、ここも発光するキノコの明かりで照らされていた。少し進むと毛皮や布でできた寝床や大きな木の棚がある部屋となった。

 この部屋を調べると、棚にはいろいろな武器が並んでいて、そこからオズマはロングソードを、ボブリンはジャベリンを持って行くことにした。
 棚の武器以外にめぼしい物はないようなので、一旦元の広い部屋に戻り、開口部と反対側にある扉へと進むことにした。

 扉の向こうはまっすぐの廊下で、しばらく進むと斜めになったT字路にさしかかった。このT字路は作りが荒く、床も壁も自然の岩がむき出しになっている。僕たちは、まず右に進むことにした。

 少し進むと左に枝道があった。この枝道の床は敷石で整備されていて、何か特別の場所に続いているようだったので、そっちへ行ってみることにした。

 曲がりくねった道を進んでいくと突き当たりに石造りの扉があった。この扉はとても重いので、すこし隙間を空けるのが精一杯だった。
 中をのぞくと、ドラゴンの像が立っているだけで他に何もないようだったため、ここは後回しにすることにした。


赤い光
 岩がむき出しになっている通路まで戻った後、先に進んでいくと粗造りの広い洞窟状の部屋に出た。向こう側の壁には正体不明の赤い光が輝いていた。

 「お宝か?罠か?」この得体が知れない赤い光を調べるため、まず僕が部屋に入り慎重に近づいていった。

 すると突然、壁から赤い光が飛び出してきてよける間もなく僕にぶつかった。ぶつかった所が燃えるように熱い。まさに焼け火箸を押しつけられたような熱さだ。
 いったい何が起こったのかよく解らなかったが、とにかく大あわてでその場を離れた。

 離れてみると解ったが、赤い光の正体は長さが1メートル以上、太さは人間の男の腕よりも太い長虫のような生き物だった。その長虫の体は焼けた鉄のようなオレンジ色に光っていた。
 長虫が再び僕に飛びかかろうと鎌首を持ち上げたその時、ボブリンとオズマが斬りかかり、これを倒した。

 長虫を倒した後、一応この部屋を調べてみたが、何もなかった。この部屋で行き止まりなので、とりあえず最初のT字路まで戻った。
 さっきは行かなかった方の道へ行こうかと思ったが、開けていない扉を優先しようとの意見が多かったので、最初に降りた広い部屋まで来た道を戻り、まだ開けていない扉に進むことにした。


 <続く>

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November 27, 2004

ロナウドの日記 その8 D&D3e 「地底の城砦」

 ロナウドの日記8回目です。前回毛むくじゃらのゴブリンという表現が出てきましたが、これを聞いて何のことか分かった人はD&D赤箱(ベーシックルール)世代ではないかと思います。
 赤箱ルールブックには数多くの誤訳や珍訳があり、今となってはそれが後のメディアワークス版や3eにはない味となっていました。


 『この記事にはネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください』

怪物の巣窟へ
 最初に降りてきた部屋に戻り、まだ開けていない扉を調べてみた。特に鍵も罠もないようなのでそのまま開けてみると、そこは礼拝堂の様な奥に細長く広い部屋だった。この部屋の左右の壁には3つずつ扉があり、まずは右奥の扉から開けていくことにした。

 扉を開けると、そこは小さな部屋だった。しかし、奥の壁が壊れて穴が空いているので、それをのぞいてみると、その穴の先は荒削りだが人が通れるぐらいの大きさの通路になっていて、ずーっと奥まで続いているようだった。
 これまでに作った地図と見比べてみると、この通路はどうもさっきのT字路の左側に繋がっている様に思えたので、後まわしすることにした。
 次に、入ってきた方から見て左奥の扉を開けてみた。ここは武器庫のようで、粗末な槍とジャベリンが置いてあった。これ以上武器は必要ないので、それらはそのまま放っておくことにした。


怪物農場
 この部屋の右奥の壁に扉があったので、それを開けてみたところ、そこは広い部屋で天井や壁には発光するキノコが生えて部屋を照らし、床一面が土で覆われていた。
 土の上には様々な草が生えていて、どうやら畑を作っているようだが、どれもひょろひょろと弱々しく成長不良のもやしのようだった。

 この畑の真ん中ぐらいに一人の農夫がいて熱心に手入れをしていた。よく見るとこの農夫は毛むくじゃらのゴブリンで、こちらには全く気づいた様子がない。
 これはチャンスとばかりに弓矢で先制攻撃しようとしたところ、いつもと違ってビーンが乗り気にならない。
 いつものビーンなら、自分が有利な状況では喜々として相手をいたぶるのに、この時は変に弱気になり、不意打ちせずに話しかけてみようと言いだした。

 しかし、相手が強力なモンスターなのは明白なので、ビーン以外の者は全員先制攻撃に賛成した。このため、ビーンは意見を引っ込めた。
 仕留め損なった時に備え、ボブリンだけは接近戦の体制を取り、その他のものは手持ちの弓矢で毛むくじゃらのゴブリンの農夫を一斉射撃した。
 全部の矢が命中し、毛むくじゃらのゴブリンは声を出す間もなくその場に倒れた。

 あまりに簡単に倒せたので、ビーンはもしかしたら実は人間かもしれないと言いだした。近寄って調べてみると、倒れている死体はやはり毛むくじゃらのゴブリンだった。
 ビーンはいくらモンスターとは言え、敵意がない奴を一方的に殺すのはやはり後味が悪いと言っていた。いつもと違い、この時なぜ仏心が湧いたのかは分からないが、元々気まぐれな所があるので、そういうこともあるのだろう。

 この部屋には畑以外に何もないので、次に進むことにした。この部屋は入ってきた扉を含め四方の壁それぞれに1つずつ扉があったので、まずは入った扉から見て右の壁にある扉から開けていった。

 扉を開けるとそこはさっきの部屋よりは小さいが結構広い8角形の部屋で、ここも天井に生えている光るキノコで照らされていた。
 この部屋には普通のゴブリンが4匹いて、僕たちに気づくと手に持っていたスコップや棒きれで襲いかかってきたが、ボブリンとオズマが難なくやっつけた。
 この部屋は、さっきの部屋とは違いキノコを栽培しているようだが、そのほかに目ぼしい物は無く、扉も入ってきたものの他には無いので、元の部屋に引き返した。

 次に僕たちは今みている方向から右の壁、元々入ってきた方向からみれば正面の壁にある扉へと進んだ。
 この部屋もさっきと同じ八角形の部屋だったが、部屋の中には雑草以外何もなかったので、すぐ外に出て最後に残った扉に進んだ。

 この扉の向こうは、今いる部屋と同じぐらいの広さの部屋で、ここも床一面が畑になっていた。違う点と言えば毛むくじゃらのゴブリンがいないことと扉が3方向にしかないことぐらいだろう。
 正面と右の壁に扉があったが、とりあえず右へと進んだところ、そこも八角形の部屋だったが、この部屋の中には骸骨が3体いて、手にもった桶から何かを床に撒き散らしていた。

 僕たちが部屋に入ると、骸骨たちは桶を床に置いて襲いかかってきた。しかし、これもボブリンとオズマがやっつけた。
 桶を調べてみると、骸骨たちが撒いていたのは肥料のようだった。この部屋もその他に何もないので、元の部屋に戻りもう一つの扉へと向かった。

 扉を開けると、相変わらず八角形の部屋で、壁には発光キノコが生え床が畑になっていた。ただその部屋の畑はなぜか焼けこげていて、それを誰かが片づけていた。

 あっ、誰かいた。と思ったら、それは毛むくじゃらのゴブリンで、僕たちを見るなり手に持っていた大鎌を振り上げ襲いかかってきた。
 ふつうのゴブリンと違い、毛むくじゃらのゴブリンは力が強く、ボブリンが手傷を負わされたが、衆寡敵せず程なく倒すことができた。

 ボブリンの怪我に手当をしている間、この部屋を調べてみたが、特にお宝は何もなかったが、他の八角形の部屋と異なり、この部屋には入ってきた扉の隣にもう一つ扉があった。
 これ以外に進む道はなさそうなので、この扉へと進むことにした。

  <続く>

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December 15, 2004

ロナウドの日記 その9 D&D3e 「地底の城砦」

 ロナウドの日記9回目です。最近どうもパソコンが不調です。ノートパソコンはMicrosoft系のソフト以外動かなくなり、デスクトップはレジストリエラーで起動しなくなったため、再インストールになりました。
 このため、今回アップするつもりだった画像も全部飛んでしまいました。(>_<)

 この前のウォークライで聞いたところによると、N口大佐のパソコンもクラッシュしたそうで、修理不能のため買い直すそうです。
 これら一連のクラッシュは、全てとある画像を見た後に起こっているので、“Kの呪い”と言われています。

『この記事にはネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください』


怪物の巣窟へ
 最初に降りてきた部屋に戻り、まだ開けていない扉を調べてみた。特に鍵も罠もないようなのでそのまま開けてみると、そこは礼拝堂の様な奥に細長く広い部屋だった。この部屋の左右の壁には3つずつ扉があり、まずは右奥の扉から開けていくことにした。

 扉を開けると、そこは小さな部屋だった。しかし、奥の壁が壊れて穴が空いているので、それをのぞいてみると、その穴の先は荒削りだが人が通れるぐらいの大きさの通路になっていて、ずーっと奥まで続いているようだった。
 これまでに作った地図と見比べてみると、この通路はどうもさっきのT字路の左側に繋がっている様に思えたので、後まわしすることにした。

 次に、入ってきた方から見て左奥の扉を開けてみた。ここは武器庫のようで、粗末な槍とジャベリンが置いてあった。これ以上武器は必要ないので、それらはそのまま放っておくことにした。


怪物農場
 この部屋の右奥の壁に扉があったので、それを開けてみたところ、そこは広い部屋で天井や壁には発光するキノコが生えて部屋を照らし、床一面が土で覆われていた。
 土の上には様々な草が生えていて、どうやら畑を作っているようだが、どれもひょろひょろと弱々しく成長不良のもやしのようだった。

 この畑の真ん中ぐらいに一人の農夫がいて熱心に手入れをしていた。よく見るとこの農夫は毛むくじゃらのゴブリンで、こちらには全く気づいた様子がない。
 これはチャンスとばかりに弓矢で先制攻撃しようとしたところ、いつもと違ってビーンが乗り気にならない。
 いつものビーンなら、自分が有利な状況では喜々として相手をいたぶるのに、この時は変に弱気になり、不意打ちせずに話しかけてみようと言いだした。

 しかし、相手が強力なモンスターなのは明白なので、ビーン以外の者は全員先制攻撃に賛成した。このため、ビーンは意見を引っ込めた。
 仕留め損なった時に備え、ボブリンだけは接近戦の体制を取り、その他のものは手持ちの弓矢で毛むくじゃらのゴブリンの農夫を一斉射撃した。
 全部の矢が命中し、毛むくじゃらのゴブリンは声を出す間もなくその場に倒れた。

 あまりに簡単に倒せたので、ビーンはもしかしたら実は人間かもしれないと言いだした。近寄って調べてみると、倒れている死体はやはり毛むくじゃらのゴブリンだった。
 ビーンはいくらモンスターとは言え、敵意がない奴を一方的に殺すのはやはり後味が悪いと言っていた。いつもと違い、この時なぜ仏心が湧いたのかは分からないが、元々気まぐれな所があるので、そういうこともあるのだろう。

 この部屋には畑以外に何もないので、次に進むことにした。この部屋は入ってきた扉を含め四方の壁それぞれに1つずつ扉があったので、まずは入った扉から見て左の壁にある扉から開けていった。

 この扉の向こうは、今いる部屋と同じぐらいの広さの部屋で、ここも床一面が畑になっていた。違う点と言えば毛むくじゃらのゴブリンがいないことと扉が正面と右の壁にしかないことぐらいだろう。
 とりあえず正面へと進んだところ、そこは八角形の部屋で、壁には発光キノコが生え、床が畑になっていた。ただその部屋の畑はなぜか焼けこげていて、それを誰かが片づけていた。

 あっ、誰かいた。と思ったら、それは毛むくじゃらのゴブリンで、僕たちを見るなり手に持っていた大鎌を振り上げ襲いかかってきた。
 ふつうのゴブリンと違い、毛むくじゃらのゴブリンは力が強く、ボブリンが手傷を負わされたが、衆寡敵せず程なく倒すことができた。

 ボブリンの怪我に手当をしている間、この部屋を調べてみたが、特にお宝は何もなかったが、この部屋には入ってきた扉の隣にもう一つ扉があったので、この扉へと進むことにした。


ドラゴンの祭壇
 扉を開けるとそこは、壁も床もドラゴンの模様が彫られたタイルで覆われた半円形の部屋だった。部屋の大きさは、これまでの八角形の部屋と同じくらいだろうか。この部屋は壁が崩れかけている所が何カ所かあって床には瓦礫が積もっていた。部屋の奥には後ろ足で立つドラゴンの像があり、その目には赤い光が灯って部屋中を照らしていた。また、この像の正面の床には赤くて丸いタイルがあり、その周辺には何か文字のようなものが彫ってあった。
 この部屋には入ってきたものの他に扉がもう一つあった。何か変な予感がするので、さっさとこの扉に進もうと思ったが、ビーンがこのドラゴン像を調べたいと言い出した。

 像の正面にある丸いタイルに何か判らない文字が書いてあるのでビーンがそれを読もうと近づくと、ドラゴン像の陰から何か影法師のようなものが飛び出してきてビーンに襲いかかった。
 ビーンはとっさに避けようとしたが、避けきれず影法師に触られた。するとビーンは体中の力が抜けてその場に倒れてしまった。

 ボブリンとオズマが助けに行ったが、影法師に剣は通じないようで、当たったように見えても何のダメージも与えていないようだった。
 その時、アーキーがペイロア神のホーリーシンボルを取り出し、悪霊退散を行ったところ、影法師はどこかへ逃げていってしまった。アーキーは神に恐れをなして逃げたのだと言っていたが、なぜ悪霊はそんなものが怖いのか僕には判らない。


いにしえの図書館
 影法師を追い払った後、ビーンを助け起こすと、命に別状はないようだが、体に力が入らず重い物が持てなくなっていた。
 この部屋には、入ってきた扉の隣にもう一つ扉があったので、これ以上この部屋は調べずにそっちへ行くことにした。また影法師が出てきた時、今度は撃退できる保障はないのだから。
 扉を開けると、そこは本棚が並んでいる部屋だった。しかし、この部屋にある本や巻物は、大部分が引きちぎられたり、燃やされたりした残骸で、まともに読める物はあまり無かった。
 そんな中から、なんとか1冊だけ破壊から免れた本を見つけることができた。それはドラゴン語で書かれたドラゴンに関する本のようだった。ドラゴン語が読めるのはビーンだけなので、なんて書いてあるのか僕には解らない。

 この部屋にはもう何も無いようなので、入ってきた扉と対角線の位置にある扉に進んでいった。扉の向こうはまっすぐな通路で、少し行くと右に曲がって下り階段があった。
 階段を下りていくと、土がむき出しになり、じめじめした通路が続いていた、これは悪の巣窟への入り口に違いないそう思いながら歩いていると、まもなく上り階段に行き当たった。
 階段を上るとまた石作りの通路になっていた。少し進むと、また右に曲がっていて、そのまま進むと、左の壁に扉が見えてきた。
 この扉は鍵が掛かっていて、鍵開けを試みたがうまくいかなかった。ボブリンが扉を壊そうといったが、まだ通路の先に何かあるかもしれないので、後回しにした。
 少し進むと、また左の壁に扉があった。この扉には鍵が掛かっていなかったので、中に入っていった。


茨の道
 そこは長方形の広い部屋で、部屋の真ん中がへこんでいて、右手の壁が崩れ落ち、その向こうには洞窟が広がっていた。
 部屋にはゴブリンが4匹いて、僕たちの姿を見るなり襲いかかってきた。しかし、ボブリンとオズマには既にゴブリンは敵ではなく、数合いで斬り倒した。
 この部屋は、床に木の枝や根っこが並べられていたが、それ以外に目立った物はないので、放っておいて崩れた壁の向こうに進んだ。

 洞窟は天井に生えた発光キノコによって不気味な紫色に照らされていた。その上、白く小さな茨が生えていて、とても歩きにくい。この洞窟の奥まで茨をかき分けながら進んでいくと、石の壁で囲まれた空き地があった。空き地の真ん中辺りには大きな木が立っていた。


邪悪な大木
 石の壁の隙間から中に入ると、空き地の全貌が見えた。そこには、枝が黒く歪み、いかにも禍々しい大木が立ち、その傍らには鎧姿の男、ローブを着た女、茶色の法衣を着た男と巨大なカエルがいた。
 鎧姿の男は、この事件の発端となった武者修行の戦士だろうし、女は依頼人の娘シャーウィンに間違いない。茶色の法衣の男はおそらく、この事件の張本人の悪い魔法使いだろう。そう思った矢先、茶色の法衣の男が話しかけてきた。

「止まれ、おまえ達は何をしているのか判っていない!」

 相手が悪人と判っていて、止まれと言われて止まる奴はいない。僕たちは構わず前に出た。
 すると、鎧姿の男とどこから湧いたか判らないが木の怪物が3体、茶色の法衣の男を守るように前に出てきた。

 ボブリンが鎧の男、オズマとアーキーと僕が木の怪物と斬り合いになった。ビーンは魔法で援護しようとしたが、シャーウィンと茶色の法衣の男がビーンの魔法を打ち消すように魔法を掛けてきた。
 ボブリンと鎧の男は互角の戦いとなり、どちらも決定打が出ない。その間にオズマとアーキーが木の怪物を倒したが、するとまたどこからか木の怪物が現れて、前に立ちふさがった。

 僕たちは、次々と現れる木の怪物を1体また1体と切り倒しながら前に進んだ。鎧姿の男はある程度ダメージを受けると法衣の男が回復の呪文を掛けていた。ボブリンも同様に自分に回復の呪文を掛けた。

 十数合にもわたる剣撃の後、ついに鎧姿の男は倒れた。また、ビーンとシャーウィンの呪文の応酬も双方撃ち尽くしたようだ。さすがにこのころには木の怪物も品切れになったのか出てこなくなったが、その代わり巨大なカエルがアーキーに襲いかかってきた。オズマはシャーウィンを生け捕りにしようと組み付いた。僕は茶色の法衣の男に斬りかかった。
 しかし、それは呪文の邪魔をするぐらいにしかならなかったが、ボブリンが回復する時間稼ぎにはなった。

 ボブリンが何とか回復した後、僕と茶色の法衣の男を挟み撃ちにした。茶色の法衣の男は、さすがにボブリンの攻撃には耐えることができず、一太刀でその場に倒れた。
 アーキーは巨大カエルに苦戦していたが、茶色の法衣の男を倒したボブリンと僕が援護して巨大カエルを倒した。

 オズマは暴れるシャーウィンを押さえ込んでいた。茶色の法衣の男は死んだことを伝えたが、人間の言葉が判らないかのように、依然として暴れるのを止めようとしない。

 黒幕の茶色の法衣の男を倒したのにシャーウィンが一向に正気に戻る気配がないのは何故だろう。とりあえず縛り上げておくことにした。
 よく見ると、シャーウィンもボブリンが倒した鎧の男も肌が木の皮のようになっている。これはきっと何かの呪いに違いない。そう思った僕たちは、何か手がかりがないかこの空き地を探してみた。
 そうすると、禍々しい邪悪な大木の根本に人間がすっぽり入るぐらいの大きさの窪みがあることを見つけた。これはいったい何だろう。


邪悪の元凶の最期
 これをみたビーンが、きっとこの大木がすべての元凶だから切り倒そう、そうすればショーウィンも元に戻るんじゃないだろうかと言った。ボブリンもこの大木からは邪悪な妖気を感じるので滅ぼすべしと言っているので、切り倒すことにした。

 オズマが持っていた斧でこの大木を切ろうとしたとき、大木から不気味な呻き声が聞こえてきて、縛り上げたシャーウィンが何か訳の判らないことを口走りながら猛烈な勢いでもがき始めた。

 かまわず大木に斬りつけたところ、大木からの不気味な呻き声だけでなく空き地全体の草木からも呻き声が聞こえてきた。その上、一刀ごとにそれは大きくなっている。これは気味が悪い。

 ボブリンとオズマは無我夢中でこの邪悪な大木に斧を振るい、大急ぎでこれを切り倒した。


意外な結末
 邪悪な大木が音をたてて倒れると、不気味な呻き声は止み、空き地には静寂が漂った。暴れていたシャーウィンもおとなしくなっていた。

 これですべて終わった。

 そう思った僕たちは、シャーウォンがどうなったのか見てみると、全身から木の皮の様なものが剥がれ落ちだした。

 やった、呪いが解けたんだ。

 そう思って見ていると、次々と木の皮が剥がれ落ち、止まる気配がない。そのうち、シャーウィンだったものは静かに崩れ落ちた。

 <続く>

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January 10, 2005

ロナウドの日記 その10 D&D3e 「地底の城砦」

 新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。ロナウドの日記も10回目となりました。一応、今回で一区切りとなります。

 パソコンの不調でぶっ飛んだ画像データを一部、Lockさんのご厚意で復旧することができました。今回、その内のひとつを掲載します。


 冒険者たち

PC190120b

 左からボブリン、オズマ、ビーン、ロナウド、アーキー、ミーポ


『この記事にはネタバレがありますので、未プレイの方はご注意ください』

帰りがけの駄賃
 あまりに意外な結末に僕たちは、しばし呆然としていた。ボブリンが、このままここにいても仕方がないので帰ろうと言いだしたので、みんな我に返った。

 粉々になってしまったシャーウィンの遺体は回収することができないので、指輪だけを持って帰ることにした。
 鎧姿の男もシャーウィン同様に崩れていたが、その装備は残っていた。男の持っていた剣が良い物のようなので、これを持ち帰ることにした。
 茶色の法衣の男は、死体が崩れてしまうことはなかったが、たいした物は持っていなかった。懐を探ると鍵を持っていたので、これをいただいた。

 来た道を戻る途中、前に鍵の開かなかった部屋の前を通りかかったとき、茶色の法衣の男が持っていた鍵を試してみたところ、すんなり開いた。

 その部屋には机と本棚があり、本棚にはたくさんの本や巻物があり、どうやら茶色の法衣の男の書斎のようだ。ここには、茶色の法衣の男が書いたいろいろな自然に関する記録があった。また、机の上には1冊の本があり、ざっと見てみるとどうやら日記のようで、これにはこれまでのいきさつが克明に書かれていた。


 ベラックの日記
 その日記によると、茶色の法衣の男の名はベラックと言い、魔法使いではなくドルイド僧だった。
 ベラックはドルイド社会から追放されてこの地底の城砦へ流れてきたきたらしい。そして、ここで見つけたのが邪悪な大木“ガルシアスの木”だった。ガルシアスの木は元々は遙か昔にバンパイアの心臓に打ち込んだ木の杭で、その杭はその時まだ生きていて根を張り、この地で暗黒の力を持つ大木になった。

 これまで僕たちが戦ってきた木の怪物は“トウィグ・ブライト”と言い、ガルシアスの木になる実の種が育つとあの怪物になる。
 ベラックは、このトウィグ・ブライトを地上にばらまくためにガルシアスの木になったリンゴによく似た実をゴブリンに命じて地上に持ち出させたのだが、ゴブリンはそれを人間に売りつけたのだった。

 また、ビーンが言っていたようにガルシアスの木の窪みに入れられた人間は木に取り込まれ、その後木の奴隷となってはき出される。木の奴隷になった者を元に戻す方法はないとも書かれていた。

 意外な形で真相を知った僕たちは、この日記を証拠品として持ち帰ることにした。この内容が真実だとしたら、すでに何体かのトウィグ・ブライトが地上に持ち出されたはずだから村の人に警告しなければ。

 このベラックの書斎では日記の他に「炎の王の財宝」と表紙に書いてある本を見つけた。ビーンが読ませろと言って本を取り上げて開くと、いきなりその本が爆発した。幸い命に別状はなかったものの真っ黒こげにされたので、ビーンはベラックに悪態をついていた。
 このほかには何もめぼしい物は無いようなので、その部屋を出た。

 帰る途中、ドラゴンの像があった部屋で、またあの影法師の悪霊が出てこないか心配だったが、幸い出てこなかった。

 その後、何にも出会うことなく上階に戻ることができた。だいぶ疲れているので、この日もコボルドの所に宿を求めた。
 やはりコボルドたちには歓迎はされなかったが、拒否されることもなく泊めてもらうことができた。


7日目 お宝探し
 一応任務は達成しているので、このまま帰っても良いのだが、まだホワイトドラゴンの子供を奪還した際に謝礼としてもらった鍵を試していないので、この日は初日に鍵を開けることができなかった扉に行ってみることにした。
 また、昨日ビーンが調べると武者修行の戦士が使っていた剣は魔剣のようなので、この冒険の間は、とりあえずオズマが使うことになった。

 入り口のホールまで戻り、そこからもう一つあった扉からドラゴンが浮き彫りになっている石造りの扉へと進んだ。
 コボルドからもらった鍵を差し込むと、扉はあっさりと開いた。

 そこは、この何十年何百年もの間、誰も足を踏み入れたことのないような部屋で、床には埃が厚く積もり、空気も澱んでいた。また、部屋のどこからか蚊の羽音のような音が聞こえていた。

 この部屋は奥に扉があり、左右の壁には窪みも見えた。窪みは右側の壁に3つ、左側には1つあり、窪みにはそれぞれ水晶玉があった。右側の窪みにある水晶玉は全部ひび割れて黒くなっていたが、左側の水晶玉は青白い光を放っていた。蚊の羽音のような音は左側の水晶玉から聞こえていた。

 注意しながら水晶玉に近づいていくと、それはわれ鐘のような音を出し始めた。この音は耳と言うより頭の芯が痛くなるような音で、これを聞いたボブリンとオズマとアーキーが部屋の外に逃げ出した。

 幸い僕とビーンは、何とかその音に耐えたので、水晶玉を見てみると、その中には青白い光が輝いていた。ビーンが、おもしろいから逃げ出した奴らの所に持って行こうと言って、懐から布を取り出し、水晶玉を包んで部屋の外に持って行った。

 部屋の外に出ると、そこには3人が耳を押さえてうずくまっていた。ビーンが「ほらほら、これを見ろ」と言って包みをほどくと、水晶玉が転がり出てきたが、それは光無く黒く煤けたようになっていて、もちろん何の音も出なかった。

 「ちぇっ、おもしろくない」ビーンはそう言うと黒くなった水晶玉を投げ出し、石造りの床に落ちて水晶玉は割れてしまった。


罠の廊下
 少しして水晶玉の音が耳から離れた頃、再度奥の部屋へと入っていった。もう何も音はしないので、奥の扉へと進んだ。
 扉には鍵はかかっていなかったので、そのまま進むとそこは短い廊下になっていて、すぐ扉へ行き当たっていた。ここも空気は澱み、床には埃が積もっていた。
 特に何もないようなので、そのまま進むと、短い廊下の中ほどで突然扉の上あたりから矢が飛んできた。

 幸いそれは外れたが、放っておくとその後も何本でも飛んできた。罠を解除しようとしたが、巧妙な罠のようで、解除できなかった。
 矢の出所は判っているので、一番大きな盾で防ぎながら前に進み、矢狭間にぼろ布を詰めて塞いだ。これでもう矢の心配はなくなったので、扉を調べてみると、その扉には鍵も別の罠もなかった。


なぞなぞ遊び
 扉を開けて中にはいると、そこは右側の壁が曲線を描いている長方形状の部屋で、このへやも床には何百年分の埃が積もっていた。
 部屋の中を見回すと、右側の壁の真ん中には、赤い筋の入った大理石でできたドラゴン像が置かれていた。その他には扉も何もない。
 とりあえずこの像を調べようと近づいてみると、像が共通語でしゃべり始めた。

 誰も持ってこないのに、夜になると現れる
 誰も盗んでいないのに、朝が来ると消え去る

 これは、噂に聞いたことのある、宝の番人に付きものの“なぞなぞ”に違いない。噂では答えられないと食べられてしまうそうだ。
 食べられたくないので、僕たちは必死で答えを考えた。夜になると現れて朝が来ると消え去ることから、思いついた答えは月か星だった。
 ビーンが月は新月の時には現れないから星だろうというので、他に意見もなかったから、これで行ってみることにした。

 星っ!

 僕たちがそう答えると、後ろの方で何かを引きずるような音がした。振り向くと入ってきた扉と反対側の壁が動いていた。
 どうやらこの部屋には隠し扉があったようで、さっきのなぞなぞは、扉を開けるための合い言葉だったんだ。

 様子を見ていると扉が閉まり始めたので、大急ぎで扉の所まで行き、閉まらないようにくさびを打ち込んだ。そして中を見ると、そこは広間になっているようだった。

 その広間に入ると、そこは横幅より奥行きの方が長い部屋で、左右の壁には窪みがあり、大理石でできた人型の像が立っていた。それは右側には3体、左側には2体あり、左側の一番奥の窪みには、何もなかった。
 また、この広間の奥には石造りのアーチ状の出入り口があり、アーチの手前にはこの広間の横幅と同じぐらいの長さの穴があいていて、アーチの向こうに行くためには、何とかしてこの穴を渡らなければならない。

 穴の幅は3mほどなので、僕だけなら跳び超すことは簡単だが、鎧を着た者には難しそうだった。僕たちは前の部屋の扉を壊して橋にして渡ることにした。


宝の守護者
 急ごしらえの橋を渡って、アーチの向こうに行くと、いきなり何かが先頭にいたボブリンに襲いかかってきた。しかし、その攻撃は厚い鎧に阻まれたため怪我はなかった。
 見ると、その襲撃者は、人型をしたコボルドよりも小さな生き物のようだが、緑色の皮膚をして、頭には釘のような細い角が生え、背中のコウモリのような翼で空を飛んでいた。手足も細く、その先端には鉤爪が生え、それで引っ掻こうとしていた。

 ボブリンとオズマは、すぐにこの怪物へ斬りかかり、一撃で深手を負わせた。怪物は逃げようとしたが、ビーンの魔法でとどめを刺された。

 この緑色の怪物が何かは誰も知らなかったが、こんなものがいるのなら、ここに宝があるのは間違いないだろうと思った。

 見回してみると、アーチの向こうは広い部屋になっていて、なぜか部屋の壁には緑色の炎を上げている松明が置いてある燭台があった。
 なぜ、この松明が燃えているのか判らないが、それよりも僕たちは部屋の真ん中にある大きな大理石でできた石棺の方が大事だった。

 この石棺は、ドラゴンの形に掘られていて、蓋にはドラゴンの頭の飾りが付いていた。また、この蓋は錆びた金属の留め金でしっかりと固定されていた。

 どんなお宝が入っているかワクワクしながら、僕たちは留め金を壊し、蓋を開けると石棺が緑色に光りだした。

 光が治まると、そこにはぶよぶよした灰色の皮膚を持ち、手には鉤爪が生え、足の指は3本しかない大きな怪物が現れた。
 僕たちは大あわてでこの怪物を攻撃したが、この怪物は与えた傷が見る見るうちに治っていく。その上、力も強く、正面で戦ってたボブリンとオズマだけでなく、後ろに回ろうとした僕やアーキーもその長い腕で引っ掻かれ大怪我をした。

 これまでになく強い怪物に大苦戦で生きた心地がしなかったが、十数合いの撃剣でなんとか怪物を倒すことができた。
 しかし、このまま放っておくと、また傷口が治っていくので、どうしようか考えていると、ビーンが燃やしてしまえば大丈夫だろうといった。他に方法がないので、オズマがランタンの油を掛けて 火をつけようとした。

 その時僕は、石棺の中に何か転がっているのを見つけたので、火をつけるのを待たせ、ボブリンとアーキーには怪物が起きあがってこないように、剣で突き刺してもらいながら、石棺の中にあった物を引っ張り出した。ついでに怪物が身に付けていた装身具のたぐいも引っぱがした。

 宝の回収が終わり火をつけると、今度はさすがに怪物は復活してこなかった。

 この他に何かないか、さらに部屋を探してみたが、何もないことが判ったので、引き上げることにした。壁の燭台にあった不思議な松明もついでに持って帰った。


大団円
 帰り道は何事もなく、無事に村に着いた。村に着くとすぐに、商人の家に行き、指輪を渡して礼金をもらった。
 商人に指輪発見の経緯を聞かれたが、さすがに全部本当のことは言えないので、ゴブリンに殺されていたということにした。

 依頼を果たした後、僕たちは村長の所に行き、ベラックの悪行を話した。それを聞いた村長は、村中におふれを出し、村にあるトウィグ・ブライトの若木を全部燃やしてしまった。

 こうして、地底の城砦にまつわる一件は落着した。トウィグ・ブライトを全部滅ぼすことができたかどうかは判らないが、村長がこの近辺の村々に使いを出して触れ回ったので、もし生き残りがいたとしても、いずれ退治されるだろう。

 翌日、僕たちは村を後にした。見送る者は誰もいなかったが、それはいつものことなので、気にならない。アーキーにこの後も僕たちと冒険をしないかと誘ってみたが、行くところがあるので旅を続けると断られた。
 残念だけど仕方がない。生きていれば、またどこかで会えるだろう。

 アーキーと別れた僕たちは、とりあえず地底の城砦で手に入れた物を鑑定できる大きな町へ行くことにした。その後、どうするかはまだ決まっていないが、そんなことは気にしない。風の向くまま気の向くまま、あちこち渡り歩くのが僕たちだ。
 いにしえの遺跡や幽霊のすむ古城、ドラゴンの洞窟など、まだまだ世界には冒険の種は尽きることはなく、それらが僕を待っているのだから。

 これを読んでくれたみなさんとも、次の冒険談をご披露する日までお別れだけど、その日がくることを楽しみに待っててもらいたい。

                        草原の疾走者 ロナウド


 <ロナウドの日記「地底の城塞」 終わり>

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February 20, 2005

プレイレポート D&D3e 「雪の魔女の洞窟」 その1

 今回から数回に分けて、d20ファイティングファンタジー「雪の魔女の洞窟」(下図)をダンジョンズ&ドラゴンズ サード・エディション(Dungeons and Dragons 3rd Edition)でプレイしたプレイレポートを掲載していきます。

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 ご存じの方も多いでしょうが、このシナリオの元になったのは、かつて社会思想社の現代教養文庫から出ていた同名のゲームブックです。(下図)

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 当時私は、「火吹き山の魔法使い」や「バルザスの要塞」は持っていて遊びましたが、シリーズ5冊目の「盗賊都市」あたりでゲームブックの限界を感じて買うのを止めました。
 このため「雪の魔女の洞窟」は、内容をほとんど知らないままプレイしました。わずかにRPGamer第7号に掲載された速水螺旋人氏のマンガ(下図)で、概要をおぼろげに窺い知る程度でしょうか。(上記のゲームブックはプレイ中にオークションで入手し、終了まで封印していました)

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★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、思いっきりネタバレがありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。

 登場キャラ

ダーヨ Par8 Hfl 男 AL=LG hp=62
Str14 Dex18 Con12 Int11 Wis12 Cha16 Luk12
 珍しいハーフリングのパラディン。愛馬ブライアンと共に正義のために諸国を放浪する。

ジャッジ Ftr1/Clr6 Hum 男 AL=LN hp=51
Str15 Dex13 Con13 Int12 Wis16 Cha14 Luk12
 聖カスパートの神官戦士。世の中の悪に自ら裁きの鉄槌を下す。

ブルーガー Rog3/Bab5 HfO 男 AL=CG hp=56
Str20 Dex18 Con14 Int10 Wis12 Cha 5 Luk 5
 パーティの主力兵器。その破壊力はイリーナ(ソードワールドリプレイ)を超えた。

マイケル Brd7 Hum 男 AL=NG hp=21
Str 9 Dex15 Con11 Int14 Wis 9 Cha18 Luk12
 セレスチャルドッグのバックダンサーをサモンし、歌って踊って悪を倒す旅の吟遊詩人。


 氷指山脈へ

 アランシア諸国を放浪中のダーヨをはじめとする冒険者一行は、この数週間隊商の護衛をして、この氷指山脈の麓まで来た。隊商のリーダーはビッグ・ジム・サンと言う商人で、北方人たちの市が立つ村を目指して雪と氷に閉ざされた冬の大地を6台の馬車を引き連れて進んでいた。

 正午近くとなり、それまで降っていた雪も小降りになってきた。この分なら交易地の村まであと少しでたどり着けそうだといった頃、どこからか狩人の角笛がこれまでの静寂を破り聞こえてきた。

 ビッグ・ジム・サンは、ダーヨたちを呼び寄せて、今の角笛は交易地の方から聞こえてきたので、村に何かあったのかもしれない。隊に先行して調べてくるように命じた。

 2時間後、ダーヨたちは交易地の村に着いたが、そこで見たものは、血で赤く染まった雪の大地と叩き壊された北方人たちの木の小屋だった。
 村中を探したが生存者はなく、6体のずたずたに引き裂かれた遺体が見つかっただけだった。
 村には大きな足跡が残されていて、その大きさから村を襲ったのは、途方もなく巨大な生物だろうと思われた。
 ダーヨたちは、遺体を雪の中に埋葬し、状況を報告するため隊商へと来た道を戻った。

 夕暮れが迫る頃、隊商の元に帰り着いた。報告を聞いたビッグ・ジム・サンは馬車に円陣を組ませ、夜営の準備を命じた。

 夜営の時、ビッグ・ジム・サンは再びダーヨたちを呼び、このままでは商売あがったりなので、交易地の村を破壊した怪物を退治してもらいたいと言った。
 ダーヨたちは、その申し出を快諾したが、報酬は3000gpで、びた一文負けないと言った。
 ビッグ・ジム・サンは、さすがに3000gpもの大金をすぐに認めはしなかったが、最終的には折れるしかなかった。

 翌朝、夜明けと共にダーヨたちは隊商を出発し、犯人の手がかりを求めて惨劇のあった交易地へと向かった。

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 プレイヤーの声

 ここまでがイベントモードで進み、プレイヤーはウォッチするしかありませんでした。唯一、キャラクターの行動として、遺体を埋葬することだけは付け加えました。

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 交易地に戻ってみると、血の跡は既に雪に覆われ、怪物の足跡も消えていたが、昨日村を襲った怪物の足跡は、氷指山脈に向かっていたことを覚えていた。
 ダーヨたちは、怪物は山脈のどこかに潜んでいると信じ、山を登っていった。


 雪の進軍氷を踏んで

 しばらく雪道を登っていくと、一行はクレバスが大きく口を開けているところにたどり着いた。氷指山脈を登り続けるには、このクレバスの向こう側に行かなければならない。周囲を見ると、対岸まで氷の橋が渡されているのを見つけた。しかし、この氷の橋はとても幅が狭く、つるつるして滑りやすそうだ。試しにクレバスの底をのぞいてみたが、底が見えないぐらい深かった。
 この橋を渡った方が近道なんだろうが、ここで危険を犯すよりもクレバスを迂回して行った方が良いだろうとなった。

 クレバスを迂回し始めて少したった頃、風が強くなり、顔に雪がたたきつけるように吹き始めた。このまま進み続けることは困難と思ったダーヨたちは、一旦岩陰に身を寄せて風雪を避けることにした。

 何とか凍死だけは避けることができたと思ったその時、間近で地響きが聞こえてきた。風の音と雪でこれまで気がつかなかったが、何か巨大なものが近づいてきている。
 そして雪煙の中から現れたのは、毛むくじゃらで巨大な古えの象“マンモス”だった。(下図)

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 マンモスは、猛り狂ってダーヨ達に襲いかかってきた。ダーヨ、ブルーガ、ジャッジの3人が前面に出てマンモスの突進を防いだ。マイケルは後方で呪文を唱えた。(下図)

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 マンモスはジャッジを攻撃し、ジャッジは大ダメージを受けた。反撃でブルーガ、ダーヨが攻撃したが、ブルーガの攻撃は外れ、マンモスはかすり傷を負っただけだった。
 そうしていると、マイケルが召還した犬がマンモスの後方に現れた。犬とフランキングをとることにより、ブルーガの攻撃が当たり始めた。(下図)

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 プレイヤーの声

 この遭遇は、全員が大爆笑でした。キャラクター達の行動は、狙っているわけでもないのに速水螺旋人氏のリプレイ漫画そのままだったからです。(下図)

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 しかし、戦闘そのものは厳しいもので、一歩間違えればゲーム開始早々に死者が出ることになったところでした。これまでのプレイとはかけ離れたパワーゲームの始まりでした。
 ちなみに画像に映っているサイコロは、モンスターのダメージマーカーです。

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 大きなダメージを受けながら、何とかマンモスを倒した。結局100ポイント以上のダメージを与えた末のことだった。(下図)

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 マンモスを倒したダーヨたちは、けがの治療をした後、風が弱くなったのを見計らい、クレバスの迂回を続けた。そして、ついにクレバスの向こう側にたどり着いた。
 ここから一行は黙々と傾斜のきつい山道を登ることになった。

 しばらくすると、再び風雪が強くなってきて、とうとう吹雪となった。雪で何も見えない状態になったので、退避できる場所を探していたところ、ダーヨとマイケルが雪に埋もれて凍傷になった。幸いブルーガとジャッジが雪洞を作り、それに籠もり難を逃れた。

 2時間後、吹雪がぱたっと止んだので、ダーヨたちは再び雪山を登りだした。しばらくして、岩が張りだして覆いになっている所にちっぽけな小屋があるのを見つけたので、それに近づいていった。
 窓から中をのぞくと、無人のようだが、暖炉には弱い火が残っているようだった。また、毛皮やずた袋などが無造作に置かれていてたので、一見して毛皮猟師の小屋と判った。
 一行は小屋の中に入ってみると、テーブルの上に羊皮紙が置いてあり、それには共通語で次のように書かれていた。


 この書き付けが、いっさいが手遅れとなる前に誰かの目に止まると良いが!
 わしはついにあの“水晶の洞窟”の入り口を見つけ出した。雪の魔女という見た目は美しいが本性は邪悪な女魔法使いが、手下どもに命じて氷河を掘らせた洞窟のことじゃ。恐ろしいことに、あの女はこの世に氷河期をもたらし、世界中をひれ伏させようとしておるのだ!
 水晶の洞窟の入り口は、まさしくこの山を登ったところにある。入り口は開いているが、幻影によって隠されている。わしがそれを知っているのは、雪の魔女の手下の一人が、氷の壁を歩いて通り抜けるのをじかにこの目で見たからじゃ。
 さて、わしは行くとしよう。雪の魔女のたくらみを止めるために。願わくばこれを読まれた方が儂の後に続いて山へ登り、邪悪を払う手助けをなさんことを。手遅れにならねば良いが!水晶の洞窟は、入り口の上に毛皮の切れ端を掛けておいたので、すぐに見つけられるはずだ。

 ブロガン


 これを見た一行は、事態が単なる怪物討伐ではなくなったことが判った。交易地を襲った怪物は、この“雪の魔女”とは関係ないかもしれないが、たとえそれを倒したとしても“雪の魔女”を倒さなければ何の解決にもなりはせず、もっと大きな被害がでてしまうだろう。ダーヨは、これは天が自分に与えた使命だと感じた。
 ダーヨ達は、小休止の後、小屋を後にした。


 水晶の洞窟へ

 またしばらく雪山を登っていくと、どこからか人間の絶叫が聞こえてきた。それと同時に獣の咆哮も聞こえた。
 叫び声の聞こえた方を見ると、猟師のような男が巨大な毛むくじゃらの熊のような生き物の爪で突き刺され、断末魔の悲鳴をあげて雪の中に倒れるのが見えた。
 あの怪物が交易地の村を襲ったに違いない。ダーヨ達は怪物に向かって突進した。軽装のブルーガがバーバリアン・ダッシュとばかりに先頭を切って駆け出し、装備の重い者達が遅れて続いた。
 毛むくじゃらの怪物は、その場に立ち止まり威嚇するように吠え声をあげた。(下図)

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 接敵後、ブルーガはバトルアックスを振るい、怪物に大ダメージを与えたが、怪物もその爪と牙でブルーガに手傷を負わせた。他の者達は、雪に阻まれてまだ届かない。結局、クリティカル・ヒットもあり、ブルーガ一人でこの怪物を倒した。(下図)

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 怪物を倒した後、倒れた猟師を調べたが、残念ながらすでに事切れていた。猟師の身元が判るものがないか遺体を調べたが、特に持ち物に名前は無かったので、この男がさっきの小屋の主ブロガンかどうかは判らなかった。
 猟師の持ち物から、食料と毛皮のマントとショートソードをもらっていくことにして、遺体を雪の中に埋葬した。

 猟師を埋葬した後、またしばらく山を登っていくうちに雪は止み、風も頬をなでる程度におさまった。空も青々と晴れてきたその時、はるか上方から腹に響く轟音が聞こえてきた。
 見上げると、雪の固まりが滝のように斜面に大波をたてて迫ってきた。辺りを見渡すと難を避けることができそうな岩棚があるのを見つけた。
 ダーヨ達は岩棚まで走ったが、雪に足を取られてダーヨとブルーガが遅れた。そこに雪塊が降り注ぎ、ダーヨとブルーガは雪崩に巻き込まれてしまった。
 ブルーガは雪崩に巻き込まれたが、うまく流れに乗って流されて行ったので、ダメージは無かったが、ダーヨは雪や岩がまともに当たり、大ダメージを受けた。

 雪崩がおさまった後、ジャッジとマイケルは雪に埋もれているダーヨとブルーガを助け出し、怪我の治療をした。

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 プレイヤーの声

 ここまでのキャラクター達の行動は、相変わらず速水螺旋人氏のリプレイ漫画そのままを辿っていました。
 マスターのLock氏もあのマンガを笑えない状況になっていると言っていましたが、しかし、マンガをヒントに良いこともありました。
 それは何かというと、これまでの低レベルプレイでは、回復はクレリックの呪文とポーションだけを頼りにしていましたが、今回はまさに“買ってて良かったキュワライト・ワンド”となりました。あのマンガを見ていなければ思いつかなかったでしょう。

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 その後、一行は再び山を登りだした。山に登り始めてからだいぶ時間がたったので、太陽も西に差しかかりだした。日が暮れる前に水晶の洞窟の入り口を見つけたいと思っていたその時、一行は岩壁に行く手を阻まれた。
 岩壁は垂直にそそり立ちとても登れそうにない。しかたがなく一行は岩壁を回り込んで先に進んだところ、二つの峰に挟まれた渓谷を巨大な氷の壁が完全に埋めているのを見えた。
 これがブロガンのいう氷河に違いない。目をよくこらしてみると、氷の壁に動物の毛皮の切れ端が掛けてあるのを見つけた。

 毛皮の切れ端が掛けてある所に行き、氷壁に触ってみると、手がすぅーと中に入っていった。ブロガンの書き付けにあったように、幻覚によって入り口は隠されていたのだが、マイケルはその幻覚に引っかかり、壁に入るのを尻込みしたが、ブルーガが捕まえて入っていった。
 中にはいると、氷を掘ったトンネルが続いていて、奥の方は暗闇になっている。ここでマイケルはエバーバーニング・トーチを取り出した。


 ダンジョン・パッション

 先に進むとやがてトンネルはT字路に行き当たったので、一行は右に進んでいくと、すぐに天然の洞窟にたどり着いた。この洞窟は行き止まりのようだったが、ここには氷の台座の上に大きな真鍮でできた寸胴鍋があった。鍋の中には黄色い液体と柄杓が入っていた。
 マイケルがディテクトマジックを掛けてみると、この黄色い液体が魔法の薬であることは判ったが、液体の正体までは判らなかったので、放置することにした。
 この洞窟にはほかに何もなかったので、T字路まで引き返し、今度は左側に進んだ。

 少し進むとトンネルは右に折れ曲がっていたが、ここでブルーガは何者かが近づいてくる足音を聞いた。先手をとろうと角のところで待ち伏せをしたところ、一人の山エルフが現れた。(下図)

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 奇襲効果もあって、山エルフに大ダメージを与えたところ、山エルフは武器を放り出し降伏すると言った。
 ダーヨ達は降伏を認め、山エルフを武装解除した後、尋問を始めた。

 山エルフは、自分はハーゲンだと名のり、被っていたフードを引き下ろした。するとその首には金属製の首輪があった。その首輪は薄暗がりの中でほのかに光っていた。
 ハーゲンは苦しい息の下でつっかえながら、これは服従の首輪と言い、命令に逆らうと首輪が締まるので、自分は魔女の命令に従っている。あの魔女を殺して欲しい。そうすれば自由になれると言った。
 念のためにダーヨはセンス・イビルの魔法をかけたが、首輪だけが光っていた。
 ダーヨ達は、ハーゲンの手当をしようとしたが、ハーゲンは傷が癒えるとまた戦わなければいけなくなるのでと断り、自分をそのままにして行くように言った。
 また、この先の分かれ道は、必ず右に行くように言った後、気を失った。

 一行は、ハーゲンをそのままにして奥へと進んでいった。

  (続 く)

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 プレイヤーの声

 こうしてキャラクター達は何とか魔女の巣窟である水晶の洞窟までたどり着きました。この日は、洞窟に入ってすぐのところで時間が無くなり、次回に続くとなりました。
 ここまでで判っていることは、以下のようなことでしょうか。

 1.邪悪な魔女がこの洞窟のどこかにいる。
 2.その魔女は魔法の首輪で手下を操っている。
 3.魔女の手下には邪悪でない者もいる。

 特に3番目は重要です。これからは見る者すべてを攻撃すれば良いというわけには行かなくなりました。

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March 22, 2005

プレイレポート D&D3e 「雪の魔女の洞窟」 その2

 気が付いてみると、このブログも1000ヒットを超えていました。ご覧になられているみなさん、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。


 さて、D&D3e「雪の魔女の洞窟」プレイレポートの2回目です。
 d20シリーズなら、これの前に「火吹き山の魔法使い」(下図)があるのに、なぜそれを先にしないのかと思われる方もいるのではないかと思います。

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 そのわけは、実際に「火吹き山の魔法使い」は、「雪の魔女の洞窟」のだいぶ前にプレイしましたが、そのころは、まだプレイ記録を残していなかったからです。
 ICレコーダーでプレイ模様を録音し始めたのは、夏の臨時プレイのd20クトゥルフからですし、ゲーム進行を逐次デジカメ画像に撮り始めたのは、この「雪の魔女の洞窟」からでした。それ以前にもキャラクター紹介用にフィギュアのデジカメ撮影はしていましたが、プレイの流れを撮影したのは、これが初めてです。
 そういう意味では、この「雪の魔女の洞窟」は記念すべきプレイとなりました。

 キャラクター達(マンモス戦の記念撮影?)
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 手前左から、ダーヨ、ブルーガ、ジャッジ、右奥マイケル

★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、思いっきりネタバレがありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。


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 魔女はどこだ!?

 山エルフのハーゲンから助言を受けたダーヨたちは、洞窟を奥へと進んでいった。
しばらく行くと丁字路に差しかかった。
 果たして、ハーゲンの助言は信じて良いのだろうか。一行は迷ったが、結局ハーゲンを信じることにして右へと進んだ。
 通路はすぐ左へ折れ曲がりその後まっすぐ続いていた。そのまま進んでいくと左の壁に木のドアがあった。

 ドアを開けると、そこは厨房になっていて、野蛮人がぎこちなくヘラジカの皮を剥いでいた。その野蛮人を白い前掛けをした人間の男が木の棒を振り回して怒鳴りつけていた。
 ヘラジカの解体に夢中になっていて、男達はダーヨ達に気づいていない。そこで、こいつらを捕まえて情報を得ようと、部屋の中に入っていった。

 そうすると、さすがに白い前掛けの男(コック?)もダーヨ達に気づき、「メシはまだだ。古いケーキをやるからさっさと出て行け!」と怒鳴りつけた。そして一行が首輪をしていないことに気づくと、野蛮人に攻撃するように命じ、自分も隠し持っていたナイフを取り出して襲いかかってきた。(下図)

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 斬り合うこと数合い、包丁を手にした野蛮人は大したことなく、すぐ切り伏せることができたが、白い前掛けの男はただのコックではなさそうで、思った以上に強力だった。大ダメージを受けたため、当初の目的の情報収集のため生け捕りにすることはできず、斬り倒してしまった。

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 プレイヤーの声

 この白い前掛けの男は、いったい何者なのか。“沈黙の戦艦”のスティーヴン・セガールのような特殊部隊上がりのコックなのか。プレイ中には様々な憶測が飛び交いました。

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 一行は野蛮人とコックを倒した後、この部屋を探してみることにした。ただの厨房なら何もないだろうが、あのただ者ではないコックがいるのだから、きっと何かあるだろう。
 そうして、あちこちを探してみると、鍵の掛かった戸棚があったので、ブルーガが鍵を開けた。
 その戸棚の中には、“銀のフルート”、“装飾が施されルーン文字が刻まれた杖”、“萎れた薔薇の花”、“革張りの本”があった。どれも魔法の物品かもしれないので持って行くことにした。
 この他には何も無いようなので、この部屋を出た。

 再び廊下を進んでいくと、行く先から大勢が何かのお経を詠唱しているのが聞こえてきた。慎重に進んでいくと、廊下の先が広場のようになっていて、そこではフード付きのローブを着た一団が、巨大な氷の像に祈りを捧げているのが見えた。
 広場の左右両端には、廊下が続いているので、先に進むにはそこを通らなければ先に進めそうにない。
 祈りを捧げている一団をやり過ごして先に進むこともできそうだが、後のことを考えると排除しておく方が良いということになった。まず、マイケルが一団にスリープの呪文を掛けてから他の3人が突入することにした。

 スリープの呪文が発動し、フードの一団の一角が崩れた。倒れた時にフードが脱げて正体が判った。ゴブリンとオークだ。
 突然のことに一団が浮き足だった所へダーヨが突進し、2匹のオークを斬り倒した。
オーク達は、手持ちの武器で攻撃してきたが、ダーヨには当たらなかった。そこにブルーガとジャッジも加わり、オークは1体また1体と倒されていった。(下図)

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 その時、奥にいた司祭と思われるリーダー格のオークが、氷の像に何か呪文を唱えると、それは轟音と共に動き出した。氷の像は、立ち上がると頭が天井に当たりそうになるぐらい巨大なものだった。(下図)

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 氷の巨像は、その長い手を伸ばして攻撃してきた。ダーヨは、巧みにその攻撃をかわしながら攻撃した。
 その時、マイケルが召喚した犬が3匹、氷の巨像の背後に出現し攻撃を始めた。犬の攻撃は像にダメージを与えることができなかったが、その注意を引きつけたので、ダーヨ達の攻撃は確実に当たり始めた。
 そうして集中攻撃を受けた氷の巨像は、氷の塊になって崩れ落ちた。巨像が壊れたのを見て、オーク達は我先に逃げようとしたが、ブルーガが残らず倒してしまった。
 オーク達を殲滅した後、その場を調べてみたが、何も手がかりになるような物はなかったので先に進むことにした。

 どっちの道が魔女の居場所に通じているのか。とりあえず入ってきた方から見て、左の通路へ進むことにした。
 少し進むと、通路が左に曲がっていて、その曲がり角の所にアーチ型の門があり動物の毛皮で仕切られた入り口の中から音楽が聞こえてきた。

 毛皮のカーテンを開けて中にはいると、そこには一人の人間の男がリュートを弾いていた。
 ダーヨは、ここで何をしているのかと尋ねたところ、男は私の主人は芸術を理解してくれるのでここにいるとだけ答えた。
 マイケルは、男にそんな音楽じゃだめだと音楽論争をふっかけたので、険悪な雰囲気が漂い始めた。悪人かどうか判らない者と無駄な戦いはしたくなかったので、ダーヨ達はその場を引き上げた。

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 プレイヤーの声

 この楽士はいったい何者なのか。一見ただのリュート弾きだが、どうやら魔女の手下には間違いない。しかし、先に出会った山エルフの“ハーゲン”のように首輪の呪いで不本意ながら従っているのかもしれないと、判断に苦しむところです。
 敵意はないようなので、ここは戦闘を回避しました。

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 楽士のいた部屋を出た後、ダーヨ達は曲がり角をそのまま進んでいった。すると大きな洞窟に出た。
 そこは、小さな池が2つあり、その池からは湯気があがっていた。片方の池には剣が、もう1つの池には槍が突き刺さっていた。
 また、洞窟の壁には氷漬けになったオークの死体があった、その死体は剣の方に手を伸ばした形で凍っていた。
 これが何を意味するのか判らないが、ダーヨ達は何かいやな感じがするので、その場を離れて、来た道を戻った。そして、氷の巨像と戦った広場まで戻り。今度はさっきとは反対の方へと進んだ。

 少し行くと丁字路に差しかかった。そこには特に手がかりになるようなものは無いので、とりあえず右に進んで行くことにしたが、道はすぐ左に曲がっていて、そこからは氷ではなく、自然の岩を掘った洞窟となっていた。ダーヨ達は、魔女の洞窟の中枢に近づいたことを感じた。


 魔女の洞窟

 素堀の洞窟をまっすぐ進んでいくと、広場へ出た。ここには出口が正面と左右の3つあり、正面の出口はドクロの形に彫られた岩でできていた。
 ダーヨ達が近づくとドクロの口の所にある扉から一人の醜い男が出てきて、こう言った。

 「下郎、引き返せ!雪の女王の近習のみがこの山中に入ることを許されておる!!」

 醜い男は、そう言いながら手に持っていたガラスのプリズムを目の前に掲げた。すると男は4人に分身した。
 醜い男はさらに呪文を唱えようとしたので、危機を感じたブルーガがすかさず斬りかかって幻影をなぎ払い、マイケルも弓を撃ち込み幻影を消滅させた。本体があらわになったところへダーヨが斬りかかり、ダメージを与えた。
 しかし、醜い男は苦痛に耐えてライトニングボルトを放った。電光がダーヨとマイケルに襲いかかったが、2人はとっさに身をかわしダメージを最小限にした。
 だが、醜い男の攻撃もこれまでで、ジャッジの攻撃を脳天にまともに受け、血と脳漿をまき散らして床に倒れた。

 男を調べてみると、プリズムの他に魔法の物品と思われるお守りをしていた。また、質の良いダガーを2本持っていたので、これらを持って行くことにした。そのほか、魔女の手がかりになるような物は何も持っていなかった。

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 プレイヤーの声

 とうとう敵の中枢にまで来ました。
 プレイヤーキャラクターのレベルを考えれば、当然といえば当然のことですが、敵がこれまでのゴブリン、オークから一気にパワーアップしました。ここからは、プレイヤーには今まで以上の慎重さが求められるようになってきました。

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 ここからどう進むべきか。ダーヨ達は3つある道から、おそらく魔女への最短距離だと思われる正面のドクロの岩戸に進むことにした。
 ドクロの口の所まで進むと、何もしていないのに扉はひとりでに開いた。

 扉の向こうは、長方形の部屋になっていて、部屋の奥の壁からはさらに奥へと廊下が続いている。そしてこの部屋には、青白い肌をして、金色の髪の巨人がいた。

 巨人はダーヨ達に気づくと、傍らにあった長櫃をダーヨ達に投げつけた。長櫃は外れ、床に当たって粉々に砕けた。巨人はその後、グレートアックスを取り出し、ブルーガに斬りかかり、それを避け損ねたブルーガは手傷を受けた。
 マイケルは犬を召喚し、巨人を取り囲むように出現させた。これでダーヨとブルーガはフランキングをとり、ジャッジを加えた3人で集中攻撃を掛けて巨人を倒した。

 巨人を倒した後、この部屋を調べてみると、部屋には特に何もなかったが、巨人が投げつけてきた長櫃の中には指輪が3個とポーションの残骸があったので、指輪だけ持って行くことにした。

 部屋の奥にある廊下を進んでいくと、十字路に差しかかった。右の道へと進んでいくと、道は右へ直角に曲がっていた。そのまましばらく進むと、また道は右へ直角に曲がっていた。

 “これは、さっきのドクロ岩の所へ続いているのではないだろうか?”

 ダーヨ達がそう思ったとき、前方に大きな物が落ちてきた。見ると、巨大な落とし格子が道を塞いでいた。この落とし格子は、簡単には持ち上がりそうにないので、来た道を戻ることにした。
 来た道を引き返していくと、ちょうど曲がり角と曲がり角の中間地点でも巨大な落とし格子が道を塞いでいた。ダーヨ達は魔女の卑劣な罠に掛かり、閉じこめられてしまった。

 その時、ブルーガが落とし格子の向こう側の壁に何かを見つけた。よく見ると、それは小さな押しボタンだった。何が起こるか判らないが、一縷の望みを託してダーヨはそのボタンにダガーを投げつけた。
 ダガーは、狙いあやまたずボタンに命中した。すると、落とし格子は、音を立てて上がっていった。
 何とか罠を脱したダーヨ達は、先ほどの十字路まで戻り、今度は巨人のいた部屋と反対側の道へ進んでいった。

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 プレイヤーの声

 これも、RPGamer第7号にあった速水螺旋人氏のリプレイ漫画のとおりでした。しかし、速水氏のパーティは、罠解除のボタンを見つけられなかったようです。(下図)

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 マスターのLock氏も「しらみつぶしに探索すればリプレイの通りになるだろう」と言っていましたが、前回プレイした「火吹き山の魔法使い」では、魔法使いを退治することを主眼に置いて洞窟探検をほとんどしなかったため、最後の罠をクリアするために必要な鍵が全く手に入らなかったということがありました。

 このため、ゲームブックが元になったシナリオは、“多少の危険を冒しても全部の部屋を見て回れ”が基本になりました。
 ここでは十字路の反対側も同じ罠だろうと想像できたため、それは回避しました。

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 通路を奥へと進んでいくと、今度は丁字路になっていた。そして丁字路の真ん中には、全身が荒削りのクリスタルでできた人型の像が立っていた。
 ダーヨ達が近づくと、クリスタル像は手に持っていた石英の槍を構え、無言のまま襲いかかってきた。
 ブルーガとダーヨが斬りかかったが、クリスタル像の体は非常に堅く、ダメージがほとんど通らなかった。唯一ジャッジのメイスだけがダメージを与えているようだった。

 マイケルが犬を呼び出してフランキングをとってから、何とか攻撃が命中しはじめた。そうして、二十合い近く斬り合った後、クリスタル像はバラバラになって崩れ落ちた。
 調べてみたが、クリスタル像は特に何も持っていなかったので、先に進んだ。

 丁字路は、左側は短い通路ですぐに両開きの扉で行き止まりになっていた。右側は通路が奥に延びていた。ダーヨ達は、まず扉へと行くことにした。調べてみたが、扉には鍵も罠もないので、開けて中に入った。

 扉の向こうは、天井の高い大広間になっていて、この広間の壁一面には厚く氷が張っていた。広間の中央には石棺が一つ置いてあり、その蓋は石棺に立てかけるように開いていた。

 すると、一匹の白ネズミがその石棺から飛び出してきた。そのネズミは床に着地すると、みるみるうちに大きくなって姿が変わっていき、大型の白いドラゴンになった。(下図)

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 ブルーガとダーヨが、すかさずドラゴンに駆け寄って斬りかかった。しかし、その堅い鱗に阻まれてダメージは与えられなかった。ドラゴンは、お返しとばかりにブルーガへ集中攻撃をし、この攻撃でブルーガはダメージを受けた。
 ダメージを受けたためか、ブルーガは激怒して叫び声を上げながらドラゴンに斬りかかった。

 それと同時に、マイケルは呪文で犬を呼び出し、ドラゴンの後方に出現させた。ジャッジはブルーガに回復の呪文を掛けて傷を治した。これらの援護もあってブルーガはドラゴンにダメージを与えた。

 しかし、ドラゴンも知性体だけあって、巧みな戦いを繰り広げる。尻尾で犬とジャッジを攻撃し、ダーヨに爪と牙で攻撃してきた。この攻撃で犬は消滅し、ジャッジとダーヨもダメージを受けた。
 ここでジャッジはブルーガに奥の手の呪文“ブルズ・ストレングス”を掛けた。すると、ブルーガには力がみなぎり、攻撃はすべて命中し、ドラゴンに瀕死のダメージを与えた。

 ドラゴンは、最後の抵抗とばかりにドラゴンブレスを吐き、全員にダメージを与えたが、すぐブルーガに斬り倒された。

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 プレイヤーの声

 思いもよらぬところでドラゴンと死闘を演じることになりましたが、このとき意外だったのは、旧D&Dではドラゴンの最初の攻撃は必ずドラゴンブレスだったのが、3eでは変わっていたことです。

 また、ブレスのダメージも旧D&Dでは、ドラゴンの残りHPだったので、ドラゴンと戦うときは、とにかくHPを削れというのが鉄則でしたが、3eではダメージがサイコロ判定になったため、そこまでは無くなりました。

 それよりも驚いたのはブルズ・ストレングスの呪文効果でした。持続時間が思った以上に長く、高レベルクレリックが掛けると、1日近く持続するので、非常に強力な呪文だということが判りました。
 このため、3.5eでは持続時間が短くなりました。

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 何とか、ホワイトドラゴンを倒したその時、大広間中に女の高笑いが響き渡り、石棺から白い毛皮を羽織った若い女が立ち上がった。(下図)

PC230159b

 その女は、ダーヨ達を見つめると、うっとりと微笑んだ。しかし、その口元には2本の大きな牙が生えていた。

 “こいつが雪の魔女か?それも正体は吸血鬼!?”

 また、この部屋の奥にはどこから現れたのか、前に会った楽士がいて、剣をダーヨ達に向けて構えていた。

 激怒しているブルーガは、雪の魔女に斬りかかり、一撃で瀕死の状態となる大ダメージを与えた。
 魔女はブルーガを見つめて魅惑しようとしたが、激怒しているブルーガには魅惑の魔法は通じなかった。
 そして、続くダーヨの攻撃で魔女は倒れた。しかし、その体は黒い霧のようなものに変わり、石棺の中へと消えていった。

 ダーヨ達は、急いで石棺に駆け寄り中をのぞくと、魔女の体が再生を始めていた。

 “ここで完全に滅ぼさないと、復活してしまう!”

 そう思ったダーヨ達は、吸血鬼を滅ぼす方法を思い出そうとしたが、なかなか思い出せなかった。その時、ジャッジは宗教書の一節を、マイケルは魔導書の記述を思い出した。

 吸血鬼は、木の杭で心臓を打ち抜かないと滅びない

 ダーヨ達は、持ち物に木の杭の代わりになるものがないか探したところ、この洞窟の厨房で見つけたルーン文字が彫ってある木の杖を思い出した。
 大急ぎで再生をしている魔女の心臓めがけ、杖を打ち込んだ。

 広間中に魔女の断末魔の絶叫が響き渡り、魔女は滅びた。再生しかけていた魔女の体は、ぼろぼろに崩れてしまい、後には何も残らなかった。
 魔女の味方の楽士は、いつの間にかいなくなっていた。

 魔女を滅ぼしてやっと一息ついた時、石棺の中を見ると1枚の羊皮紙片があった。それは染みや虫食いなどでぼろぼろのため一部しか読めなかったが、共通語で次のように書いてあった。


 ・・・黄金には黄金を、宝石には宝石を、打ち壊さんとするところの物は、自身必ずや持ちてあるべし・・・


 これが何を意味するのか判らないが、何かの謎を解く鍵になるかもしれないので持って行くことにした。

 この先何が起こるか判らないので、まず傷の手当てをして、その後来た道を戻ろうとしたところ、突然床が揺れ始め、小石が岩天井からばらばらと落ちてきた。
 それが治まったと思った次の瞬間、大広間中を埋め尽くさんばかりの大轟音が両開きの扉の向こうからした。

 “いったい何が起こったのだろうか?”

 音が静まった後、ダーヨ達が両開きの扉に近づいていくと、それは突然に、しかしゆっくりと開いた。

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 プレイヤーの声

 何とか諸悪の根元であり、シナリオの目的である雪の魔女を倒しました。このシーンはシナリオの表紙絵になっている場面です。(下図)

P2100096c

 雪の魔女の容姿は、上のd20版の表紙絵は、確かに美人と言われても納得がいくのですが、ゲームブックの挿絵(下図)は、お世辞にもそうは言えません。

P3210031b

 この差は、ハリウッド映画の女優とB級ホラー映画の売れない女優の差ぐらいでしょうか。

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勝利への脱出

 扉が開くと、そこには森エルフとドワーフがいた。2人は大広間に入って来るなり、満面の笑みを浮かべて言った。

 「あの女を殺したんだね。これで自由になれるんだ!もうすぐ服従の首輪も首からとれるぞ」

 2人は、自己紹介を始めた。それによると森エルフは“赤速”、ドワーフは“スタブ”という名で、彼らは先に会った山エルフのハーゲンと同じく服従の首輪によって魔女の支配を受けていたのだが、魔女が死んだので、やっとその支配から逃れることができたとのことだ。

 また、彼らは魔女の命令で洞窟の外に斥候に行っていたのだが、たった今それから戻ってきたところ、突然自分たちの背後で通路が崩れ、あやうく下敷きになるところだった。おそらく、魔女は自分が死んだときに洞窟を塞ぐような仕掛けをしていたのだろうとのことだった。

 先ほどの地響きの原因は、洞窟の通路が崩れたためであることが判ったが、それはこの洞窟からの出口が無くなったことを意味した。
 ダ-ヨ達が、これからどうしたものか考えていると、赤速は大広間の奥に進んでいき、壁の一点を指さして言った。

 「ここに幻影で隠された出口があるよ。この出口の存在は知っていたんだけど、この先がどこに通じているのか判らないんだ」

 ブルーガが探ってみると、確かに壁には幻影で通路が隠されていた。他に道はないようなので、一行は赤速とスタブと共に覚悟を決めてその通路へと進んでいった。

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 プレイヤーの声

 ここで、赤速とスタブが仲間に加わりました。しかし、速水螺旋人氏のマンガを先に読んでいたので、素直に喜んで良いのか判りませんでした。
 彼らは、一応高レベルのファイターなので、その面では使えそうなのですが・・・

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 通路を進んでいくと、すぐ丁字路になった。どちらに行っても違いは無いようなので、一行は左に進むことにした。
 しばらく進むと、道は右に曲がっていた。そして曲がり角に小さなガラスの玉が落ちていた。それが何か判らないが、とりあえず拾っていくことにした。

 その後、通路を進んでいくと、道は再び右に曲がり、そのまま進むと左に枝道の分かれ道になった。
 ダーヨ達は、ここで地図を見てみた。どうも正面の道は、前の丁字路を右に行った場合の道のようなので、左の枝道へと進むことにした。

 枝道を少し進むと、鉄製の箱が通路の左の壁にぴったりと付けて置いてあった。箱には真鍮でできた蛇の形をした取っ手があった。

 ブルーガが調べたところ、この取っ手には毒が塗ってあったが、箱の裏にあるボタンを押せば取っ手に触れずに箱を開けることができるようになっていることが判った。
 早速、正しい方法で箱を開けると、中には一足のブーツが入っていた。とりあえず、これも持って行くことにして、先に進んだ。そうすると、また丁字路に差しかかった。

 このとき、ブルーガは丁字路の左側から何者かが足音を忍ばせて近づいてきているのに気づいた。小声で全員に知らせ、不意打ちの用意をしようとした。
 次の瞬間、赤速とスタブは大声を出しながら一目散に丁字路の右側へ駆けて行った。残った全員は、あまりのことに唖然としてしまった。

 そうすると、丁字路の左からネアンデルタール人が現れ、先頭にいたダーヨに手にした棍棒で殴りかかってきた。ダーヨはネアンデルタール人の攻撃を受け流すと、ブルーガに赤速とスタブを追うように言った。それを受けたブルーガは、2人を追って丁字路の右へと進んでいった。
 ネアンデルタール人は、さほど強いモンスターではなく、すぐに斬り倒したので、他の者達も丁字路の右へ向かった。

 しばらく行くと、通路の行き止まりはドアになっていて、そこでブルーガが他の者を待っていた。赤速とスタブはその中に入っていったようで、ドアは半開きになっていた。
 ブルーガは、様子が変なので、みんなが来るのを待ってから踏み込むつもりだったそうだ。
 部屋の中で何が起こっているか判らないが、赤速とスタブを見捨てるわけにはいかないので、すぐ部屋に入っていった。

 部屋の中は、ほの暗い紫色の光に照らされていた。部屋の中央では赤速とスタブが、長衣を着た人間型の体の上に蛸の頭が付いている怪物の前にひざまずいていた。彼らの頭には、怪物の触手がからみついていた。
 その怪物はダーヨ達に気づくと、赤速とスタブに巻きついた触手をほどき、襲いかかってきた。(下図)

PC230160b

 怪物は、まずダーヨに催眠攻撃を掛けてきた。ダーヨは抵抗に失敗し、朦朧状態になってしまった。次にブルーガに触手で攻撃を仕掛けたが、これはかすり傷程度にしかならなかった。お返しとばかりに繰り出したブルーガの一撃が命中し、怪物は倒れた。
 怪物が倒れると朦朧状態の者は意識を取り戻した。

 この部屋を捜索すると、紫色の照明は、壁に密生した苔が発光していることが判った。そのほか、壁をくり抜いた穴があり、そこには陶器の壺が2つあった。
 壺の中を見てみると、1つには呪文が書いてある巻物が入っていて、もう一つには四角形の金属板が入っていた。
 この金属板が何の役に立つのか判らないが、とりあえず持って行くことにした。

 この部屋には入ってきたドアの他に、奥の壁にドアがあったので、一行は傷の手当てをした後、そのドアへと進んでいった。

 (続 く)

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 プレイヤーの声

 2回目のセッションは、ここまででした。
 キャラクター達は何とか雪の魔女を倒しましたが、魔女の陰湿な罠により来た道を戻ることができなくなったため、さらに洞窟の奥深くへと進んでいきます。

 しかし、途中で仲間になった赤速とスタブは、マスターも速水螺旋人氏のマンガの影響を受けているのか、水戸黄門の“うっかり八兵衛”のような間抜けなキャラとなっています。
 いったい、これからどうなるのか、先が思いやられます。

 最後になりましたが、今回の撮影に使用しているフィギュアに変なものが混じっているのは、適当な物が無かったので、その場のノリで選んだからです。決して怪物が本当に芹沢鴨やペプシマンの姿をしていたわけではないので、その点ご了承ください。

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June 02, 2005

プレイレポート D&D3e 「雪の魔女の洞窟」 その3

 さて、プレイレポート3回目です。前回ダーヨ達は、魔女を倒すことに成功しましたが、その後魔女の置きみやげのような罠で、洞窟から出られなくなりました。赤速とスタブの2人を仲間に加えた一行は、脱出路を求めて、洞窟の奥深くへと進んでいきました。

★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、思いっきりネタバレがありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。

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 魔女の罠

 蛸頭の怪物を倒した一行は、奥の扉へと進んでいった。扉の向こうは短い廊下になっていて、すぐ扉があった。

 その扉には、1本の短剣が刺さっていた。見たところ何の変哲もないごく普通の短剣だ。何でそんな物が扉に刺さっていたのか判らないが、おそらく何かを扉に留めておいたのだろう。
 そう思った一行は、扉の前に何か落ちていないか探してみたが何もなかったので、先に進むことにした。

 扉の向こうは少しの間真っ直ぐ廊下が続き、そして丁字路になった。丁字路の左右の通路はこれまでの2倍の幅があり、光の届く所よりむこうに延びていた。どちらも同じようなので、一行はまず左の道へ進んでいった。

 しばらく行くと通路は行き止まりになっていて、行き止まりの壁にはジャイアントが使うような巨大な鉄製の盾が掛けてあった。盾の表面は鏡のように磨かれていた。何か意味があるのかもしれないが、とても持っていけないので、放置することにした。
 そのほかには何も無いようなので、一行は来た道を戻り、丁字路の右側へと進んでいった。

 丁字路の右側をしばらく行くと、突き当たりに今度は扉があった。扉は何故か普通サイズで、通路の半分ぐらいの大きさしかない。一行は、通路が巨人サイズなのに扉が通常というのは何か変だなと思いつつ、扉へ近づいた。

 扉を調べると、特に罠はないようで、鍵も掛かっていなかった。警戒しながら扉を開けた。
 ふと、開けた扉の内側を見ると、そこには1枚の羊皮紙がピンで留めてあった。近くにいた赤速が、何気なくその羊皮紙を手に取り読み始めた。
 すると、赤速の顔が青ざめていき、目は恐怖に見開かれた。

 「これを見て!」

 赤速は、羊皮紙をみんなに見えるようにして言葉を続けた。

 「文字がどんどん消えていく!あぁ神様、いったい僕は何をしてしまったのですか!?」

 そう言うと、赤速は放心状態となり、膝から崩れ落ちた。ジャッジが羊皮紙を赤速から取り上げて、読もうとしたが、既に文字はすべて消えていた。
 ダーヨは赤速に、羊皮紙には何が書いてあったのかを尋ねたところ、赤速はぽつりと言った。

 「“いにしえの死の呪文”だ。みんな感染してしまったかもしれない」

 赤速に詳しいことを聞くと、次のことがわかった。

 この“いにしえの死の呪文”(エンシェント・デス・スペル)には、魔法の疫病のような作用があり、しかも、その効果はいつ現れても不思議じゃないという凶悪な呪文だ。
 そして、その治療法を知っているのは、“癒し手ヨリター”ただ一人だけだが、幸いにも赤速とその兄の奏皮(トネリコ)が育った家の近くに彼の住まいがあったので、彼を知っている。
 癒し手は今、月岩山地のヨーヴィク峰近くの洞窟で暮らしているので、一刻も早くそこに行かなければならない。

 思いもよらぬところで、大変なことになってしまった。これも雪の魔女の置きみやげの罠なんだろう。一行は気を取り直して、先へ進むことにした。

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 プレイヤーの声

 ここで、速水螺旋人氏のリプレイ漫画にあった左往が発生しました。(ちなみに右往は、前回のネアンデルタール人戦です)

 起こってみるまでは判りませんでしたが、私たちはリプレイ漫画でそういうことがあることを知っていたので、これらのことを笑いながら受け止めることができました。
 しかし、何も知らずに喰らったら、速水氏のリプレイのPC達のように怒り狂っていたことでしょう。

 速水氏が漫画で書いていたようにPCを陥れるのにこんな方法があったとは、メリケーンなシナリオは日本人の感性とは異なるので、非常に恐ろしいもののようです。
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 開けた扉の向こうには、広い自然洞窟が広がっていたが、見たところ特に敵の姿はなく、洞窟の奥には扉があり、そこから先に進めそうだった。
 また、この洞窟全体からは、つーんと酢のような臭いがしていて、天井からぶら下がった鍾乳石の先からは何か液体が間断なく滴り落ちていた。

 ダーヨは何かいやな予感がするので、保存食を取り出して洞窟に投げ込んだ。すると、保存食は鍾乳石からの滴りに触れると煙を上げて溶け始めた。
 この液体が強い酸だと判った一行は、何とか突破する方法を考えた。するとジャッジが、先に見つけた巨大な盾のことを思い出した。あれを傘代わりにすれば、全員が酸の雨を浴びずに洞窟を抜けることができる。
 一行は、巨大な盾を手に入れるため来た道を戻った。

 再び巨大な盾の所に来た一行は、急いで盾を壁から外した。すると一陣の風が吹き荒れた。そして、それは渦を巻きながら形をなしていった。(下図)

P251iS00002


 「こいつはエア・エレメンタルだ!それも大きいぞ!!」

 マイケルがそう叫ぶと呪文を唱えるため後ろに下がった。ダーヨ、ブルーガ、ジャッジ、スタブが近接戦を挑み、赤速は得意のロングボウで射撃をした。
 しかし、赤速の放った矢は、すべてエレメンタルの手前で止まり、地に落ちた。同様にスタブの攻撃も全く効き目がないようだ。
 どうやらこいつは、魔法の武器でしか有効な打撃を与えることができないようで、ダーヨ、ブルーガ、ジャッジの3人の攻撃はダメージを与えていた。(下図)

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 その後、マイケルの呪文で魔法の犬を召喚し、フランキングをとるようになった後、攻撃が確実に当たり始めた。スタブの攻撃もクリティカルしたものが効いているようだった。
(下図)

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 エア・エレメンタルは、この状況を不利と思ったのか、その姿を竜巻に変え、全員を吹き飛ばしにかかった。この攻撃で吹き飛ばされるとダメージが大きく、これを喰らったジャッジは大ダメージを受けた。
 しかし、エレメンタルの反撃もここまでで、ダーヨとブルーガの連続攻撃で、大ダメージを受けて消滅した。

 ブルーガとジャッジのダメージを回復した後、一行は手に入れた巨大な盾を抱えて、唯一の出口と思われる酸の雨降る洞窟へと戻っていった。
 全員がすっぽりと収まる巨大な盾のおかげで、酸の雨を浴びることなく、洞窟を突破することができた。(下図)

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 酸を浴びた盾は、音を立てて溶けていったが、何とか扉まで持ちこたえた。扉には鍵が掛かっていたが、ブルーガがあっさりと鍵開けに成功した、

 扉の向こうは、曲がりくねった通路が続いていた。この通路は、先ほどと同じ通常の倍(20フィート)の広さがあった。
 一行は、酸を避けるのに使ってぼろぼろになった盾を捨てて進んでいった。ジグザグに折れ曲がった通路をしばらく行くと大きな両開きの扉で行き止まりになった。


最後の決戦

 両開きの扉には鍵が掛かっていなかったので、開けて中に入ると、そこは広い円形の部屋で、壁はびっしりと氷で覆われていた。部屋の真ん中には、大きなガラス玉が氷の台座に乗せられていてた。また、向かい側の壁にも両開きの扉があった。

 突然、向かい側の両開きの扉が開き、1匹のオークが駆け込んできた。すると、ガラス玉が発光しだし、中に何かが渦巻いていた。それはみるみるうちに像を結び、顔の輪郭となって浮かんできた。その顔は、先ほど戦った“雪の魔女”だった。
 ガラス玉の雪の魔女の顔がはっきりしてくると、ガラス玉から甲高い声で高笑いが聞こえてきて、円形の部屋中に響き渡った。
 魔女は、ひとしきり高笑いをした後、語り始めた。

 「そちどもに、殺されはしたが、わらわはまだ負けておらぬ。そちどもを始末するなど、わらわの魂だけで十分じゃ。さあ、見るがよい」

 その言葉が終わると同時に、ガラス玉の傍らにいたオークが、金属の首輪をつかんで苦しそうにあえぎ始めた。
 オークは首輪が締まるのを押しとどめようと必死にもがくが、そうしていくうちに顔が膨れあがり、床に倒れた。(下図)

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 雪の魔女の幻影は、もがいているオークを冷たくせせら笑いながら言った。

 「もはや、下僕どもに用など無いわ!」
 その一言と同時に、赤速とスタブは喉元に手をやり、苦しみ始めた。ダーヨは、魔女のガラス玉に向かって叫んだ。

 「そんなことをしておもしろいのか!?おまえは、おまえを倒した私たちに復讐したいんだろう?それなら関係のない者を苦しめるより、私たちと直接戦ったらどうだ!!」

 それを聞いた魔女は、赤速とスタブの首輪を緩めて言った。

「そうか、まずは奴隷どもと戦うが良い。その間にわらわが良き遊びを考えておく。いかさまなしの勝負じゃ。そちどもが勝ったら自由にしてやらんでもないぞえ」

 魔女がそう言うと、奥の扉から足を引きずりつつ何者かが部屋に入ってきた。一見ドワーフとエルフが一人ずつだが、そのまなざしは虚ろで、肌も灰色がかって生気がなく、どう見てもゾンビとしか見えなかった。
 2体のゾンビは、ダーヨ達に襲いかかったが、彼らの敵ではなく一刀のもとに斬り捨てられた。
 ゾンビを倒すと、雪の魔女はこう言った。

 「皆の者よいかよいか。この遊びにいたすぞえ。わらわの水晶の洞窟を巡るなかで、いくつか金属板が見つかったであろう?ル-ルはこうじゃ。そちたちの一人が金属板を選び、手の中に隠しておく。そこでわらわが、ある形を宣言する。四角形は円形に勝ち、円形は星形に勝ち、星形は四角形に勝つ。もし、そちたちが勝ったら、脱出の機会を与えてつかわす。わらわが勝ったなら、そちたちの命はないぞえ」

 ダーヨ達は、顔を見合わせた。手元にある金属板は、蛸頭の怪物がいた部屋で見つけた四角形のものだけ。これでは勝負にならないのは明白だ。

 “やるしかない!”

 ダーヨが目配せしてガラス玉に斬りかかると、それが引き金となり、ブルーガとジャッジも一斉にガラス玉に斬りかかった。マイケルは後方から呪文で援護した。
 斬りかかろうとすると、ガラス玉から電撃がダーヨに向けて放たれた。とっさに身をかわしたので、電撃はダーヨをかすめて飛び去った。(下図)

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 ダーヨはガラス玉に斬りつけたが、思った以上に硬く、まったく傷が付かなかった。ジャッジの攻撃も同様だったが、激怒状態のブルーガの攻撃だけが少しは効いているようだった。
 ガラス玉の電撃は、かすめただけでもダメージがあり、攻撃力は高いが、防御面で問題のあるブルーガには、耐えられないだろう。そこで、ダーヨとジャッジがガラス玉の攻撃を引き受け、その後ブルーガが攻撃するというパターンでガラス玉を攻撃した。

 そして、ブルーガのグレートアックスが、ガラス玉の芯を捉えた時、ガラス玉は粉々に砕け散った。
 同時に鋭い絶叫が部屋中にしばし響き渡り、静かになった。今度こそ魔女を葬り去ったのだった。

 しかし、感慨にふける間もなく、今度は洞窟全体が轟音と共に揺れ始めた。魔女の洞窟が崩れ始めたのだ。
 一行は、大急ぎで奥の扉から一面氷に覆われた天然の洞窟へと駆けだした。赤速とスタブも何とか立ち上がり、後に続いた。

 しかし、氷でつるつるになっている床に足を取られ、思うようには進むことができないスタブの頭上に天井から氷塊が崩れ落ちてきた。
 近くにいたジャッジが、とっさにそれを払いのけたが、さらに大きい氷塊がジャッジを襲い、ジャッジは何とかそれを受け止めた。しかし足が止まったところに次々と氷塊が降ってきて、とうとうそれに押しつぶされた。

 スタブはジャッジを助けようとしたが、次々に降ってくる氷塊にどうすることもできず、ジャッジの最後の言葉「早く逃げろ!」に従うしかなかった。

 そうして、一行は貴い犠牲を出しながら魔女の洞窟を脱出した。

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 プレイヤーの声

 こうして、シナリオの前半部分“雪の魔女の洞窟編”が終わりました。速水螺旋人氏のリプレイ漫画(下図)でも、ここで2人失っています。

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 速水氏のリプレイでも魔女との“じゃんけんゲーム”に使う金属板を全く手に入れていないようだったので、よほど注意深く探さないと見つからないのでしょう。

 しかし、ガラス玉の特殊能力は凶悪です。私たちは、構成メンバーの特殊能力をフルに使い、力押しで破壊しましたが、(速水氏達も?)攻撃力が足りない状態で戦闘になっていれば、ガラス玉に傷1つ付けられない状態で全滅でした。
 今更ながら、ゲームブックが元のシナリオは、恐ろしいものだと実感しました。

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 魔女の洞窟を脱した一行は、来たときとは一変した光景に驚いた。頭上には青空が広がり、雪も止んでいた。日差しに暖められて気温も徐々に上がり始め、春の訪れを告げているかのようだった。また、どこからか小鳥のさえずりが聞こえ、遠くには雪ウサギが一行を物珍しそうに眺めていた。

 一行は、今更ながら魔女の洞窟から生還できた喜びを実感した。赤速とスタブは、自由の身になったことをそれぞれの信じる神に感謝していた。ダーヨ達3人は、この喜びを共に分かち合うことができなかったジャッジの冥福を祈った。

 しばし感慨にふけった後、一行はこれからのことを話し合った。まずは、魔女の洞窟で掛けられた“いにしえの死の呪文”を解いてもらうため、月岩山地に住む癒し手“ヨリター”の所へ一刻も早く行かなければならない。
 月岩山地は、この氷指山脈から南へ数日の所にあるが、その途中には、邪悪な魔法使いの迷宮があると言われている“火吹山”があり、街道はこれを大きく迂回し、赤水川のほとりにある“ストーンブリッジ”の町に続いている。

 スタブは、自分はそのストーンブリッジの出身であることを告げ、町に着いたらみんな魔女を倒した英雄として大歓迎を受けるだろうと言った。
 歓迎はありがたいが、一行にとって今は“いにしえの死の呪文”を解いてもらう方が重要なことなので、それには誰もあまり興味を示さなかった。

 そして、ダーヨ達は全員揃って山を下り始めた。下山途中、ダーヨはビッグ・ジム・サンと彼に預けてきた愛馬ブライアンのことを思い出した。ビッグ・ジム・サンは、きっと自分たちが雪山で死んでしまったものと思っているだろうし、ブライアンとは下山後に呼べば、合流できるだろう。
 一行は、これからの道中の困難さとその対処を考えながら、黙々と山を下りていった。


荒野の旅路

 一行が雪の魔女の洞窟を脱し、月岩山地を目指して南下を続けてから2日がたった。その間の道中は、幸い何事もなく過ぎ、途中ダーヨは、愛馬ブライアンを呼び寄せることができた。そして、一行はついにコク川までたどり着いた。
 赤速の話によると、ここから80キロほど上流にファングという町があり、そこにはサカムヴィット公が作り上げた悪名高い“死の罠の地下迷宮”があり、毎年迷宮探検競技への挑戦者を待ち受けているのだが、今の時期には特におもしろい場所ではないそうだ。
 また、スタブはストーンブリッジに行き着くためには、どこかでこのコク川を渡る方法を考えなければならないと主張していた。
 とはいえ、コク川は泳いで渡るには川幅は広く、流れも速そうだし、第一スタブは泳げない。
 赤速が、“川沿いに下っていけば浅瀬があるに違いない ”と言うので、一行は川を下っていくことにした。

 しばらく川沿いに進んで行くと、川岸に大きな筏がもやってあるのを見つけた。近づいていくと、その上で一人の男が寝ているのに気づいた。
 ダーヨがその男に川を渡らせて欲しいと頼んだところ、男は「今日は休業日だ」と言った。交渉の結果、一人当たり5gpで筏を出してくれることになった。
 一言で言えば暴利だが、一刻も早く先に進みたいので、言われるままに金を払い、川を渡ることにした。

 渡し守に大金を払い川を渡った一行は、ストーンブリッジへの道を急いだ。街道をしばらく進むと、遠くから馬の群れが駈けてくる音が聞こえてきた。その音の主が何者か判らないが、一行はトラブルを避けようと茂みに身を隠した。
 蹄が土を蹴立てる地響きが大きくなってくると、音の正体が見えてきた。4頭からなるケンタウロスの一団だ。

 ケンタウロス達は、それぞれ肩に弓をぶら下げ、槍と盾を持っていた。彼らはダーヨ達が隠れている茂みの近くまで来ると、横一列に並び足を止めた。
 そして、1頭のケンタウルスが前に進み出て、太くドスの効いた大声で怒鳴った。

 「そこのエルフ!それで隠れたつもりか!!」

 赤速が見つかってしまった。見ると、赤速が潜り込んだ茂みからマントがはみ出していた。ケンタウロスは、さらに大声を出した。

 「俺の名はランガード、この異教平原で何をしておる。白状せい!!」

 その声に怯えた赤速は、茂みからごそごそと出て、水晶の洞窟から来たことをぺらぺらとしゃべり始めた。それを聞いたランガードは、醜い刀傷のある凶悪な顔に意味ありげな笑みを浮かべ、洞窟で財宝を見つけたのではないかと質問を続けた。赤速は、その質問にもぺらぺらと答えていた。

 ダーヨは、このケンタウロスの正体を探るべく、ディテクト・イビルの呪文を唱えた。すると、このケンタウロスは、全員邪悪な存在であると反応があった。このケンタウロス達は、ただの盗賊団だ。
 そう判断したダーヨは、茂みから飛び出し「汝は邪悪なり!」と叫んで斬りかかった。
ブルーガとスタブもそれに続いた。(下図)

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 そして、斬り合うこと数合でケンタウロスの盗賊団を撃破した。思わぬところで時間を取ったので、先を急ぐことにした。


謎の老人

 ケンタウロスとの戦闘後、すこし街道を進んで行くと、前方から何者かが近づいて来るのが見えた。よく見ると、それは肩にずた袋を担いだ小柄な人間の老人だった。その老人は一行に近づいてくると話しかけてきた。

 「武器はしまいなされ。わしなど殺しても何にもなりませぬぞ。わしが差し出せるのは情報のみ。教え賃は、金貨2枚じゃ。旅のお方、安心召されよ。払って後悔はさせませぬぞえ」

 いかにもインチキくさい売り口上に一行はどうするか相談した結果、ダメもとのつもりで老人に金を払って情報を聞くことにした。
 老人は、「この道を南に進むと泉があるが、その水は毒が入れられているので飲んではならぬ。」とだけ言って、歩き去っていった。
 やはり詐欺にあったような気がしたが、一行は老人を見逃して先へ進んだ。

 しばらく進んでいくと、上空から何かバサバサと音が聞こえてきた。見上げてみると、翼の生えた生き物が4体ぐるぐると旋回していた。緑色の体をし、膜状の翼を生やしたそれはバードマンだった。
 バードマンは、背中の翼をつぼめて急降下で襲いかかってきた。しかし、一行の敵ではなく、まさに鎧袖一触、ダーヨとブルーガの一撃で全滅した。

 バードマンとの戦闘後、少し進むと前方で道が落ちくぼみ、天然の泉になっているところに着いた。泉には1匹のオーガがうつ伏せに顔を水につけたまま動かないでいた。
 一行が注意しながら近づくと、どうやらそのオーガは死んでいるようだった。

 どうやら、これが先に老人が言っていた泉のようだ。一行は泉に構わず先を急いだ。

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 プレイヤーの声

 荒野の旅路編に入り、これまでは分刻みだった時間の進み方が、時間単位に変わりました。
 やはりここでも、次々に試練が襲いかかってきますが、引っかけのつもりなのか、キャラのレベルにふさわしくない弱いモンスターも含まれています。

 しかし、相変わらず赤速のまぬけぶりは元ネタ以上で、ケンタウロスとの遭遇でもダーヨの馬も成功した“隠れる”判定に唯一人失敗するなど、ここぞという所で必ず判定にしくじっていました。

 また、後からゲームブックをプレイして判ったことですが、原作では毒の泉の前に強烈な暑さでキャラクターはのどの乾きに襲われているので、泉の水を飲まなければダメージを受けたのですが、このRPGでは、そんなペナルティは全くないので、オーガの死体を見ただけで誰も水を飲まないだろうことは明らかです。

 RPG化に当たり、老人の情報と合わせて、もう一工夫欲しいところでした。これも移植の際にテストプレイが不足しているのではないかと思われます。

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ドワーフの領域

 毒の泉を後にした一行は、その後は特に問題なく順調に進むことができた。スタブが、「この分なら明日の朝早くにストーンブリッジへ着けそうだな。しかし、不思議だ。わしの同族の誰とも会わんとは」と言いだした。

 それを聞いた赤速は、「いや、会ったさ。でもまさか、こういう形で会うとはね」とうめくように言った。そして150メートルほど西にある巨岩を指さした。
 一行は、その巨岩に近づいていったところ、血まみれのドワーフの死体が岩にもたせかけてあることが判った。その死体は、頭は垂れて、手には斧を握ったまま硬直していた。
 それを見たスタブは、大慌てで死体に駆け寄り、それが誰かを確認した。

 「鍛冶屋のモーリだ。ヒルトロールどもの仕業に違いない。」

 スタブは、しばらくの間大声で泣きわめいた。そして、涙を拭って言った。

 「これは、ストーンブリッジに急がねばならん。だが、その前にモーリを埋めてやらねば」

 一行はモーリを埋葬し、持っていた斧と兜で墓標を立てた後、ストーンブリッジへ向けて出発した。スタブは一行の先頭に立ち、これまでにない勢いで道を急いだ。

 一行はしばらくの間、スタブの勢いに引っ張られて猛スピードで道を進んでいったが、ペースを無視した歩みのため、次第に疲れが溜まってきた。
 日も西に傾いてきたこともあり、夜間にこれ以上進むのは危険だとスタブを説得し、この日は夜営することにした。スタブは張りつめていた糸が切れたようにその場にへたりこんだ。
 そこで、赤速が先行して夜営に適した場所を探しに行き、他の者はスタブの回復を待って後を追いかけることにした。

 しばらくして、何とかスタブが動けるようになったので、赤速を追いかけて行くと、赤速は既に夜営の準備を終えて、他の者を待っていた。


 そうして、日がとっぷりと暮れてこの日は休むことになった。ドワーフの領域に入ったとはいえ、この辺りにはヒルトロールがうろついているので安心はできない。昼間の相次ぐ戦いで魔法を使い果たしたマイケルは眠らせることにし、その他の4人で交代して夜警をすることにした。
 そしてその夜、まさに草木も眠る丑三つ時(午前2時頃)にそれは起こった。その時はブルーガと赤速が夜警の番で、2人は遠くからオオカミの遠吠えが聞こえていたので、オオカミの襲撃があるかもしれないと、遠吠えのする方に注意を向けていた。
 すると突然、赤速が背後から何者かに襲われた。見ると、襲撃者は直立したオオカミのような奴だった。(下図)

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 こいつは、ワーウルフ(狼男)だ。完全に不意をつかれた赤速は一撃で瀕死の重傷を負った。
 赤速があげた叫び声で、ダーヨとスタブは目を覚ました。ブルーガがワーウルフに斬りかかったが、大きなダメージは与えられなかった。
 ダーヨとスタブもワーウルフに斬りかかったが、普通の武器しか持たないスタブの攻撃は、全くダメージを与えられなかった。
 そうして、数合い斬り合った後、何とかワーウルフを倒した。赤速とブルーガがワーウルフに噛まれ、ブルーガは持ち前の強靱さから何とかライカンスロープ病に感染しなかったが、赤速は病気に感染してしまった。
 ダーヨは赤速の病気を治そうとしたが、ライカンスローピーはただの病気ではなく、呪いの一種なので、ダーヨはまだ直せなかった。
 これは、“いにしえの死の呪文”だけでなく、ライカンスロープも癒し手に治してもらう必要が出てきてしまった。


ストーンブリッジへ

 翌朝になり、一行は早々に夜営地を引き払って、ストーンブリッジ目指して出発した。

 数時間、歩き通しで進んだころ、スタブがずいぶん興奮してきた。もうすぐ家に帰れるのが嬉しいのだ。だが、すぐに顔を曇らせた。死んだ友のモーリのことを思ってか拳を振り上げて「ヒルトロールどもめ、許さんからな!」と吐き捨てるように言った。
 その時、赤速が道の先を指し示した。見ると遠くの空にかすかに一条の煙がたなびいていた。

 「おおっ、あれこそストーンブリッジだ!」

 スタブはそう叫ぶと、故郷の街へと掛けだした。しかし、すぐに立ち止まり、遠くの一点を指さして言った。

 「みんな見てくれ!ヒルトロールの一団がストーンブリッジに向かっているぞ。あいつらをやっつける手伝いをしてくれ!!」

 スタブは、そう叫ぶと、ヒルトロールの一団に向けて突進した。一行もスタブに続いて、ヒルトロールめがけて駆けだした。
 ヒルトロール達も一行の接近に気づき、この新たな目標へ向かってきた。(下図)

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 ヒルトロールは全部で6匹いた。1匹でも強力なモンスターが6匹もいるので、まともに戦っては勝利は難しい。そう考えたマイケルは、新たに覚えた魔法で、あるモンスターを召喚した。
 それは、“ソックア”という、ミミズのようなモンスターで、体から高熱を発しているので、攻撃を受けたものは普通のダメージだけでなく熱のダメージも受けてしまう。
 これにより再生能力を無効化されるので、トロールにとって天敵のようなモンスターだ。

 マイケルは、さらにもう一匹ソックアを召喚して、ヒルトロールに立ち向かわせた。怒りに燃えているスタブを先頭に他の者も、ソックアの攻撃で隊列が乱れた所へ斬りかかった。(下図)

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 ソックアの参戦で多少有利になったとはいえ、ヒルトロ-ル6匹は非常に強力で、正面から斬り合ったダーヨ、ブルーガ、スタブは大きなダメージを受けた。
 しかし、ヒルトロールの背後に回ったソックアとフランキングをとって1匹また1匹と確実に倒していった。
 そして、激戦の後に何とかヒルトロールの一団を全滅させた。スタブは、モーリの仇が討てたと感涙にむせんでいた。


別離

 一行は、スタブが先頭に立ってストーンブリッジの街へ意気揚々と入っていった。
 ストーンブリッジは防壁をめぐらせた赤水川の川岸にある城塞都市で、異教平原と対岸のダークウッドの森を結ぶ橋を守る位置にある。
 上機嫌のスタブは、道行く多くのドワーフの友達に挨拶をかわしていたが、いずれも生返事が帰ってきただけだった。
 どういうわけか街全体に重苦しい雰囲気が漂っている。この状況を不審に思って、道行くドワーフに尋ねてみたところ、ドワーフ王ジリブランが持つ噂に名高いウォーハンマーが、何者かに盗まれたらしいことが判った。
 その話を聞いたスタブは、ショックを受けたようだったが、すぐに気を取り直し、一行をスタブの古い友人のビッグフットが営む“鍛冶場の炉亭”という宿屋に案内してくれた。
 ここで、一行は久々にまともな食事とビールにありつけた。食事の途中、宿の主のビッグフットが一行のテーブルに顔を見せたので、街の噂についての詳細を聞いてみた。

 ビッグフットの話によると、どこからか飛んできた1羽の鷲が、ジリブラン王のウォーハンマーをさらっていき、それをダークウッドの森のどこかに落としたとのことだった。
 それを聞いたスタブは、声を張り上げた。

「それならビッグフットよ、俺たちで見つけなきゃいけないぜ。さぁ急がないと!」

 そう言うとスタブは席を立ち、一行に別れを告げた。全員が、ウォーハンマーの捜索は“いにしえの死の呪文”を解いてからにしようと説得したが、スタブは頑なにそれを拒んだ。

 「この世には命よりも大切なものがあり、ドワーフにとって名誉とはまさにそうした大切なものだ。ジリブラン王のウォーハンマーがなければ、我々ドワーフの名誉は地に落ちてしまう。儂にはそんなことは耐えられん」

 スタブはそう言うと、一行全員に1枚ずつ古い銀貨を手渡した。

 「これはドワーフ族に伝わる幸運の銀貨だ。機会がある度に集めていたのだが、これのおかげで、儂はこれまで幸運に恵まれてきた。なに、気にするな。儂の分もまだ残っておる。皆の健闘を祈っておるぞ」

 そして、スタブはビッグフットと共に去っていった。残された一行は、その背中を見送ることしかできなかった。

 スタブが去ったすぐ後、突然赤速が苦しみだした。赤速は、顔に脂汗を浮かべて消え入りそうな声でつぶやいた。

 「“いにしえの死の呪文”が効いてきたようだ。もう時間がない。早く月岩山地にたどり着かねば」

 その声は、次第に聞き取りづらくなってきた。赤速は立ち上がったが、よろけて、かろうじてテーブルにつかまって体を支えた。

 「お願いだ、急ごう」

 赤速は、そう言うとよろけながら、扉に向かい、店の外に出た。一行はあわててその後を追った。

(続 く)

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 プレイヤーの声

 3回目のセッションは、ここまででした。
 一行は、何とかストーンブリッジまでたどり着きましたが、ここでNPC漫才コンビの片割れスタブと別れることになりました。
 相方の赤速も、“いにしえの死の呪文”の効果で様子がおかしくなってきました。果たしてこの先どうなるのか、次回を乞うご期待といったところです。

 しかし、この赤速は夜営の時にワーウルフに噛まれて、ライカンスローピーにも感染しました。“古の死の呪文”もそうですが、これも早いうちに治療しないと、狼エルフになってしまいます。赤速の受難は、まだまだ続きそうです。

 だが、これはD&D3eゆえに起こる現象で、かつての赤箱(D&Dベーシックルール)では、ライカンスローピーは、人間だけが罹る病気で、デミヒューマン(エルフ、ドワーフ、ハーフリング)は、ライカンスロープにはならず、ライカンスロープからのダメージが総ヒットポイントの半分を超えた時点で、即死となっていました。
 これも過酷なルールでしたが、ライカンスロープになるのも、その後を考えると、ひどいものです。

 旧D&Dシリーズでは、PC4“ナイトハウラー”という追加モジュールで、ライカンスロープPCの作り方がありましたし、その昔にあった某D&Dリプレイでも、ライカンスロープに罹った半分PC化したNPCを連れて歩いていたパーティもありました。
 その時のPCは、ライカンスロープも便利だと言っていましたが、まっとうな人間なら望んでなるものではありません。

 やはり、“一人に一個ウルフスベイン(トリカブト)”といったところでしょうか。

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July 16, 2005

プレイレポート D&D3e 「雪の魔女の洞窟」 その4

 さて、プレイレポート4回目です。前回ダーヨ達は、魔女との最後の決戦を戦い抜き、ジャッジを失いながらなんとか勝利を収めました。
 そして、荒野を旅してスタブの故郷ストーンブリッジの街へとたどり着きましたが、ここでスタブは退場し、赤速も“いにしえの死の呪文”の影響で、急に具合が悪くなりました。
 ダーヨ達一行は、一刻も早く癒し手のいる月岩山地へたどり着くため、休む間もなく進んでいかなければならなくなりました。

★ 注意事項 ★ このプレイレポートには、思いっきりネタバレがありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。

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ストーンブリッジにて

 スタブとの別れた後、急に赤速の状態が悪くなり、一行は食事もそこそこに“鍛冶場の炉亭”を出た。
 ストーンブリッジの門までの道すがら、一行は途中にあった道具屋でありったけのヒーリングポーションを買い込んだが、現金が足りなかったので、代金の代わりに魔法のショートソードを渡すことにした。
 マイケルは大損だと言っていたが、この街の規模では、買い手が付かず売り払うことができないし、赤速の様子から見て価格交渉に時間を掛けることはできないので、仕方がない。
 結局、キュワライト・ポーション9本とキュワモデレート・ポーション2本を入手し、その店を出た。


赤水川のほとりで

 ストーンブリッジの街を出ると、一行は赤水川に沿って街道を東へと進んでいった。街から1マイルほど進んだ頃、赤速は立ち止まり、みんなに手振りで静かにするように伝えた。
 「あそこだ」赤速はそう言って60フィートほど先の木立を指さした。見ると、そこには、3匹のヒル・トロールがいた。
 ダーヨは、邪悪なトロールを放置したくはなかったが、赤速の様子を見ると、ここで時間を費やすわけにはいかないので、見逃して先に進むことにした。

 一行は、トロールを迂回後しばらく進むと、赤速は赤水川の脇に静かな場所を見つけると腰を下し、みんなにも手振りで座るように促した。赤速の顔は蒼白で、額からは汗がぽたぽたと流れ落ちていた。そして、赤速はかすれるような声でとぎれとぎれに言った。

 「僕が生きていられる時間は・・・もうすぐ尽きようとしている・・・その前にみんなに伝えておきたい」

 赤速はそう言うと一息ついた。ダーヨ達みんなは、赤速に無理にしゃべるなと言ったが、赤速は続けた。

 「前にも言ったけど、癒し手は月岩山地住んでいる・・・念のために言っておくけどヨーヴィク峰は山地の南側の峰々のひとつだ・・・どこかで川を渡らないとたどり着けない」

 そこまで言うと、赤速は立ち上がろうとしたが、足に力が入らないようで無理だった。赤速は力無く微笑むと、みんなに助け起こしてくれるように頼んだ。
 一行は、ブルーガとマイケルが両脇から赤速を支えながら、赤水川に沿って街道を進み始めた。赤速を救うには、一刻も早く癒し手の所に行くしかない。

 しかし、赤速は一歩一歩弱っていき、やがてとうとう気を失った。一行は赤速を静かな木陰に寝かせたが、汗まみれの顔は蒼白で生気が無かった。荒かった息もしだいに静かになっていき、そして止まってしまった。
 一行は、赤速を蘇生させるべく、魔法を始めあらゆる手段を試してみたが、すべて無駄に終わった。この後できることと言えば、その冥福を神に祈ることしかなかった。

 一行は赤速の亡骸を埋葬すると、癒し手の住む月岩山地を目指して、赤水川沿いの街道を歩いていった。仲間を失った悲しみ、魔女の呪いへの怒りなどから、誰一人口をきかず、1日中黙々と歩き続けた。

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 プレイヤーの声

 ここで、ついに漫才コンビのもう一人、赤速も息を引き取りました。思えば、相方のスタブと共にこれまで散々プレイをかき回してくれたキャラですが、こういう別れになるとは思いませんでした。(スタブとの別れは前回参照)
 また、赤速を失ったことにより、一行はこれ以後ガイド無しで癒し手の所まで行かなければならなくなりました。ゲーム進行の上では、こっちの方がより深刻な問題です。

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月岩山地へ

 赤速を失った翌日、一行は昨日と同じく赤水川を右手に見ながら街道を東に歩いていた。左には魔物のようにそびえ立つ火吹山が見えていた。火吹山は、深紅の山頂が噴火した火山のように見えることから、その名が付いたが、実際には火山ではない。

 しばらくすると、赤水川が狭まっている所にロープで吊られた橋が対岸へと架かっていた。街道と赤水川の流れは、まだ東に続いている。
 一行は、赤速の言葉を思い出し、この橋を渡ることにした。

 吊り橋は、特に何事もなく渡ることができた。対岸に渡ると、そこからは踏み分け道が続いていた。しばらくその道を進んでいくと、次第に登り坂になってきて、どんどん山の中に入っていった。そして、2つの山峰に挟まれた峠に着いた。
 峠を越えて進むと、ブルーガが山の斜面の高いところに洞穴があるのを見つけた。
 一行は、洞窟があれば探検しなければならないという冒険者の血がうずいたが、そこに至るための道はなく、第一のんびりしている時間はないので、洞窟は放っておいて先を急いだ。

 やがて道は東と南東の二股に分かれていた。ブルーガとダーヨは、東の道は再び赤水川の流域へぶつかると思ったので、月岩山地の奥地へと進むと思われる南東の道へと進むことにした。


 南東の道をすこし行くと、道は下りになってきた。一行がそのまま進んでいくと、突然草むらから蛇が飛び出てきて、先頭を歩いていたブルーガに襲いかかった。
 その蛇は派手な紋様をして、しっぽの先端が音を立てていた。また、大きく開けた口には鋭い牙が生えていた。これは、いかにも毒蛇のようだ。
 だが、この蛇の不意打ちも、ブルーガは軽くかわして、ダメージを受けることなく一撃で斬り捨てた。


 毒蛇の襲撃を一蹴した一行は、更に進んでいくと、一旦平地にまで下った。道を間違えたかなとも思ったが、赤速の言った“癒し手は月岩山地の南に住む”と言う言葉を思い出し、前方に見える山々を目指して進んでいった。


 そして、しばらく進んでいくと、一行は道の傍らに生えている木から縄ばしごがぶら下がっているのを見つけた。縄ばしごの上を見ると、木の上には小さな小屋があった。

 「誰か、いないか!」

 ダーヨは声を掛けてみたが、返事はなかったので、縄ばしごを登ってみることにした。
 縄ばしごを登り終えようとした頃、小屋の中から1匹のハーフオークが出てきて、バトルアックスを振り下ろした。
 さすがにダーヨも避けることができず、攻撃を受けたが、幸いかすり傷だった。ダーヨは縄ばしごを一気に登り、小屋の中に入った。また、ブルーガは驚異的なスピードで木登りをして応援に駆けつけた。
 ハーフオークの攻撃はここまでで、小屋に入ったダーヨとブルーガにより簡単に斬り伏せられた。

 小屋の中を調べてみると、、毛皮や塩漬け肉などが大量にあった。これらはハーフオークの貯め込んだ物のようだ。
 それ以外に目に付く物としては、火口箱とろうそくが3本あったので、これを持って行くことにした。

 ハーフオークの小屋を後にした一行は、元の道に戻った。思わぬ所で手間取ったので、歩みを少し早めて進んでいった。
 やがて、東と南に分かれる分岐点にたどり着いた。東に行っても仕方がないので、一行は南の道に進むことにした。


 南の道をしばらく歩いていくと、マイケルが何かの音が聞こえると言った。それは、20フィートほど先にある大きな岩の向こうから聞こえていて、どうやら何者かのいびきのようだった。
 全員足音を忍ばせて近づいていくと、そこには野蛮人が豪快ないびきをかいて寝ていた。
特に邪悪な物では無さそうなので、そのままこっそりと通り過ぎることにした。


月岩山地で

 寝ていた野蛮人をやりすごした一行は、その後、だんだんと登り坂になってきた道を進んでいった。辺りの風景も岩だらけの峡谷となり、いよいよ月岩山地の奥深くへと入っていることを実感した。

 その時、ブルーガが右手の離れたところに何かあるのを見つけた。それは、花崗岩の巨大な石碑で、威風堂々とした鳥が炎の輪の中心にいる図柄が精巧に刻み込まれていた。
 ダーヨは、この鳥の図柄は噂には聞いたことがある不死鳥(フェニックス)のようだと思った。
 何か意味があるのだろうかと思い、その石碑に近づいていくと、裏に上方へと延びる荒削りの石段があるのを見つけた。石段の先には、洞穴が口を開けていた。

 一行は、この洞穴を探索するかどうか迷ったが、道から大きく外れているわけではないので、調べてみることにした。
 石段を上がり、洞穴の中をのぞくと、どうやらこの洞穴は山腹の奥深くまで続いているようだった。
 また、洞穴には松明が間隔を置いて灯してあり、どうやら何者かが住んでいるのではないかと思われた。
 一行は、癒し手について何か知っている人がいるかもしれないし、うまくいけば、この洞穴は山向こうに抜ける近道になっていることも考えられるので、洞穴へ入っていくことにした。

 洞穴を進んでいくと、その壁には松明だけでなく、仮面や木の彫り物がいくつも掛けてあることに気づいた。一行は、何かの罠ではないかと警戒しながら進んでいったが、特に何事もなかった。
 洞穴に少し中に入ったところで、一行は一人の男が背を向けて地面にあぐらをかいて座っているのを見つけた。すると、その男は振り向きもせず言った。

 「私が癒し手だ。治療を受けに来たのなら、さあ私の前に立つがよい」

 虚をつかれて、一行が驚いて男に名前を尋ねたところ、間違いなく癒し手のヨリターであることが判った。
 ヨリターの前に立ったとき、全員心臓の鼓動が早くなるように感じた。近づいてきた一行にヨリターが振り向くと、その容貌は醜く崩れ、体もひどくねじ曲がっていることが判った。しかし、ヨリターは苦痛を顔に浮かべながらも、背筋を伸ばし毅然とした態度で座していた。

 「それで、どんな病に罹ったのか?」

 ヨリターがそう言うと、一行はこれまでのいきさつを話し、“いにしえの死の呪文”に罹ったことを告げた。ヨリターは、それに答えて言った。

 「“いにしえの死の呪文”の魔力を雲散霧消させることは難しい。かつて私は、ようやく一度だけ成功したが、容易なことではなかった。儀式を行わなければならんのだ、生きて終えることができる保証のない儀式を。だがおぬし達よ、やるしかないぞ。私もできる限りのことはしてやるつもりだ。もし儀式に参加するつもりにない者がいれば、今の内に言っておけ。しかし、他に呪文から逃れるすべはないぞ」

 一行は、どうするか相談したが、他に方法がないので、全員儀式を受けることにした。

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 プレイヤーの声

 ようやく、一行は目的地である癒し手の元へたどり着きました。だが、さすがゲームブックが元のシナリオだけあって、簡単には終わらないようで、“いにしえの死の呪文”から逃れるには、さらなる試練があるようです。

 しかし、この癒し手ヨリターは、プレイ中私にはどうもブラックジャックの顔が浮かんでいました。(下図)

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 「ピノコ、手術の準備だ!」最後はその言葉で締めくくられるのかなと思いましたが、癒し手には残念ながらピノコに相当する助手はいませんでした。

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解呪の儀式

 一行の儀式を受ける意志を確認すると、ヨリターは壁に掛かっている“太陽の仮面”という石仮面を一人ずつ手渡し、それを被るように言った。
 仮面を被ると、体が内側から外に向かって引き裂かれるような気も狂わんばかりの感覚に襲われたが、なんとか全員無事だった。それを見届けると、ヨリターは言った。

 「次からの儀式も危険極まりない。だが、おぬし達が度の途中である物を見つけていたならば、その危険を軽減することができる。ここからは限られた助言しか与えることができない。だが、“いにしえの死の呪文”を完全に打ち破るには、ここと違う所へ旅立たねばならない。さあ、ついてきてくれるか」

 そう言うと、ヨリターは洞穴の奥へと歩きだした。一行はその後についていくしかなかった。

 しばらく進むと、辺りの壁に松明がなくなり、ほとんど無明の闇のところに着いた。遙か後ろから、かすかに漏れてくる光で、かろうじて前を進む者の背中がうっすらと見えるだけだ。
 すると、ヨリターは歩みを止めて、一行に縦穴の縁にたどり着いたことを告げた。

 「この穴には丸太が掛け渡してある。洞窟の内奥に進むにはここを渡るよりないが、闇の中を渡るのは非常に危険だ。ロウソクは持っておるか?あるのなら灯して助けとするが良い。ロウソクのゆれる火は、おぬし達のかすかな希望そのものと言えよう」

 そう言うなり、ヨリターは軽々と丸木橋を渡り始めた。マイケルは持っていたエバーバーニング・トーチを使おうとしたが、なぜか火がつかなかった。
 一行は、先ほどオークの小屋で手に入れたロウソクに火を灯して、その後に続いた。丸木橋は滑りやすそうだったが、マイケルが全員にレビテートの呪文を掛けたので、無事に橋を渡ることができた。

 一行が丸木橋を渡り終えると、ヨリターは言った。

 「おぬし達、次の段階に向けて覚悟を固めなければならぬぞ。ここを生き延びるには、心の平穏を少しでも乱してはならぬ。ドラゴンの卵は持っているか?あるなら、緊張を解きほぐす飲み物を調合してやれるが」

 残念ながらドラゴンの卵は持っていなかったので、ダーヨの“勇気のオーラ”とマイケルの“勇気を与える”歌で、恐怖に対しての耐性を高めて進んでいくことにした。

 ヨリターは、くれぐれも心の平穏を乱さぬようにと念を押し、一行にこの先の狭い通路を一人ずつ歩いていくように告げた。
 通路のずっと奥から、女の泣き叫ぶ声が聞こえてきた。ヨリターは小声で、あれはバンシーだと一行に告げた。

 「あの女には話しかけることも、手を触れることもまかりならんぞ。私の指示通り行動すれば、バンシーからは何の手出しもされずにすむ」

 そう言うと、ヨリターはすたすたと通路へと入って行った。一行も一人ずつその後に続いて狭い通路へ入って行った。

 真っ先に通路へ入ったダーヨは、パラディンの特殊能力“勇気のオーラ”で、まったく心を乱されることはなかった。
 続いてブルーガとマイケルが入っていった。マイケルは何とか心の平穏を保つことができたが、ブルーガはバンシーの泣き声に平常心を乱されてしまい、バンシーが襲いかかってきた。
 ブルーガはバンシーに反撃したが恐怖に捕らわれているためか、その太刀筋は鈍く、大したダメージを与えられなかった。
 それを見たダーヨがとっさに助けに入ったが、すると、どこからかもう一体バンシーが現れてダーヨに襲いかかってきた。
 バンシーが2体に増えて、ブルーガを助けるつもりが、かえってやぶ蛇になってしまった。どうやらバンシーは、加勢が加わると、その分だけ数が増えるようだ。

 ダーヨはマイケルに手出しするなと言って、自分の前に現れたバンシーを攻撃した。ブルーガも手元がおぼつかないながら、バンシーと戦った。
 そうして戦うこと十数合。バンシーは、その鋭いかぎ爪で、ダーヨとブルーガに大きなダメージを与えたが、何とか倒すことができた。

 2体のバンシーを倒すと、どこからか更に1体バンシーが現れて泣き叫びだしたが、今度はブルーガも平常心を乱すことなく、その場を通り過ぎた。

 バンシーの回廊を通り抜けた後、この後もどんな敵が現れるか判らないので、ポーションとダーヨの“癒しの手”を使って2人の怪我を治してから洞窟の先へと進んでいった。

 そして、しばらくの間、全員黙りこくったまま洞窟を歩いていくと、岩の隙間から太陽が差し込んできた。どうやら出口にたどり着いたようだ。
 洞窟の外に出ると、ヨリターは全員の前に立って言った。

 「ここまでしか案内してやれぬ。儀式の最後の段階では、おぬし達だけで挑まねばならんんのだ。夜が明ける前に火吹山の山頂に赴いて、仮面を被り、朝日が昇るのを待ち受けよ。その時、東を向いて胡座をかいて座ること。すると、地平線からあけそめの光が射した時点で“いにしえの死の呪文”は雲散霧消する。何か銀でできた物を持っているか?あるなら、それでペガサスを招き寄せて乗せていってもらえるのだが」

 ダーヨ達は、銀でできた物が何か無いか持ち物を探したが、銀引きの武器をはじめ、財布の中の小銭にも銀貨はなかった。
 一行が顔を見合わせたその時、ストーンブリッジでスタブが別れ際にくれた“幸運の銀貨”のことをマイケルが思い出した。
 スタブが友情の証としてくれた物だが、おそらくここが運命の分かれ道だろうから、この“幸運の銀貨”を差し出すことにした。

 幸運の銀貨を差し出すと、ヨリターは見晴らしの良いところに立ち、それを高く掲げ、太陽に光を反射させた。そして彼は二本指を唇にあて、指笛を大きく鳴らした。
 しばらくすると、翼のはためく音が聞こえ、白い翼の生えた気品のある馬がヨリターのすぐ近くに着地した。
 ヨリターは、次々とペガサスを呼び、全部で3頭のペガサスを呼び寄せて言った。

 「銀貨をたてがみに結び付けて火吹山まで連れて行っておくれと頼んでみよ。ペガサスは銀のためなら、どこへなりと乗せて行ってくれる。さあ、ここでお別れだな。うまくやるんだぞ。成功を信じておるからな」

 一行はペガサスのたてがみに銀貨を結びつけると、その背によじ登った。そして火吹山の山頂に向かうよう頼むと、ペガサスは大きな翼をはためかせ、太陽が西に沈みつつあった大空へ舞い上がった。
 空中で遠く西の方を見渡すと黒い樹林が大きく広がっている。あれこそダークウッドの森で、スタブとその一党が伝説のウォーハンマーを探しに行ったところだ。
 ダーヨは、あの後スタブがどうしているのか気になったが、そんなことにお構いなくペガサスは一直線に火吹山へ向かって 飛んでいった。
 やがて、目の前に火吹山が大きく迫ってきた。ペガサスはどこに降りたものかと迷っているかのように山頂の上空を旋回していたが、やがて、意を決したかのように山頂も一角に着地した。
 夜明けまではまだ何時間もあるので、一行は火吹山と言う名の由来となった赤く柔らかい草地に腰を下ろし、日の出を待つことにした。

火吹山の頂にて

 日の出を待っている間、ダーヨは強烈な眠気に襲われた。確かに不眠不休同然の強行軍で癒し手を探していたので、疲れが溜まっていたこともあるが、それにしても、この眠気は尋常ではなく、眠りの魔法でも掛けられたかのように抗いがたい眠気だ。
 見るとブルーガとマイケルは、既に眠りこけている。2人を起こそうとしたが、声を出すことができず、ダーヨも次第に意識が遠くなってきて、ついに眠ってしまった。

 そして数時間が経った後、既に月は頭上を通り越し、東の空がだんだんと白み始めてきた。
 一行は、いまだ昏々と眠りの底に沈みこんでいて、その眠りの中、全員脈絡のない奇妙な夢を立て続けに見ていた。
 その時、何かちっぽけな物の形が夢に被さって現れてきた。それが何なのか判らないが、ぐんぐんと大きくなり、ついには眩い姿となって心の中を一杯に満たした。
 それは、くちばしが長く美しい羽を持つ1羽の鳥が炎の輪をくぐって飛び立とうとしていた。
 ダーヨは、その鳥をどこかで見たことがあった。混濁する意識の中で、どこで見たのか必死に思い出そうとし、そして気づいた。
 それは癒し手の洞窟にあった石碑に刻まれていた図柄の鳥だ。そう、この鳥こそ不死鳥(フェニックス)だ。

 そう思った瞬間、ダーヨは目を覚ました。天には既に月はなく、空も次第に明るくなり始めていた。

 “いけない、もうすぐ夜明けだ”

 ダーヨはそう思い、飛び起きて周囲を見ると、ブルーガとマイケルも目を覚ましたようで、起きあがろうとしていた。
 どうやら、あの不死鳥の夢は、ヨリターが起こしてくれたのだろう。一行は、大急ぎでヨリターの指示通りに仮面を被り、東を向いて胡座をかいて座った。

 すると、東のケイ=ポン山地から暁光が射してきた。その光を受けると、ダーヨは太陽の暖かさが、じわじわと体中に広がっていくのを感じた。
 そう、たった今、“いにしえの死の呪文”から解放されたのだ。

 一行は仮面を外して、お互いの顔を見合わせた。全員、その顔には死の呪文から解放された喜びと安堵の色が浮かび、そして誰ともなく笑い始めた。最初は小さく控えめに、そして笑い声はだんだんと大きく、腹の底から生きている喜びを解放した。
 その時、馬のいななきが聞こえた。その方を見ると、ペガサス達が早く帰ろうと催促しているかのように前足で地面を掻いていた。

 そうだ、早くヨリターの元に戻り、“いにしえの死の呪文”に打ち勝ったことを報告し、その礼を言わねば。

 そう思った一行は、ペガサスに跨り、朝日の輝く大空へと舞い上がった。ペガサスは方向を確かめるように火吹山の上空を数度旋回し、月岩山地へと飛んでいった。

 途中、西方にダークウッドの森が見えた。ダーヨは、スタブとストーンブリッジのドワーフ達のことが再び気になってきた。
 月岩山地に着いたら、彼らの手助けをしにダークウッドの森へ行こうと、ダーヨは心に決めたのだった。

 だが、その冒険は、また別の機会に語られることになるだろう。 


 < 雪の魔女の洞窟  終わり >


 物語の主役たち

 ダーヨ
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 種族:ハーフリング
 クラス:パラディン
 レベル:10
 アライメント:LG 


 ブルーガ
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 種族:ハーフオーク
 クラス:ローグ/バーバリアン
 レベル:3/7
 アライメント:CG

 マイケル
P7100075a

 種族:人間
 クラス:バード
 レベル:9
 アライメント:NG

 ジャッジ(死亡)
P7100074a

 種族:人間
 クラス:ファイター/クレリック(聖カスパート)
 レベル1/6(死亡時)
 アライメント:LN


 NPCたち

 赤速(死亡)
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 種族:ウッド・エルフ
 クラス:ファイター(?)
 レベル:?
 アライメント:?


 スタブ(生存?)
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 種族:ドワーフ
 クラス:ファイター(?)
 レベル:?
 アライメント:?


 冒険の軌跡

P7030067e


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 プレイヤーの声

 ついに雪の魔女の洞窟を無事に終えることができました。セッション数4回、プレイ時間にして20時間以上でしょうか。
 内容的にも、これまでプレイしたことのないハイレベルなアドベンチャーで、生き残ったPCには、最終的に10レベルにまで達した者がいました。

 さすがに、このレベルになると、今のところ参加できるアドベンチャーは無く、彼らは次の出番が来るまで、一旦休眠状態になります。

 彼らが再び活躍する日が来たら、またお会いしましょう。

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September 01, 2007

プレイレポート D&D3.5E「鬼哭き穴に潜む罠」 その1

 先にプレイが終了したD&D3.5E用シナリオ「鬼哭き穴に潜む罠」(下図)のプレイレポートを掲載していきます。

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 このプレイでは、D&D3.5Eのコアルールの他、石の種族、自然の種族など現行で日本語版の出ているサプリメントも使用しています。


★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、思いっきりネタバレがありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。


○プレイヤーキャラクター

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 ジィセル(ウィザード1)
 エルフの男 AL:NG HP:5
 年齢:149 身長:4' 10''(147cm) 体重:100 lb(45kg)
 能力値:【筋】11、【敏】17、【耐】12、【知】17、【判】12、【魅】10
 特技と特殊能力:近距離射撃、総合魔術、使い魔、巻物作成
 来歴:探求家としてエルフ界にない知識を求めて森を出る。名前の
    意味はエルフ語で象牙の山
 性格:やや怪しい奴だが根は善良
 神格:コアロン・ラレシアン
 その他:自然の種族ルールで作成


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 ジェラード(ローグ1)
 人間の男 AL:LN HP:8

 年齢:18 身長:5' 7''(170cm) 体重:156 lb(70kg)
 能力値:【筋】14、【敏】16、【耐】15、【知】14、【判】12、【魅】12
 特技と特殊能力:近距離射撃、神速の反応、急所攻撃+1d6、罠探し
 来歴:3年間従軍し、軽戦士として経験を積む。
 性格:ただ働きはしないが、善悪は心得ている
 神格:聖カスパート
 その他:パーティ唯一の人間。一応このシリーズの主人公か?


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 バロン(ファイター1)
 ドワーフの男 AL:LN HP:15
 年齢:63 身長:4' 1'' (124cm)体重:170 lb(77kg)
 能力値:【筋】16、【敏】14、【耐】16、【知】10、【判】10、【魅】8
 特技と特殊能力:斧熟練、強打
 来歴:武者修行のため諸国放浪中。本名はヴァルロンだが、人間
    には発音しにくいので、こう呼ばれている
 性格:直情径行、猪突猛進、超楽天的
 神格:モラディン
 その他:石の種族ルールで作成


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 フライキャッチャー[意味:タイランチョウ](クレリック1)
 ラプトランの男 AL:TN HP:7
 年齢:39 身長:6' 6'' (198cm)体重:356 lb(162kg)
 能力値:【筋】12、【敏】14、【耐】12、【知】10、【判】16、【魅】14
 特技と特殊能力:風の体得、風の共感、アンデット退散、戦闘発動、
 来歴:“四方の風の歩み”で部族を離れている。本名はカイスス(エ
    ルフ語で竜の巻物)だが、部族での通り名を名乗っている。
 性格:冷静沈着、熟慮断行
 神格:ニルシナ
 その他:自然の種族ルールで作成。ラプトランのフィギュアが無い
     ため、クリリンで代用

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マスターの声

 以上4人の駆け出し冒険者が誕生しました。一応、戦士、魔法使い、盗賊、僧侶の基本4クラスを網羅していますが、正面戦力がバロン1人だけなのが不安なところです。
 また、このプレイでは、私Ryofuがマスターをしました。

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 旅の始まり

 人間のジェラードとドワーフのバロンは、はぐれ巨人退治の戦いに後方部隊として従軍した際に知り合った。
 その後、ジェラードは退役して無職となったのを機に、冒険者として身を立てることにした。それを聞いたバロンも武者修行のためにジェラードと共に冒険の旅に出ることにした。
 2人だけでは力不足なので、共に冒険する仲間を探したところ、ジェラードは以前エルフ語を教わったエルフの魔法使いジィセルの事を思い出し、冒険に誘ったところジゼルは見聞を広めるためにはちょうど良いと快諾した。
 一方、バロンは、はぐれ巨人退治の時に部族を訪れていたことが縁で共に従軍したラプトラン(注1)の見習いクレリック、フライキャッチャーが、“四方の風の歩み”(注2)で諸国放浪の旅に出ると言うので、一緒に冒険に行くように説得(?)した。
 こうして4人は冒険の旅に出発したのであった。

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(注1)ラプトランは「自然の種族」で追加された新しい種族。背中に
    翼が生えていて空を飛べる。(1レベルでは滑空のみ)
(注2)四方の風の歩みは、ラプトランの成人の儀式で、ラプトランは
    成年に達すると一定期間部族を離れ、諸国を放浪して一人で
    も生きていけることを証明しなければならない。
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 事件の発端

 一行が道を歩いていると、前方から悲鳴が聞こえてきた。急いで悲鳴がした方向へ走っていくと、ひとりの男が地面に倒れていて、その周りを3匹のゴブリンが取り囲んでいた。(下図)


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 バロンは、“あれはゴブリンじゃ!おのれ!!”と叫び、突撃して行ったが、その斧は空を切った。ジゼルは魔法を使おうとしたが、バロンが邪魔になって使えない。
最初は弓を射ていたジェラードも剣をとりゴブリンに斬り掛かったが、反対にダメージを負ったので、急ぎフライキャッチャーが魔法で傷を治した。

 そうして、何度も豪快な空振りを繰り広げている内、たまたま当たったバロンの斧がゴブリンの首を跳ね飛ばした。それを見た残りのゴブリンは、浮き足だって逃げようとしたが、調子に乗った一行からは逃げ切れず全滅した。

 一行はゴブリンを退治した後、倒れた男を助け起こしてみたが、残念ながら既に事切れていた。
 何か身元の分かる物はないかと探ってみると、懐から1通の手紙が出てきたので、それを読むと、次のように書いてあった。

 “塚ふもとの村を助けて!助けてくれた人にはお礼します。委細面談”(注3)

 この手紙を見て、どうやら自分たちの出番が来たと思った一行は、依頼に応えるべく国はずれの小さな村“塚ふもと”へ向かって歩きだした。

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(注3)本当はもっと村の窮状を切実に訴えかける内容が書いてあ
    り、グッドの属性を持つジゼルは、率先して救いに行くべき
    だと主張し他の者を説得していました。
    ジェラードは仕事なら行く、バロンも腕試しができるなら文
    句ないとのことでしたが、フライキャッチャーは“塚ふもと”
    へ行くことに異議はないが、仕事を受けるかどうかは行っ
    てから決めようと主張していました。
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 しばらく歩くと、日が暮れてきたので一行は、通りかかった集落の農家に一夜の宿を求め、その日は休んだ。


 助けにいかなくっちゃ!

 翌朝、一行は再び“塚ふもと”に向かって歩きだした。その道は狭い田舎道だが、往来は多いようで踏み固められていた。道の両側には背の高い草と木が生い茂り、道を外れると迷ってしまいそうだった。

 そのまましばらく歩いていくと、道は小高い丘を登るように坂になっている所にさしかかった。
 すると、どこからか剣戟の音と人の叫び声が聞こえてきた。音の出所は進行方向のようで、一行は急ぎ丘を登っていくと、少し離れたところで、横倒しになった馬車の周囲に何人か倒れている光景を見た。
 よく見ると、倒れているのはエルフとゴブリンで、どうやら商人の馬車がゴブリンに襲われて、エルフは馬車の護衛らしい。
 一行が見ている前で、ひとり残ったエルフの護衛にジャベリンが命中し倒れた。(下図)

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 “敵はどこだ?”と辺りを見渡したが、草が深くてよく判らない。すると、草むらからジャベリンが飛んできて、バロンの足下に突き刺さった。

 「そこか!」バロンはそう叫ぶと、ジャベリンの飛んできた辺りに向かって突進した。
それと同時に、草むらに潜んでいたゴブリンにジゼルが放ったクロスボウが命中し、そいつは倒れた。ジェラードとフライキャッチャーもクロスボウを射たが外れた。
 その後、ジゼルがもう一匹ゴフリンを倒し、フライキャッチャーがもう一匹のゴブリンを射倒した。他にいないか?とバロンが辺りを見渡したが、もう生きているゴブリンはいないようだった。

 ゴブリンを倒した一行は、生存者が居ないか見て回っていた時、横転した馬車の中にある大きな樽の陰から、ひとりのハーフリングが声を掛けてきた。
 「出てっても大丈夫かしらね?あたしはステン。“塚ふもと”村の商人だよ。あんたたち私を助けてくれたんだろう。違うかい?」
 ハーフリングの女商人ステンはそう言うと、馬車の中から出てきて、いっこうに礼を言い、続けて護衛のエルフ達の安否を確かめた。
 エルフ達のうち、2人は既に死んでいたが、2人はまだ息があったので、フライキャッチャーが、魔法で容態を安定させた。

 エルフ達の治療が終わると、ステンは一行に横倒しの馬車を起こすように言い、それが終わると、逃げた馬を捕まえてくるのと馬車の荷物を積み替えるようテキパキと指図した。
 馬を馬車につなぎ直し、荷物を動かしてスペースを作って死体や負傷者を積み込んだ後、ステンは一行に“塚ふもと”までの護衛を依頼した。
 報酬は一人あたり100gp相当の物をステンの店にある物の中から持って行って良いとのことで、一行は乗りかかった船でもあるし、貧乏で装備もろくに持っていないこともあるので、この依頼を受けることにした。

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 マスターの声

 一行は、商人のステンと共に塚ふもとへ行くことになりました。ステンは仕入れのため、2ヶ月前に塚ふもとの村を出たので、村の危機については何も知りませんでした。

 また、この戦闘で遮蔽のルールが3Eから変わっていることが判りました。3.5Eでは草地は遮蔽にならず、移動の障害だけだったので、射撃戦になるとゴブリンは、あっさり撃破され逃げ出すこともできませんでした。
 これなら、平地の方が緊迫した戦闘になったかもしれません。

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 待ち伏せ

 一行がステンと共に“塚ふもと”へと向かっていた途中、道がうっそうと繁った森にさしかかった時、森の中から片手に槍、もう一方の手には明るい炎が燃えさかっている見るからに野蛮なゴブリンが1体、馬車に向かって突っ込んできた。
 ゴブリンの傍らには、みすぼらしい狼が1体付き従って走ってきている。(下図)

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 一行は大あわてで馬車から降りて展開し、クロスボウを射たが外れた。

 ゴブリンと狼は、ジゼルとフライキャッチャーがいる方へ疾走して、2人の目前まで近づいてきた。
 とっさにジゼルはスリープの呪文を掛けて、狼を眠らせることに成功した。その直後、ジェラードが放った矢がゴブリンにクリティカルし、一撃で倒した。(下図)

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 その後、ジゼルが眠っている狼にとどめを刺して敵を殲滅した。倒した敵を調べると、ワンド2本、スクロール1本、10pp、10gpを持っていたので、これを持って行くことにした。

 その後は何事もなく、無事“塚ふもと”の村に着いた。

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マスターの声

 この戦いは、あまりにあっけない終わり方でした。裏話をすれば、シナリオには戦術がいろいろと書き込まれていたのに、それを使う間もなく終わってしまうとは、遭遇距離の設定を間違えたようです。
 このシナリオには遭遇距離がまったく書いていないため、サイコロで決めましたが、どうやら至近距離から奇襲させなければ、この遭遇は意味がないようです。

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 塚ふもと

 “塚ふもと”の村に着くと、一行はステンを店まで送り届けた。ステンの店は村のほぼ中心に位置し、「“物売り上手の”ステンの雑貨屋」という看板が掛かっていた。
 店の壁にも床にもびっしりと物が並べられ、下はほとんど見えなかった。元々は屋根付きの玄関だった場所はショーウィンドウと化し、ランタンや松明などがあふれんばかりに、陳列してあった。
 店にはステンの相棒ギャレットが店番をしていて、店に戻ってきたステンに「お帰り」と言った直後、ステンはギャレットにこれまでに起こったことを一気にまくし立て始めた。
 一通り話し終えると、ステンは一行に約束通り護衛の報酬として店の中にほしい物があれば持ってお行きと言った。

 一行は、店に置いてある商品の中から100gp相当の物をもらった。駆け出しで満足な装備を持たない彼らにとって、これは非常にありがたい報酬だった。

 この他、ジゼルがディテクトマジックを使い、野蛮なゴブリンから手に入れたワンドを調べると、1本は変成術の魔法が掛かっていて、もう1本には召還術の魔法が掛かっていることを感じた。
 これは本格的に鑑定の必要がありそうだが、この小さな村でそんなことができるのだろうか?


<つづく>

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 マスターの声

 塚ふもとにステンを送り届けた後、全員100gpのお買い物に没頭しました。その結果、ジゼルはロングボウとレイピア、ジェラードはショートボウ、バロンは鋼鉄製のラージシールドと高品質の鍛冶屋道具、フライキャッチャーは治療道具に対毒薬などと各自が初期で買えなかった物を手に入れました。

 ここで、この日は時間となり、続きは次回となりました。

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September 16, 2007

プレイレポート D&D3.5E「鬼哭き穴に潜む罠」 その2

 「鬼哭き穴に潜む罠」の2回目です。先の回に書き忘れていましたが、このシナリオの原題は“Scourge of the Howling Horde”と言い、ホビージャパンも当初は「ゴブリン団の襲撃」というタイトルで出る予定だったそうですが、なぜかこうなったそうです。
 私も原書(下図)を手に入れましたが、日本語版が早々に出たため結局使うことはありませんでした。

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★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、盛大にネタバレがありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。


 依頼(塚ふもとにて)

 ステンは一行にこれからどうするのか聞いてきたので、一行は手紙をステンに見せた。
 それを見たステンは、「マリーおばさんの店に行ってみよう。これを出したのが誰かマリーなら知っているだろう」と言い、一行をマリーの店“塚ふもとの宿”に連れて行った。

 “塚ふもとの宿”は、ステンの店“物売り上手のステンの雑貨屋”と同じく村の中心にあり、この村唯一の宿屋兼酒場で、村人にとって憩いの場となっているので、さまざまな情報が集まってくる。
 マリー・マーチェスは、その“塚ふもとの宿”の女将で、旦那と共に宿をきりもりしている。働き者で有名で、この村では知らない者はいないという人物だと道すがらステンは一行にペラペラとしゃべっていた。

 “塚ふもとの宿”に入ると、恰幅の良いおばさんが1人、忙しく走り回って、飲み物をつぎ、食事を出していた。
 おばさんは、「いらっしゃい」と店に入ってきた一行に声を掛け、その先頭にステンがいるのに気づいた。

 ステンは、「こんちはマリー、相変わらず忙しそうだね」と軽く挨拶した後、まず自分の身に起こった冒険談を声高に述べた後、ゴブリンから助けてくれた冒険者だと一行を紹介した。

 それを受けてジゼルが、これまでのいきさつを説明し、依頼の手紙を取り出して見せた。
 その手紙を見たマリーは、手紙を持って行った男がゴブリンに殺されたことを悲しみ、その冥福を神に祈った。
 そして、一行にステンを助けたくれたことと、依頼に応えて村まで来てくれたことに礼を述べた。

 その時、店の扉が開き、1人の年老いたドワーフが入ってきた。そのドワーフはがっしりした体つきをして、立派な服を着ていた。ドワーフは一行を一通りじろじろ見て、ふんと鼻をならして、「ほほう、この連中かね?」と言った。

 マリーは、このドワーフを金貸しのアルヴェル・ダーウィと言い、この村の名士だと紹介した。今回の依頼も自分とアルヴェルの2人で相談して決めたのだと言う。

 この数ヶ月で、ゴブリンのために多くの作物や家畜が盗まれ、何人もの村人が殺されてきた。最初は畑を荒らされる程度だったが、だんだんエスカレートしてきて、今では山賊まがいのことをしはじめた。
 マリーの旦那も2ヶ月ほど前に村の若い者を数人連れて、ゴブリンと交渉に行ったが戻ってこなかったそうだ。

 現在、この村には民兵も番人もいないので、ゴブリンの脅威に対抗するすべを持たないし、村の周囲に作ろうとしている防護柵も完成にはほど遠い状態で、すぐには役に立たず、非常に危険な状態にある。

 そこで、マリーは、これまでおとなしかったゴブリンが、なぜ急に暴れ出したのか調べて、もう暴れないようにしてくれないか。ゴブリン達が暴れなくなって、もう暴れないとはっきり判ったら、この村の全財産をかき集めた500gpを支払うと一行に依頼してきた。

 フライキャッチャーは、この依頼に変な所はなさそうだし、報酬金額も妥当なので、受けても良いだろうと言った。ジゼル、ジェラード、バロンの3人は、元よりこの依頼を受けるつもりだったので、マリーの依頼を受けることにした。

 一行が依頼を受けると言った後、アルヴェルは「ゴブリンの本拠を襲う必要があると思うが、どうやってそれを突き止めるのかね?」と聞いてきた。

 一行は、村の誰かがゴブリンの巣穴のありかを知っていると思っていたので、この言葉は意外だった。
 アルヴェルが、重ねてゴブリン退治の方策を尋ねてきたので、一行は村で聞き込みをしてみると答えたが、この日はもう日暮れが近いので、それは明日からにすることにした。

 この村に魔法の物を扱っている所がないかマリーに聞くと、この村にはペイロアの寺院があることと、神秘堂という占い師の館があることを教えてくれた。

 ここで、ジゼルは、神秘堂に行ってみたいと言い出した。うまくいけば、そこでこれまでに手に入れた魔法の物品を鑑定できるかもしれないので、試してみたいとのことだった。
 一行は、全員で行くまでのことはないだろうから、神秘堂はジゼルとバロンが行き、ジェラードとフライキャッチャーは、ペイロア寺院に行ってみることにした。

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 マスターの声

 ジェラード達一行は、正式に“塚ふもと”の村を脅かすゴブリン退治の依頼を受けましたが、今回のキャラは1レベルの標準的なものとして作成されたため、誰1人《追跡》特技を持っていませんでした。
 このため、ゴブリンの足跡をたどることができず、作戦の選択肢が非常に限られたものになりました。

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 神秘堂

 神秘堂は村はずれにある小さな1階建ての建物で、外壁は明るい紫色に金色の星を散らした派手な模様をしているので、周囲から浮き上がるような感じで非常に目立っていた。入り口の上には、看板が上がっていた。
 ここが噂に聞いたの占い師の店に間違いなく、扉を開けると鈴の音が来客を告げていた。
 ジゼルとバロンが中にはいると、部屋の中には数本のろうそくが灯り、薄明るく照らしていた。また、お香が焚かれているようで、心地よい香りがしていた。すると、奥から、色あざやかな衣服にたくさんのスカーフやお守りといった装身具を身につけた派手な恰好をしたエルフの男が出てきた。
 男はジゼルとバロンを半眼で一瞥し、意味ありげに微笑みながら言った。

 「問うべき問いがあって、あなたがたは来られた。私サミオルが答えを求めてみましょう。銀貨一枚で未来のかけらをお目にかけます」

 ジゼルは、魔法の物品の販売はしているか聞いてみたところ、取り扱っているが、100gpまでの秘術呪文の系統に属するものだけで、信仰呪文は扱っていないとのことだった。
 それでは、魔法の物品の鑑定ができるか聞いてみると、できるが110gpかかるとのことだったので、ジゼルは共用資金から110gp出して召還術の魔法が掛かったワンドの鑑定を依頼し、これがキュワライトウーンズのワンドであることが判った。
 また、コマンドワードと残りチャージ数が20であることも判り、これでこのワンドが使えるようになった。
 これまで回復は、まだ数が少ないフライキャッチャーの呪文だけだったので、これがあれば、だいぶ楽に冒険を進めることができるだろう。
 これ以上はお金がないので、ジゼルとバロンは神秘堂を出た。


 ペイロア寺院

 ジェラードとフライキャッチャーは、最近建ったばかりで色も塗られていない大きな建物の前に来た。建物の周りにはさまざまな神々のシンボルを木で彫ったものが並んでいて、それらもこれから色を塗るようだった。
 建物の中にはいると、そこは礼拝所のような大きな部屋で、壁には一面、さまざまな神のほこらが一定の間隔を開けて祀ってあり、広い空間には何列ものベンチが並んでいて、床にはきれいな色の絨毯が敷いていた。
 部屋には1人の女がいて、自分はこの寺院の管理人をしているリーストラだと名乗った。

 ジェラードは、ゴブリン退治の依頼を受けた者だと名乗り、ゴブリンについて知っていることがあれば全て話せと言ったが、リーストラが知っていることは無かった。
 フライキャッチャーは、ここでヒーリングポーションなどが手にはいるか聞いてみたところ、物品は定価で売っているそうだった。
 リーストラは、この寺院を離れることはできないが、村の平和を守るためなら、喜んで助力しようと言った。

 ジェラードとフライキャッチャーは、その申し出に感謝し、何かの時はお願いすると言ってペイロア寺院を出た。

 その後、合流した一行は、マリーの店“塚ふもとの宿”に泊めてもらうことにした。マリーは一行を歓迎し、格安で泊めてくれた。

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 マスターの声

 神秘堂で、野蛮なゴブリンから手に入れたワンドがキュワライトウーンズのワンドだと判ったのは、大きな収穫です。これで継戦能力が格段に増大しました。
 また、ペイロア寺院のリーストラから協力を約束されたことも心強いところです。
 これで、ゴブリン退治の準備は完了と言ってもいいでしょう。

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 塚ふもと大捜査網

 翌日、一行はゴブリンのねぐらを知っている人がいないか、会う人会う人、片っ端から尋ねてまわった。
 しかし、結果は思わしくなく、ゴブリンを見かけた人や被害にあった人は、かなりいたのだが、ゴブリンの巣穴を知っている人は、1人もいなかった。
 時間だけが無為に過ぎていき、全く手がかりが得られない中、一行が途方に暮れて一休みしていたとき、ジェラードが近くで遊んでいる村の子供に聞いてみたところ、「狩人のおじさんならゴブリンのことを知っているかもしれない」という情報を仕入れた。
 狩人は、村を少し離れた山のふもとに小屋を建てて1人住んでいて、時々獲物を売りに村へやってくるらしいが、最近は村に来ていないとのことだった。
 一行はこの偶然に驚きながらも一縷の望みを託して、その狩人に会いに行くことにした。

 狩人の小屋への道を教えてもらい、一行は1時間ほど掛けて山道を歩いていった。教えてもらった道に間違いはなく、無事小屋にたどり着いたところ、煙突から煙が立ち上っていた。
 ドアをノックすると、中から60代ぐらいと思われる男が出てきた。

 ジェラードは、自分たちは村からゴブリン退治の依頼を受けた冒険者で、ゴブリンのねぐらを探している事を告げたところ、老狩人はここから歩いて2時間ぐらいの所にある洞窟“鬼哭き穴”のことを教えてくれた。
 “鬼哭き穴”は、狩人仲間の呼び名で、風が強い日にそこからは亡者が泣き叫ぶような奇妙な音が響いてくることから名付けられ、そこには悪霊が住み着いているのではないかと言われているので、誰も近づかないそうだ。

 老狩人が言うには、獲物を追って“鬼哭き穴”の近辺まで行ったときによくゴブリンを見かけたので、何か関連があるのではないかとのことなので、一行は“鬼哭き穴”に行ってみることにした。


 鬼哭き穴

 一行は、途中フライキャッチャーが動物に道を尋ねるなどして、迷わず老狩人に教えられた山道を進んでいった。
 その道は、うっそうと繁った木々の中を踏み分けられた獣道で、途中何度も見失いそうになったが、何とかたどることができた。

 ずっと歩き続けて疲れてきたので休憩しようと思った時、山の木々が切れて開けた草地が広がっているのに気づいた。
 そして、森の端まで行くと、そこから少し離れたところに洞窟が口を開けているのを見つけた。
 洞窟をよく見てみると、入り口にゴブリンが何匹か潜んでいることに気づいた。

 これが老狩人の言っていた“鬼哭き穴”だと確信した一行は、まずは入り口のゴブリンを奇襲することにした。

 ジェラードが草に身を隠しながら接近していったところ、落ちていた小枝を踏み、思わず音を立ててしまいゴブリンに気づかれた。(下図)

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 仕方が無く、ジェラードは立ち上がってショートボウを射たが外れた。バロンは接近戦に持ち込むため走って近づき、ジゼルとフライキャッチャーも援護射撃をしたが外れた。
 ゴブリンはジャベリンをジェラードとバロンに投げつけた後、洞窟の奥に引っ込んだので、それを追ってバロンも洞窟に飛び込んだ。
 すると、洞窟からガウガウと吠え声が聞こえてきたので、他の者も何が起こったのかと、急いで洞窟へ入っていった。

 洞窟の中には明かりがなかったので、ジェラードがランタンを灯すと、大きな犬がバロンに吠え掛かっていた。そしてゴブリンは1匹が部屋の奥にある段差の上で待ちかまえ、もう1匹は奥の扉へと走っていっていた。(下図)

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 「ゴブリンの分際で番犬なんぞ飼うとは何て文化的な奴らじゃ」と、バロンは言いながら犬を攻撃したが、犬はすばしっこくてダメージを与えられない。
 そして、前進したジェラードがゴブリンと接近戦で戦い、ジゼルとフライキャッチャーの援護射撃を行ってダメージを与えた。
 ダメージを負ったゴブリンは逃走を図ったが、ジェラードの攻撃で倒した。主人がいなくなった犬は戦い続けたが、バロンの攻撃でダメージを受けたので逃げ出した。

 入り口にいたゴブリンを撃破したので、そのまま奥の扉に進もうとしたところ、そこからゴブリンが4匹飛び出してきた。
 バロンとジェラードの2人は、斜面を登り段差の上に陣取ってゴブリンの突進を押しとどめていたが、鎧の薄いジェラードはダメージを受けたので、攻撃をかわそうと段差の下に飛び降りた。しかし、着地にしくじり、足を滑らせて頭を打って気絶してしまった。

 飛び降りてきたジェラードを治療するつもりだったフライキャッチャーは、あわてて段差の上にいるゴブリンへクロスボウを射たところ、これが見事に命中し、ゴブリンを貫いた。
 この一撃で流れが変わり、ゴブリン2匹をバロンが倒し、残り1匹をジゼルがトルゥーストライクの魔法を使って射倒した。(下図)

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 ゴブリンを殲滅した後、気絶したジェラードを治療して、一行は奥へと進んでいった。

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 マスターの声

 とうとうジェラード達は、ゴブリンの巣窟“鬼哭き穴”にたどり着きました。見張りのゴブリンとの戦闘でジェラードはダメージを受けて後退しようとしたところ、〈軽業〉技能の判定にしくじり、転倒してしまいました。
 5フィートの段差を降りるだけで〈軽業〉というのも変な気がしますが、ルールに明記されていました。

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 洞窟の奥へ

 扉の向こうは小部屋になっていて、壁には松明が灯され、テーブルと椅子が4脚あった。テーブルの上にはcpやspなどの少額硬貨の小山があり、サイコロが転がっていた。
 その他に特に目立つ物はなかったので、一行は硬貨を回収して先へ進んでいった。

 狭い通路を少し進むと道は折れ曲がって続き、やがて左右に伸びる広い回廊に出た。
 見ると回廊の右側は、すぐに行き止まりになっていたが、左側はずっと奥に続いているようだ。
 すると、回廊の奥から毛むくじゃらの大ゴブリンと普通のゴブリンが1匹ずつ、やってきた。それを見たバロンは問答無用で大ゴブリンへと突撃していった。(下図)

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 しかし、バロンの攻撃は空を切り、大小のゴブリンと接近戦になった。
 ゴブリンの攻撃も外れて、そのまま乱戦になったが、双方とも有効打が出ない。援護にジゼルが弓を射たが、それも外れた。

 ジェラードが援護のため、普通のゴブリンを叩くべくショートソードで斬りかかったが、それは外れ、反対にゴブリンから殴られて大ダメージを負った。(下図)

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 ジェラードの危機にジゼルはゴーストサウンドの呪文を使い、ゴブリンどもの後ろから音を出し、大ゴブリンの注意を引いた。
 隙ができた大ゴブリンにバロンは斬りかかったが、手応えは浅かった。

 その後フライキャッチャーも戦線に出て、ジェラードを回復した後、ゴブリンを攻撃したが当たらない。

 そうしている内に大ゴブリンの攻撃がバロンに命中し、バロンに大ダメージを負わせた。ゴブリンもジェラードに攻撃を命中させて、ジェラードはヒットポイントが残り1点になった。

 呪文を使い切ったフライキャッチャーは、野蛮なゴブリンから奪ったキュワライトウーンズワンドを使って、バロンとジェラードの回復し、この危機的状況をなんとか乗り切った。

 その後、双方とも空振りが続いていたが、バロンの攻撃がクリティカルヒットして、なんとか大ゴブリンを倒した。
 それとほぼ同時に、ジェラードの攻撃でゴブリンを倒した。

 倒したゴブリンどもを調べると、ジゼルが大ゴブリンを指し、「こいつはバグベアだ」と言った。

 バグベアの着ていたレザーアーマーは質の良い物のようだが、それ以外の物は、どれもたいした物ではなさそうだった。
 証拠の品としてバグベアのレザーアーマーを持って帰ろうかと思ったが、引っぱがすのに時間が掛かりそうなので、モーニングスターを持ち帰ることにした。


 こんなところにバグベアがいるとは思わなかった一行は、ジゼルとフライキャッチャーの魔法も品切れになり、これ以上進んで強力な敵と遭遇しては生きて帰れないだろうから、これ以上進むことは危険だと思った。
 バロンがまだ戦えると言っていたため、回廊の少し先まで進んでみたが、十字路になっていてどこから敵が出てくるか判らないので、今日はここで探索を打ち切り一旦引き上げることにした。

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 マスターの声

 バグベアとの戦闘は、双方とも空振りばかりで大したことないように見えますが、その怪力は一発でバロンのヒットポイントを3分の2も削り取る強力なものでした。このため、ありったけの魔法をつぎ込んでの総力戦の末に勝つことができました。
 しかし、これで攻勢限界に達したので、一行は後退を余儀なくされました。

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 一時撤退

 洞窟の外までは無事に出ることができたので、一行は来た道を急ぎ戻った。途中道に迷い掛けたが、ジェラードがなんとか足跡をたどり、狩人の小屋まで戻ることができた。

 一行は、狩人に今夜はゴブリンが出てくるかもしれないので小屋の外に出ない方が良いと言ってから塚ふもとの村に戻っていった。
 一行が何とか塚ふもとの村にたどり着いた時には、日は西に傾いていた。

 “塚ふもとの宿”に戻った一行は、マリーに経過報告をして、明日に備えて休むことにした。
 マリーは、夕食を豪華な物にして、一行の活躍をねぎらってくれた。

 こうして、ゴブリン退治の1日目は終わりを告げたのだった。


 <つづく>

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 マスターの声

 今回は何とか全員“塚ふもと”に戻ることができました。翌日の再侵攻に備えてけがを治し、睡眠を取り、魔法を再充填します。

 ここで、この日は時間となり、続きは次回となりました。

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October 06, 2007

プレイレポート D&D3.5E「鬼哭き穴に潜む罠」 その3

 「鬼哭き穴に潜む罠」の3回目です。今回は使用した画像に多少修正を加えてみました。
 とはいえ、高度なことはできないので、ゲームに関係のない部分を塗りつぶしたり、通路や部屋の形が判るように周囲を塗る程度のこと(下図はその例)ですが、多少は見やすくなったのではないかと思います。

(前回のバグベア戦)
P8140899b

★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、これでもか!と言うぐらいにネタバレがありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。


 再度侵攻

 翌日、一行は再度準備を整えて、ゴブリンの巣窟“鬼哭き穴”に向かい、途中何事もなく洞窟にたどり着いた

 一行が洞窟に入ろうと近づいて行くと、中からジャベリンが飛んできて、バロンとジェラードに命中した。

 突然のことに驚いた一行は浮き足だったが、ジゼルが洞窟の入り口に向かってスリープの呪文を唱えて1匹のゴブリンを眠らせた。
 そしてバロンが洞窟へ向かって突撃し、1匹残っていたゴブリンを一撃のもとに叩き斬った。
 その後、眠っているもう1匹のゴブリンにとどめを刺し、一行は奥へ進んでいった。

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 マスターの声

 ジェラード達は、無警戒で洞窟の入り口に近づいていき、ゴブリンに奇襲を受けてしまいました。
 前回入り口付近にいたゴブリンを倒したので、何もいないと思ったのでしょうが、この洞窟には生きたゴブリンが生活しているので、見張りには別のゴブリンが代わって立っていました。

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 奥へ奥へ

 見張りのゴブリンを倒した一行は、洞窟入り口の奥にある扉までは、無事たどり着いた。
 この先は小部屋になっていることは判っているので、ジェラードが音を聞いてみると、何か足音が近づいて来るのが聞こえたため、ここは扉の前で待ち伏せることにした。

 扉が開くと、目の前にゴブリンが2匹現れたので、ジェラードとバロンは、問答無用で攻撃して1匹を倒し、もう1匹に大ダメージを与えた。(下図)

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 そして、虚をつかれたゴブリンが立ちすくんでいるところをさらに攻撃し、先にダメージを与えたゴブリンを倒した。
 部屋の中にいたあと2匹のゴブリンの内、1匹は逃げようとして奥の扉に走り寄り、もう1匹はモーニングスターでバロンに殴りかかってきたが外れた。
 バロンに殴りかかってきたゴブリンは、バロンとフライキャッチャーの攻撃で倒したが、逃げようとした奴は奥の扉に消えた。

 一行は、そのまま奥の扉まで進んだが、ゴブリンの姿は無かったので、さらに奥へと進んでいった。
 道は曲がりくねり、やがて広いT字路にぶつかった。ここまでは前回来たことがあるので迷わず左に進み、十字路に出た。

 十字路から三方を見渡してみたが、どの方向からもゴブリンが出てくる気配は感じられなかったので、とりあえず右側へ進んでいくことにした。

 少し進むと、道はすぐに両開きの扉で行き止まりになった。扉には毛むくじゃらの生き物を描いたへたくそな落書きと金釘流の文字で何か書いてあった。

 その文字は、どうやらゴブリン語と共通語で書いてあるようで、共通語の方を読むと、“でかぶつぶろんくのへや”と書いてあった。
 ジェラードが音を聞いてみたが何も音がしないので、そのまま扉を開けた。

 扉の向こうは、こざっぱりした部屋になっていて、毛皮を敷き詰めたベッドがあり、壁には武器を掛ける棚があった。
 棚にはジャベリンが掛けてあり、それにも“でかぶつぶろんく”と書いてあった。

 部屋の中を調べてみたが、特に何もないようなので、部屋を出て十字路まで戻った。


 謎の部屋

 十字路をそのまま突っ切て進むと、通路は真っ直ぐに続いているので、そのまま進んでいくと、通路の右側につぎはぎだらけのカーテンが下がっているところがあった。
 少し先の左側には、両開きの扉もあったが、まずはカーテンの方を調べることにした。

 カーテンは様々な端切れを縫い合わせてつぎはぎしたもので、隙間から中をのぞいてみたが、その先には5フィートほどの短い通路があり、さらにその奥は部屋のようだった。
 部屋には明かりがないため、バロンの暗視能力で見てみたが、特に異常はないようなので、入ってみることにした。

 ジェラードとバロンが足を踏み入れたとたん、体中に痛みを感じ、昔の傷口から血が噴き出した。
 二人は慌てて通路に戻り、ジェラードが床を調べてみると、どうやら感圧式の罠が床全面に施されているようだが、罠を解除する方法は判らなかった。
 仕方がないので、この部屋は後回しにすることにして、少し先にある両開きの扉へ行くことにした。

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 マスターの声

 ジェラード達は見張りのゴブリンを倒して奥へ進んでいきました。前回に探索した十字路より先は、どこから敵が出てくるか判らないので慎重に進んでいきましたが、不思議なぐらいに何も起こりませんでした。

 また、つぎはぎカーテンの部屋の罠は、魔法の罠とは気づいていたようでしたが、今のレベルでは魔法を解除することができない(ディスペル・マジックが使えない)ので、放置していくことになりました。

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 礼拝堂

 両扉の前まで来ると、ここまでは石を切って整形した通路だったが、これから先は自然洞窟になっていることが判った。
 ジェラードが扉の音を聞いてみたが何も音がしないので、扉に罠がないか調べた後、扉を開けた。

 扉の向こうはかなり広い部屋で、部屋の中央には石でできたベンチが何列も置いてあり、部屋の奥には祭壇があった。左右の壁には、物を置くための窪みがあるのだが、いずれも瓦礫で埋まっていた。
 どうやらここは、何らかの神の礼拝堂のようだが、あたり一面の壁や床、挙げ句の果てには祭壇にまで、へたくそな落書きが書き殴ってあった。

 このへたくそな落書きを見て、フライキャッチャーは、「どうやらゴブリンは、ここをマグルビイェトの礼拝所にしているようだ」と言った。

 フライキャッチャーが言うには、落書きにはマグルビイェトの紋章と思われる絵があるので間違いないと思うが、ゴブリンが石造りの立派な礼拝堂を作るとは思えないので、ここを作ったのは別の者だろうとのことだった。

 ジェラードが、とにかく調べてみようと言って壁の窪みを調べたところ、右手前にある窪みからゴボゴボと音が聞こえているのに気づいた。
 瓦礫を除けて見ると小さな泉があり、流れは細いものの水が湧き出していることが判った。この水は透き通っていて清浄に見えたが、ジゼルが水に毒が入っていてはいけないから飲まない方が良いといったので、この泉はそのままにして他を調べてみることにした。

 次に一行は祭壇に近づいて見ると、落書きだらけの祭壇は花崗岩でできているが、その表面には乱雑に石膏が塗りつけられ、荒削りな絵や印が彫ってあった。
 良く見てみると、この雑な絵や印はいずれもマグルビイェトを表すもののようだった。

 祭壇を詳しく調べてみると、この石膏は後から塗られたもので、下の花崗岩を傷つけずに剥がすことはできそうだったので、ジェラードはダガーで石膏を刮ぎ落としてみた。
 すると、石膏の下からは美しく細かな彫刻が現れた。彫刻はドワーフ達が働き、武器を作り、地下資源を掘り出し、彫像を刻んでいる様子が描かれていた。

 また、彫刻には金床とハンマーからなるモラディンの聖印もあり、どうやらこの礼拝所は元々ドワーフ達がモラディンを祀っていたもののようだ。

 モラディンの聖印の周りにはドワーフ語で文字が彫られていて、バロンがそれを読むと、それは「強きかなモラディン」というモラディンを讃える言葉だそうだ。

 どうやらこの洞窟には、元々ドワーフ達が住んでいたのだが、過去に何らかの経緯があって、今はゴブリンに占拠されているのだろうとジゼルが推測した。

 その時、ジェラードが祭壇のモラディンの聖印の下の方に継ぎ目のようなものがあるのに気づいた。
 継ぎ目に沿って石膏を剥がしていくと、扉が現れたので、バロンが開けようとすると、鍵が掛かっているようで開かなかった。
 ジェラードが鍵開けを試みると、突如、扉の表面に稲光が走り、ジェラードは感電した。

 幸いダメージは大したことは無かったものの、この扉には魔法の罠があることが判ったので、ここも後回しにして部屋を出た。

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 マスターの声

 一行は、ゴブリンの礼拝所(?)を探索しました。ここは元ドワーフの神モラディンの礼拝所だったものと思われますが、ゴブリンによって冒涜され、マグルビイェトの礼拝所になっているようです。
 ここには、水が湧いているところがあったので、可能なら明日にでもディテクト・ポイズンを掛けてみようということになりました。もし飲める水なら、いざと言う時には休息場所にできそうです。
 また、祭壇の扉に魔法の罠の解除にしくじったため、これ以上は手出しできないと捜索をあきらめて次へと向かいました。

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 奇妙な洞窟

 ゴブリンの礼拝所を出た一行は、通路を奥へと進んでいった。途中から通路は右に折れ、そこから先はこれまでと異なり、天然の洞窟そのままに曲がりくねり、所により広くなったり狭くなったりしながら続いていた。

 洞窟奥の暗闇からは、どこからか澄んだ空気が流れてきていて、その風に運ばれて歌うような低い音が聞こえてきた。その音は時に甲高い叫び声になり、時に低いうめき声や嘆きの声になっているように聞こえた。
 どうやらこれが、老狩人の言っていた亡者の泣く声だろうと思った一行は、気味悪く思いながらも洞窟を進んでいった。

 やがて洞窟は二手に分岐していたので、一行は右に進んでいった所、床に大きな穴が開いているところがあった。
 穴は、人が身をかがめてやっと通れるぐらいの大きさで、いかにゴブリンといえど通路にしているとは思えないし、どこに通じている判らないので、放置していくことにした。
 さらに奥へ進んでいくと、ジェラードはあちこちに蜘蛛の巣がはっていて、それがやけに多い事に気づいた。
 その時、何気なく天井を見たジゼルは、巨大な蜘蛛が天井から襲いかかろうとしているのに気づき、大声をあげ、とっさに弓を射た。(下図)

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 「大蜘蛛だ!気を付けろ!!」

 慌てていたので、ジゼルの射た矢は外れ、ジゼルの声に他の者も身構えようとしたが、大蜘蛛の動きは素早く、一気にバロンに近づいてきて噛みついた。
 幸い、鎧の装甲により大蜘蛛の攻撃を逃れたので、バロンは斧で大蜘蛛を一撃し、これを粉砕した。

 大蜘蛛の巣に何かないか探してみたが、ゴブリンと思われる骨が転がっているだけだった。

 その後、一行が洞窟を進んでいくと、以前通ったと思われる分岐点に出たので、どうやら、この洞窟は繋がっていて一回りしただけだと判ったので、他の所へ行くことにした。

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 マスターの声

 裏話をすると、この自然洞窟こそ、ここが“鬼哭き穴”と呼ばれる原因の音を出しているところです。複雑に曲がりくねった洞窟の天井には風が吹き込んでくる穴がいくつも開いていて、そこから入った風の音が共鳴して、不気味な、それこそ鬼の哭くような音を出していたわけです。
 とはいえ、実際のプレイでは、こんな背景状況もPC達の関心を引くことはなく、ただのダンジョンとしか思われなかったようです。

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 ゴブリンとの対決

 十字路まで戻った一行は、残ったまだ行ったことのない奥へと続く通路へ進んでいった。

 道はまっすぐのびていて、途中左側に扉があり、その少し先から右に曲がっていた。

 ジェラードが扉の音を聞いてみたところ、何かが煮えたぎる音が聞こえ、シチューかなにかの匂いが扉の外まで漂ってきていた。

 どうやらここは厨房のようだと思った一行は、中に押し入ろうとしたが扉に鍵が掛かっていて入れなかった。
 厨房に鍵の掛かっているのを怪しく思ったジェラードが鍵開けを試みたが、うまくいかなかったので、そこはそのままにして先へ進むことにした。


 通路を先に進み、右に曲がった所まで来ると、その先は両開きの扉で終わっていた。

 ジェラードが扉の音を聞くと、何か判らない言葉での話し声と足音が複数聞こえた。

 いよいよゴブリンとの最終決戦の時が来たと思った一行は、まずフライキャッチャーがジェラードの怪我を治し、ジゼルがバロンの斧にマジックウェポンの魔法を掛けた。

 一行は一気に扉を開けて中に乗り込んでいくと、そこはかなり広い部屋で、壁にいくつもの松明が掛かっていて、明るかった。
 部屋の中には、2段ベッドが8つあり、それが部屋の大半を占めていた。どうやらここは、ゴブリンの居住区のようだ。

 ここには、大小さまざまなゴブリンと犬が居て、子供と思われる小さなゴブリンは、一行の姿を見ると蜘蛛の子を散らすように逃げまどった。

 普通のゴブリンが5匹が、手に手近にあった武器をつかむと、何か叫びながら一行に向かって殺到してきた。(下図)

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 ゴブリンに先手を取られたため、一行は扉付近での戦闘を余儀なくされてしまった。
 しかし、ジゼルの支援射撃がクリティカルしてゴブリンを倒した。

 ゴブリン達は、ジェラードに犬をけしかけ、ダメージを与えた。他の者はバロンに攻撃を集中したが、その鎧に阻まれた。(下図)

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 その時、ジェラードが犬の攻撃をよけたところにバロンが振りかぶった斧が当たり、ジェラードは昏倒した。(下図)

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 思わぬ事にたじろいだものの、一行はすぐに立ち直り、ジゼルは正面にいる犬にアシッド・スプラッシュの魔法を掛けてこれを倒した。

 そして、フライキャッチャーがキュアライトウーンズの魔法でジェラードの怪我を治し、ジェラードは意識をとりもどした。

 ジェラードはトンボ返りでゴブリンの攻撃をよけながら立ち上がり、その場を離れた。

 その後、バロンが手を滑らせて斧を落としたが、予備のハンドアックスを取り出して、残りのゴブリンを殲滅した。


 その後、ざっと部屋を見てみたが特に何も見つからなかったので、まず右側に2つある扉に入ってみたところ、ここは床に穴が開いている非常に臭い小部屋で、おそらくトイレだろうと思われたので、すぐに出た。
 
 左側の壁には、手前に狭い開口部があり、奥に扉があったので、一行はまず手近な開口部に進むことにした。

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 マスターの声

 この戦闘では、今回導入した“ファンブル”ルールが見事に起こりました。戦闘の際、20面体で「1」の目が出たら再度サイコロを振り、その出目により、何か悪いことが起こるという“クリティカル”の裏にあたるルールです。
 今回、ジェラードにバロンの攻撃が当たったり、バロンが武器を落としたのは、このファンブルの影響です。

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 敗退

 開口部はすぐに部屋に繋がっていた。その部屋には、2匹の大柄なゴブリンが装備を調えて待ちかまえていた。(下図)

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 「あれはホブゴブリンです!」

 ジゼルがそう言って、トゥルーストライクの呪文を唱えたが、この位置では距離がわずかに遠く矢が届かない。

 ジゼル以外の者が虚を突かれて、動けないところに、ホブゴブリン達はジャベリンを投げつけてきて、そのうち1本がバロンに命中した。

 バロンは部屋の中に突進して、ホブゴブリンの1匹を攻撃したが外れた。

 ジゼルは部屋に入って先に唱えたトゥルーストライクの呪文を使い、ホブゴブリンにダメージを与えたが倒すには至らなかった。

 ホブゴブリンは巧妙に動き回り、バロンを挟み撃ちにして攻撃してきた。(下図)

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 この攻撃でバロンは一気に大ダメージを受け、倒れた。

 バロンを救出するため、フライキャッチャーは部屋の中に入った。しかし、ここでキュワライトウーンズをバロンに掛けても、かえって危険なことになりかねないので、この位置で壁となり、バロン救出を支援することにした。
 続いてジェラードがフライキャッチャーの横に付き、ホブゴブリンの挟撃を防いだ。(下図)

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 次のターンにフライキャッチャーは、風の領域呪文「オブスキュアリング・ミスト」を唱えた。
 この呪文によりフライキャッチャーの周りは、濃い霧に包まれて敵味方共に視界が制限された。
 この隙にジェラードは、バロンを引きずって部屋の外に出た。

 ホブゴブリン達は、唯一見えるフライキャッチャーを攻撃してきて、これによりフライキャッチャーは満身創痍状態になるダメージを受けた。

 次のターンフライキャッチャーは、まず5フィートステップで後退し、そして通常移動でその場を離れた。

 霧の中での同士討ちを恐れたホブゴブリン達は、追ってこなかった。

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 マスターの声

 この戦いは、熾烈を極めました。これまでの戦闘で、ジゼル、フライキャッチャー共に魔法をほとんど使ってしまっていたため十分な援護ができず、パーティのメインウェポンであるバロンが、ホブゴブリンの巧妙な共同攻撃により、ヒットポイントがマイナスにされてしまいました。
 幸い、死亡(-10)までなりませんでしたが、無傷に近い2匹のホブゴブリンを相手に、残りの者だけで戦っても全滅するだけとの判断から、フライキャッチャーの奥の手“煙幕”(オブスキュアリング・ミスト)を張って逃げることにしました。

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 一時休憩

 命からがらホブゴブリン達から逃げ出すことには成功した一行は、バロンとフライキャッチャーの怪我をキュワライトワンドで治した後、これからどうするかを話し合った。

 バロンが、「まだまだ戦える」と主張したが、ジゼルもフライキャッチャーも魔法が全く残っていない上、バロンとジェラードも先の戦闘で主な武器を失っているので、ここは一旦どこかで休憩をとり、魔法を回復させてから再挑戦しようと言うことになった。

 “塚ふもと”村まで戻るのは論外として、どこか良いところはないか考えたところ、元ドワーフの(今ではゴブリンの)礼拝所が水もあることだし良さそうだとなり、そこに立てこもることにした。

 礼拝所の扉は石造りで内側から閂が掛けられるようになっていた。

 閂を掛けた後、ジゼルは最後に残った“ディテクト・マジック”の呪文で、湧き水に魔法が掛かっているかどうか確かめた。

 湧き水には反応があり、これには何らかの魔法が掛かっていることが判ったが、それが何かは判らなかった。

 呪文の持続時間が残っていたので、先に魔法の罠があった祭壇の扉も調べてみたが、こちらは反応が無く、魔法の効果は無くなっているようだった。

 魔法の罠が無いことが判ったので、ジェラードは再度この扉の解錠を試み、これを開けた。

 扉の中には、古い巻物が数本入っていた。巻物はドワーフ語で書かれていて、それには次のような意味が書かれていた。


 歌うたう石の通路は、いかなる犠牲を払おうとも守らねばならぬ。皆、少しも油断してはならぬ。彼方にものに人の手が触れることがあってはならぬ。


 一行は誰1人意味が全くわからなかった。

 この巻物の他にミスラル製のモラディンの聖印、見事な中型サイズ用ドワーブン・ウォーアックス、立派な中型サイズ用ハーフプレート、作りの良い中型用鋼鉄製ヘビィ・シールドが、それぞれ1つずつあった。
 一番下には小さな箱があり、中にはポーションの小瓶が3本入っていた。

 ドワーブン・ウォーアックス、ハーフプレ-ト、ヘビィシールドは、バロンが使うことになり、ポーションはフライキャッチャーが持っておくことにした。

 その後、ジゼルとフライキャッチャーは睡眠を取って呪文を回復することにし、ジェラードとバロンは交代で寝ずの番をすることにした。


 夜中に2度ほど激しく扉を叩く音がしたが、さすがに石造りの扉はびくともすることはなく、朝を迎えた。

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 マスターの声

 一行は、呪文回復のために休憩をとることにして、礼拝所に立て籠もりました。この時、先に開けられなかった祭壇の扉を開けて、中身を手に入れましたが、その内容にみんな笑ってしまいました。
 元々ドワーフの礼拝所なのだから当然といえば当然ですが、バロンが先の戦闘で失ったドワーブン・ウォーアックスが出てくるのですから、ご都合主義としか思えません。
 とはいえ、これでホブゴブリンとの再戦のため、バロンは強化されました。

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 復讐戦

 朝になり、ジゼルとフライキャッチャーは、呪文を覚えなおした。

 ジェラードにダメージが残っているので、回復させようとしたが、ここでジェラードは一つの賭けに挑戦し、魔法の湧き水を飲んでみることにした。

 すると、ジェラードの怪我はみるみる治っていき、全快した。

 どうやら、この水には回復の魔法が掛かっている事が判ったので、一行は準備万端整えて、再度ゴブリンの部屋へと向かった。


 扉を開けると、昨日と同じく大小さまざまなゴブリンがいて、うち大人のゴブリンは4匹いた。
 先手を取り、敵の虚を突いた一行は、一気に部屋の中に踏み込んだ。(下図)

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 この急襲に、ゴブリンは為すすべが無く、1ラウンドで全滅した。


 勢いに乗った一行は、昨日の復讐をすべく、開口部へと進んでいった。

 ホブゴブリンが居た部屋の前まで来たとき、剣劇の音が部屋の中から聞こえてきた。
 一気に部屋へ殺到した一行は、ホブゴブリン達が剣術の稽古をしているのに出くわした。
 ホブゴブリン達は稽古に夢中で、一行に気が付かない。(下図)

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 先手を取った一行は、ジゼルがスリープの呪文をホブゴブリン達に掛けて、これを眠らせた。

 眠ったホブゴブリン達にとどめを刺した後、部屋の中をざっと見渡すと、この部屋には入ってきた通路の他には左右の壁に出入り口があり、その他には部屋の隅の床に穴が開いていた。
 また、部屋の奥には大きな箱が1つ置いてあり、その他は特に何もなかった。
 一行は、まず昨日落としていった自分たちの武器が部屋のどこかにないかと思ったが、見あたらなかった。

 次にジェラードが部屋の奥にある箱を調べてみると、箱からダーツの矢が何本も飛び出してきたが、幸いダメージはなかった。

 箱を開けると、中には先に失ったバロンのドワーブンウォーアックスとジェラードのショートボウがあった。
 その他、硬貨が詰まった金袋が3袋、スタテッドレザーアーマー1着、ロングソード1本、矢が20本入った矢筒、銀の矢が10本入った矢筒などが入っていた。

 礼拝所で手に入れた物と併せて、フライキャッチャーがディテクトマジックを掛けてみると、スタテッドレザーアーマーとロングソード、ポーション3本に反応があった。
 残念ながらバロンの手に入れたアックス、ハーフプレート、ヘビィシールドは反応がなかった。

 スタテッドレザーアーマーが魔法の物と判ったので、ジェラードは自分の着ているアーマーと着替えていくことにした。
 また、銀の矢はジゼルが持って行くことにした。

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 マスターの声

 一行は、ホブゴブリンへの復讐を果たしました。あまりにあっけなかったので、拍子抜けしたようでした。
 そして、ホブゴブリンの宝(と失った装備)を得て、ジェラードが強化されました。
これで、クライマックスへ向けての準備は整ったと言えるでしょう。

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 魔法合戦

 2匹のホブゴブリンを倒した一行は、次にどっちへ行くかを考えて、まず床の穴を調べてみることにした。
 床の穴は、斜め下に向かって続いていたが、穴そのものはとても狭く、ハーフリングでもなければ身をかがめなければ通れないので、この先にボスが控えていることはなさそうだと思い、放置することにした。

 次に左右の出入り口をのぞいてみたところ、左側は下り階段になっていたので、後回しにして、まずはジェラードを先頭に右側へ進んで行った。

 出口の先は、幅5フィートの荒削りの通路が続いていて、少し進むと前方に巨大なキノコが生えているのに気づいた。

 ジゼルがクォータースタッフをジェラードに渡して、それで突いて調べようとしたら、キノコは突然耳をつんざくような甲高い金切り声を上げ始めた。(下図)

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 バロンがジェラードと位置を変わり、アックスで攻撃すると、キノコは一撃で斬り倒された。

 キノコの生えていた先は部屋になっているようなので、一行はそのまま進んでいくと、部屋の奥に掛かっていたカーテンの陰からローブを着たゴブリンが飛び出してきて、バロンとジェラードに色の着いた液体を浴びせかけてきた。

 「カラースプレーだ!避けろ!!」

 ジゼルの叫びに反応して、先頭のバロンは、飛沫が頭の上を飛び越えて行ったこともあり、なんとか避けることができたが、2番目にいたジェラードは、飛沫をもろに浴びてしまい、のたうち回った。(下図)

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 次にゴブリンは、狭い部屋の中にもかかわらず、バーニング・ハンズの呪文を唱えた。

 炎の爆発をバロンはかろうじて避けたが、床をのたうち回っているジェラードは、もろにダメージを受けた。

 ゴブリンの魔法を避けたバロンがゴブリンに斬りかかったが、これは外れた。
 続いて、お返しとばかりにジゼルがフレアの呪文をゴブリンにぶつけ、ゴブリンの目を見えなくした。

 このため、ゴブリンは精神集中ができず、呪文を唱えようとしたが、うまく唱えることができなくなった。

 この有利な状況に、バロンの攻撃は外れまくり、ゴブリンをなかなか倒せない。ゴブリンも最後の悪あがきで杖を振り回したが、バロンの鎧に阻まれて効果がなかった。

 結局、バロンの一撃がなんとか命中して、ゴブリンを倒した。


 ゴブリンを倒した後もジェラードは回復しなかった。ジゼルの言によると、カラースプレーの影響は、しばらく続くので、影響がなくなるまで待つことになった。

 その後、ジェラードが回復したので、この部屋を調べたところ、ゴブリンの持ち物として薬ビン数本とスクロールを見つけ、カーテンで仕切られた隣の部屋からワンドと呪文の書を見つけた。


 <つづく>

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 マスターの声

 ジェラードたち一行は、ホブゴブリン2匹、魔法使いゴブリンと、この洞窟に巣くうゴブリンの中枢と思われる敵に勝利しました。

 後はボスを倒すだけといったところですが、残念ながら、この日はここで時間となり、半端なところですが続きは次回となりました。

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October 22, 2007

プレイレポート D&D3.5E「鬼哭き穴に潜む罠」 その4

 「鬼哭き穴に潜む罠」の4回目です。前回が時間の都合で中途半端なところで終わったため、今回がラストになります。

 果たして、ジェラード達は生きて、この洞窟を出られるのか?


★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、特盛りでネタバレがありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。

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 ボス戦
 ゴブリンの魔法使いを倒した一行は、部屋を捜索した後、もうひとつある扉から部屋を出た。
 すると、先にゴブリンと戦った居住区に出たので、魔法使いゴブリンの部屋に戻った。

 一行は作った地図を見て、ホブゴブリンの部屋にあったもう一つの下り階段になっている通路以外は全て探索したようなので、そこに行くことにした。

 階段は狭いもので、バロンを先頭に一列になって下りていくと、その途中、ジェラードが階段の先の部屋に何か居ることに気づいた。

 それは大柄なホブゴブリンで、一行の接近に合わせ、引き絞っていた弓を放ってきた。(下図)

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 幸い矢は外れたので、バロンが部屋の中に突入した。しかし、階段を降りる所にトリップワイヤーが仕掛けてあり、それを避けるのに気を取られたため、攻撃は外れた。

 ホブゴブリンは、5フィート下がり、再度バロンに弓を射たが外れたので、弓を捨ててバトルアックスとヘビィシールドを構えた。(下図)

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 ジゼルがバロンの斧に魔法を掛けようと、階段を駆け下りたが、トリップワイヤーに引っかかり転倒してしまった。(下図)

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 ジゼルが転倒したため、続いて部屋に入ろうとしたフライキャッチャーは、手前で止まった。

 次のターン、バロンの攻撃は外れ、反対にホブゴブリンの攻撃は命中し、バロンにダメージを与えた。
 起きあがったジゼルは、バロンの斧にマジックウエポンを掛け、攻撃力をアップさせた。
 その甲斐あってか、次のターンバロンの攻撃は命中し、ホブゴブリンに大ダメージを与えた。
 このダメージにホブゴブリンはたまらず、後ろに退きながらヒーリングポーションを飲んで回復した。

 しかし、そこにジェラードが放った矢がクリティカルし、ホブゴブリンは倒れた。

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 マスターの声

 ジェラードたち一行は、ついにこの洞窟に巣くうゴブリン達の頭目を倒しました。

 しかし、ファミコンゲームの「ドラゴンクエスト」でも“りゅうおうをたおした”と表示された後もゲームは続いていたように、これにもまだ続きがあります。

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 謎の部屋

 ホブゴブリンを倒した後、一行は部屋の奥に鉄のたがで補強された頑丈そうな両扉があることに気づいた。扉を見ると、扉のこちら側から閂が掛けられていた。

 扉の片方にへたくそな絵と金釘流で何か文字が書いてあった。その絵はトカゲのような生き物が小人を食べている絵で、文字は読んでみると、ドワーフ文字(ゴブリン文字)で、次のように書いてあった。

 わるいりゅうさんごぶりんたべるちかづくな

 これは何かの警告文のようだが、一行には意味がよく判らなかった。

 しかし、頑丈な扉にこちら側から閂がしてあることを不審に思い、もしこの扉の向こうに側に強力な敵がいた場合、ジゼルはこれまでの戦闘で魔法を使い尽くしているので、勝ち目がない恐れがある。

 とにかく、何か情報を得てから中に入った方が良いだろうということになり、ゴブリンの捕虜を取るべく洞窟の捜索を始めた。

 とりあえずホブゴブリンの死体と部屋を調べたところ、どうやら、こいつがボスに間違いないと思われる証拠の品をいくつも発見した。また、ボスを倒した証として兜を持ち帰ることにした。


 事件の真相

 その後一行は、まだ未探索の部屋を調べるべく、まずは鍵の掛かっていた厨房と思われる部屋の前に行き、再度鍵開けを試みたが失敗したので、バロンの斧で扉を叩き壊した。

 部屋にはいると、そこは予想通り厨房になっていて、部屋の中央には雑な作りの椅子が数脚とテーブルがある。左手の壁ぎわにある囲炉裏には何か判らないものを煮込んだシチューの大鍋が掛かっていた。また、囲炉裏と反対側の壁際には穀物の袋や毛皮やなめし皮が山積みになっていた。
 部屋の中には誰もいなかったが、不審に思った一行は、捜索してみることにした。

 部屋の奥と右手に扉があるので、まず奥の扉を調べに近づくと、突然扉が開き、中からゴブリンが飛び出してきてバロンを攻撃したが外れた。

 こいつを殺しては元も子もないので、ジゼルはバロンに手加減をするように言い、そしてボスの兜を高く掲げてゴブリンに見せ、降伏勧告をした。

 兜を見たゴブリンは、共通語で命乞いを始め、降伏勧告に従い武器を捨てた。

 このゴブリンを尋問をして、情報を聞き出したところ、かなりいろいろなことが判った。

 まず、ボスのホブゴブリンはダラックスと言う名前で、クーデターを起こし、前の族長を殺害して今の地位についた。
 その後、ダラックスはホブゴブリンの用心棒2匹と魔法使いゴブリンと共に恐怖政治を行い、それまで穏健に過ごしてきたゴブリン達に周辺の村や旅人を襲わせ、金品を強奪するようになった。
 ダラックスが奪った財宝をどうしているかは判らない。

 このような状況に前族長派のまじない師ラットヴェンは、ダラックスには従えないと逃げ出した。
 ラットヴェンが戻ってきてくれれば、ゴブリン達は昔のように穏健な生活を営むようになるだろうとのことだった。

 また、ダラックスの部屋の奥にある扉に書かれた“わるいりゅうさん”とは何か尋ねてみたが、このゴブリンは知らなかった。

 一行は、このゴブリンを証人として“塚ふもと”の村に連れて帰ろうと相談していたところ、そんな所に連れて行かれては殺されてしまうので嫌だとゴブリンは拒否し、扉に向かってダッシュで逃走し始めた。

 これは完全に隙を突かれた形となり、一行が反応する間もなくゴブリンは扉を出てどこかへ走り去っていった。


 少しの間、何か反応がないか様子をみて、逃げたゴブリンが仲間を連れて襲撃に来ないことを確認した一行は、どうやらあのゴブリンは嘘を言っていないようだと思い、任務完了として“塚ふもと”の村に帰ることにした。


 洞窟を出て村に戻る道すがら、一行の足下に草陰から石が飛んできた。そしてその草陰から、「おい、そこのおまえ達」と非常に訛りの強い共通語で話しかけてくる者が居た。
 一行は、警戒して「何物だ!」と誰何すると、「俺は、おまえたちの敵じゃない、おまえ達と話がしたい」とたどたどしい共通語で言うので、話し合いに応じることにした。

 そうすると草陰から1匹のゴブリンが出てきて、「俺、まじない師のラットヴェン。おまえ達に頼みがある」と言った。

 ラットヴェンの話を聞いてみると、鬼哭き穴に住むゴブリンは、これまで人間とは干渉しないように距離を置いて生活してきたが、ダラックスがクーデターでボスの座に居座ると、ゴブリン達に人間を襲うように命じはじめた。
 ダラックス一派だけなら、易々と従うことは無いのだが、奴の背後には非常に恐ろしい存在が居るため、従わざるをえなかったそうだ。

 一行が、その怖い存在とは何かと尋ねてみると、「りゅう」とのことだった。「りゅう」とは、ダラックスの部屋の奥にあった扉に書いてあった「わるいりゅうさん」のことかと、さらに尋ねてみると、その通りだとのことだった。

 その「りゅう」は、とにかく宝物を集めてくるよう強要し、ダラックスはその要求を飲む代わりに「りゅう」の助力を得ることにしてゴブリンを支配し、襲撃に駆り立てていったのだった。

 この「りゅう」がいなくなれば、ゴブリンも昔と同じく人間に悪さをすることはなくなるので、力を貸してもらいたいとラットヴェンは一行に頼んだ。


 この話を聞き、一行はこれまでドラゴンの目撃情報など、どこからも得られていないため、はじめはこの話を信じられなかったが、非常に小さい奴なので、人の目に付かなかったのだろうとラットヴェンは言った。


 ここで、一行は相談をはじめた。ジェラードは“塚ふもと”村との契約にドラゴン退治など入っていないと言い、それに対しジゼルは、しかしそのドラゴンを倒さない限り契約の目的である“塚ふもと”に平和は来ないと言った。
 また、バロンは、何でもいいからやっつければいいのだろうと楽観論を言い、フライキャッチャーは、1人、ドラゴンの倒し方について考えていた。

 一行は侃々諤々と議論して話がまとまる気配がない。これは見込みがないと思ったラットヴェンが立ち去ろうとしたので、それにジゼルが気が付いて呼び止めた。

 そして、ドラゴン退治を引き受けるので、洞窟のゴブリンに邪魔をしないように説得してもらいたいと依頼したところ、ラットヴェンは、ダラックスのいない今ならゴブリン達も自分の言うことを聞いてくれるだろうと言って去っていった。

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 マスターの声

 ここで、この「鬼哭き穴」事件の真相を明らかにしました。

 ダラックスを倒した後、奥の両扉に書かれた「わるいりゅうさん」の文字を見た時点で、プレイヤーは薄々感づいたようで、逃げ腰になって、ゴブリンは退治したんだからこれで任務完了にしようという気配が蔓延していました。

 このままでは、ソードワールドRPGで言えば、任務失敗で経験点500点になるのは明白なので、押しと引きを兼ねて真相を暴露してみました。

 このため、シナリオには名前しか載っていなかったゴブリンのまじない師ラットヴェンに登場願いました。

 効果はあったようで、プレイヤーもシナリオクリアのためのラスボスが何か認識したようです。


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 最終決戦

 一行はひとまず“塚ふもと”の村に帰り、“塚ふもとの宿”のマリーおばさんにこれまでの事を話した。
 マリーは、今回の事件の裏に意外な真相が隠れていたことに驚き、是非とも解決してくれるよう一行に頼んだ。残念ながら報酬の増額はできないのでと、代わり晩飯を豪華な物にしてくれた。
 そして、明日に備えて寝ることにした。ジゼルは、もし自分たちが倒れても、後に続く者が任務を遂行できるようにと、日記に事件のことを書き留めておいた。

 翌日、まずジゼルがゴブリンから入手した物にディテクトマジックを掛けて、魔法の物品を選び出し、その後、ステンの店に行き、ゴブリンから奪った魔法の掛かっていない物を売り払った。

 それを元手にレジスタンスの巻物を手に入れようとしてフライキャッチャーがペイロア神殿に行き、神官リーストラに聞いてみたが、巻物は置いて無かった。

 また、ジゼルが神秘堂に行き、ゴブリンの魔法使いから手に入れたワンドの鑑定を行うと、ワンドオブマジックミサイルであることが判った。

 村でできることを終えると、既に午後になっていた。一行は急ぎ“鬼哭き穴”へと向かった。


 洞窟に着くと、見張りは居ないようで、静まりかえっていた。どうやら、ラットヴェンは約束を守り、ゴブリン達を説得してくれたようだ。

 抵抗無く奥の部屋までたどり着くと、両扉の前で、まず事前準備にフライキャッチャーがレジスタンスの魔法を全員に掛け、ジゼルがマジックウェポンをバロンの斧に掛けた。


 魔法の準備が終わると、一行は両扉を開けて中に入っていった。扉の向こうは下り階段になっていて、それを下りると天然の洞窟が広がっていた。洞窟の天井は低く、あちこちに鍾乳石や石筍があった。

 一行は洞窟中につーんと酸のいがらっぽい匂いを感じた。また、ランタンの明かりが届くぎりぎりの所に明かりを反射して金や銀に輝く物があり、さらにその奥の闇の中に何かが動いたように感じた。

 すると、突然闇の中から一筋の水流がバロンを襲った。とっさに盾で防いだものの、それを浴びたバロンは焼け付くような痛みを感じた。

 水流の飛んで来た方向を見ると、空中に小さな黒い竜が浮かんでいた。黒竜は共通語で、しゃべった。

 ノークの酸で体がしゅうしゅう溶けるのは、どんな気持ちだい?ノークはいい気持ちだねぇ。

 竜に気づいた一行は、ジェラードは弓を射て、ジゼルはマジックミサイルワンドを使い、竜にダメージを与えた。
 フライキャッチャーは呪文でバロンの傷を治し、バロンは竜に向かって突撃して行ったが、その攻撃は外れた。(下図)

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 竜は空中を後退していき、闇の中に消えた。一行はそれを追って前進したが、視界にとらえるのがやっとだった。

 竜は再びバロンに酸を吐きかけて、バロンはそれをモロに受けた。ジェラードとジゼルは、弓とマジックミサイルで攻撃し、竜にダメージをあたえた。
 フライキャッチャーは前進したが何もできず、バロンは竜に斬りかかり、命中したものの当たりは浅く、ダメージは軽微だった。

 竜は洞窟の奥に追いつめられた形となったので、かすめ飛び攻撃で強行突破を行い、後ろに回ろうとした。
 それに対して、バロンの機会攻撃は外れ、その後ろにいたフライキャッチャーに竜が噛みつこうとしたところ、盲滅法に振り回したメイスが命中して、それがクリティカルヒットになり、竜は地面に落ちた。(下図)

P8260062a


 大団円

 竜を倒した後、洞窟を捜索すると、竜のため込んだ財宝を見つけたので、持てるだけを持ち出し、竜の死体を証拠として持ち帰ることにした。

 ジゼルは、両扉にあった文字の隣に「わるいりゅうしす」と書いて、ゴブリンにメッセージを残していた。


 “塚ふもと”村へは、途中何事もなく帰り着くことができて、一行は証拠のドラゴンの死体をマリーと金貸しのアルヴェルに見せて、任務完了を報告した。

 最初アルヴェルは、ドラゴンの死体を見て「このヘンテコなトカゲは何だ?」という顔をしていたが、ジゼルの説明を聞き、納得したようだった。

 その夜、“塚ふもとの宿”では、祝宴が開かれて、主賓である一行達は、村中の人々から賞賛と、杯を受けることになった。


 その後、一行はゴブリンが再び悪さをしないかの監視を兼ねて、10日ほど村に滞在し、その間に修行を行いレベルアップした。

 滞在している間、一行は村人からジェラード殿、ジゼル殿などの敬称で呼ばれ、手厚いもてなしを受けた。残念ながら村にはバードがいなかったので、彼らの活躍が歌になることはなかったが。

 そして、もう大丈夫だろうとの確信をが持てた頃、一行はまた新たな冒険を求めて旅立って行ったのだった。


 <「鬼哭き穴に潜む罠」終わり>


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 マスターの声

 ついに、「鬼哭き穴に潜む罠」のシナリオを完了しました。

 セッション数4回、総プレイ時間は16時間ほどでした。

 このプレイレポートを書くにあたり、ICレコーダーを聞き直してみると、だいぶマスタリングのミスに気づきました。

 特に今回、プレイヤーへ真相を明かす際に出した、ゴブリンのまじない師ラットヴェンの出し方には問題がありました。
 どう考えても、あのタイミングで現れるのは非常に不自然で早すぎました。どうせ出すなら、キャラクター達が村に帰り、ゴブリン退治の祝宴が終わった後、夜中にこっそりとやってくる方がより自然な展開でしょう。
 アドリブとはいえ、次の機会には気を付けたいと思うところでした。

 また、これまでのレポートとは異なり、このキャラ達の冒険は現在も継続中で、まだまだ続いていきます。

 ご縁があれば、また次のプレイレポートでお会いしましょう。

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December 01, 2007

プレイレポート D&D3.5e「人形遊戯」 その1

  先にプレイが終了した、D&D3.5e用シナリオ「人形遊戯」のプレイレポートを掲載していきます。

 このシナリオは、サークルRainbowのサイトで公開されている2レベル用シナリオで、先の「鬼哭き穴に潜む罠」を終えたキャラ達が次に挑む冒険になります。

 なお、今回のマスターはlockさんがされることになり、私はプレイヤーにまわりました。


★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、相変わらずネタバレが多数ありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。


プレイヤーキャラクター

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ジィセル[意味:象牙の山](ウイザード2)
中型サイズのエルフの男 AL:NG
年齢:149 身長:4' 10''(147cm) 体重:100 lb(45kg)
HD:1d4+1 (hp 9)
イニシアチブ:+3
移動速度:30フィート
アーマー・クラス:13 (【敏】+3)、接触13、立ちすくみ10
基本攻撃/組み付き: +0/0
攻撃:+3 ライトクロスボウ 1d8
接敵面/間合い: 5フィート / 5フィート 0
特殊攻撃:呪文(Wiz2)
セーブ:頑健+1、反応+3、意志+3
能力値:【筋】11、【敏】17、【耐】12、【知】17、【判】12、【魅】10
技能: 〈解読〉+4、〈呪文学〉+7、〈精神集中〉+5、〈製作:錬金術〉+4、〈知識:神秘学〉+7、〈知識:自然〉+4、〈知識:次元界〉+4、〈知識:ダンジョン探索〉+4、〈知識:地理〉+4、〈知識:歴史〉+4、〈知識:地域〉+4
特技と特殊能力:近距離射撃、総合魔術、使い魔、巻物作成

 来歴:先祖が商売に失敗したため故郷を追われ、南方のジャング
    ルで少年期を過ごす。
    探求家としてエルフ界にない知識を求めて森を出る。
 性格:善良でパーティの良心の役目を務める
 神格:コアロン・ラレシアン


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ジェラード(ローグ2)
中型サイズの人間の男 AL:LN
年齢:18 身長:5' 7'' (170cm) 体重:156 lb(70kg)
HD:1d6+2 (hp 16)
イニシアチブ:+3
移動速度: 30フィート
アーマー・クラス: 15 (【敏】+3)、接触13、立ちすくみ13
基本攻撃/組み付き: +0/+2
攻撃:+2 ショートソード 1d6, +3 ライトクロスボウ 1d8
接敵面/間合い: 5フィート / 5フィート 0
セーブ:頑健+2、反応+7、意志+1
能力値:【筋】14、【敏】16、【耐】15、【知】14、【判】12、【魅】12
技能: 〈解錠〉+7、〈解読〉+3、〈鑑定〉+3、〈隠れ身〉+7、〈軽業〉+7、〈聞き耳〉+4、〈交渉〉+2、〈視認〉+5、〈忍び足〉+7、〈情報収集〉+2、〈捜索〉+6、〈装置無力化〉+6、〈脱出術〉+4、〈知識:地域〉+4、〈縄使い〉+4、〈平衡感覚〉+7、〈変装〉+2
特技と特殊能力:近距離射撃、神速の反応、急所攻撃+1d6、罠探し、身かわし

 来歴:幼少時より戦争に翻弄され続け、長じて従軍し、偵察兵とし
    て経験を積む。
 性格:契約優先で、ただ働きはしない。軽業が苦手?
 神格:聖カスパート


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バロン(ファイター2)
中型サイズのドワーフの男 AL:LN
年齢:63 身長:4' 1'' (124cm)体重:170 (77kg)
HD:1d12+3 (hp 25)
イニシアチブ:+2
移動速度:20フィート
アーマー・クラス:18 (【敏】+2)、接触12、立ちすくみ18
基本攻撃/組み付き: +1/+3
攻撃:+4 ドワーブン・ウォーアックス 1d10, +2 ショートボウ 1d6
接敵面/間合い: 5フィート / 5フィート 0
セーブ:頑健+5、反応+2、意志0
能力値:【筋】16、【敏】14、【耐】16、【知】10、【判】10、【魅】8
技能:〈威圧〉+1、〈聞き耳〉+1、〈騎乗〉+1、〈視認〉+1、〈製作(武器鍛冶)〉+1、〈知識:ダンジョン探索〉+1
特技と特殊能力:斧熟練、強打、種族の宿敵

 来歴:武者修行のため諸国放浪中
 性格:直情径行、猪突猛進、超楽天的なパーティの重戦車
 神格:モラディン


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フライキャッチャー[意味:タイランチョウ](クレリック2)
中型サイズのラプトランの男 AL:TN
年齢:39 身長:6' 6'' (198cm)体重:356 (162kg)
HD:1d6+1 または1d8+1(hp 11)
イニシアチブ:+2
移動速度:30フィート(鎧により20フィート)
アーマー・クラス:18 (【敏】+2)、接触12、立ちすくみ16
基本攻撃/組み付き: 0/+1
攻撃:+1 ヘビイメイス 1d8, +2 ライトクロスボウ 1d8
接敵面/間合い: 5フィート / 5フィート 0
セーブ:頑健+3、反応+2、意志+5
能力値:【筋】12、【敏】14、【耐】12、【知】10、【判】16、【魅】14
技能:〈呪文学〉+1、〈精神集中〉+2、〈知識:自然〉+1、〈知識:宗教〉+1、〈知識:神秘学〉+1、〈治療〉+2、
特技と特殊能力:風の体得、風の共感、アンデット退散、戦闘発動、

 来歴:“四方の風の歩み”で部族を離れている。
 性格:冷静沈着、熟慮断行、下手の考え休むに似たりな所も
 神格:ニルシナ(ラプトランの神)


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 レベルアップ

 “塚ふもと”の村を襲っていた事件を解決したジェラード達一行は、事件解決後もレベルアップの修行のため、しばらくの間、村に滞在した。

 その結果、全員が順当にレベルが上がった。

 ジェラード     ローグ  1→2
 ジィゼル      ウィザード1→2
 バロン       ファイター1→2
 フライキャッチャー クレリック1→2

 このレベルアップにより、ジェラードは《身かわし》の特技を得て、バロンはドワーフ・ファイターの種族ボーナス特技《種族の宿敵》の特技を得た。

 また、先の冒険で得た品物などを分配し、ジィゼルは、ゴブリンの魔法使いが持っていた呪文の書を自分の物として、魔法のレパートリーを増やしていた。同様に他の者も自分にあった物品を受け取った。

 この他、ジィゼルは分配金で待望の使い魔のイタチを手に入れ、これをクラーエルと名付けた。


 ノームの村へ

 レベルアップを終えた一行は、先の冒険で手に入れた物を売りさばこうとしたが、一部の高品質のものは“塚ふもと”では売り払うことができず、また魔法関連の物もここでは手に入らないので、“塚ふもと”から徒歩で丸1日ほどの距離にあるノームの村ラスルンへ行くことにした。(注1)

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(注1)“塚ふもと”は小村(Small Village)なので、売買のGP上限が100GPですが、ラスルンは村(Village)の上、ノームは芸術や魔法関係などに造詣が深いので、GP上限は通常の物なら200GP、芸術品、薬、練金関連は1000GPとなっています。
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 道中は特に何事もなく、“塚ふもと”を出た翌日の午前中に一行はラスルンに着いた。


 ラスルンにて

 ラスルンは、ノームの村らしく高さの低い平屋ばかりに見えたが、後で中にはいると、半地下式の2階建ての建物が多いことが判った。
 この村で一番大きい建物はビアホールで、それに次いで大きいのが劇場のようで、この他に雑貨屋と商館が人間サイズに作られていた。

 一行は、まず宿を決めようと探したところ、この村には人間サイズの者が泊まれる宿は1軒しかないので、そこに入った。
 宿の名前は、ルンダス・インといい、主人はハーフエルフの男だった。

 一行が主人に空き部屋はあるか尋ねたとき、突然、宿の外から男の悲鳴が聞こえてきた。


 事件の発端

 一行が何事かと宿の外に出てみると、宿の真向かいにある雑貨屋の玄関が開け放たれて、ノームの男が倒れているのに気づいた。

 よく見ると、犬か何かの形をした骸骨が、倒れているノームを襲っていた。(下図)

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 ジィセルが、「あれはスケルトンだ!邪悪なアンデットモンスターだ!!」と言ったので、バロンは、急いで戦斧を取り出し、雑貨屋へ突進していった。他の者もそれに続いて、雑貨屋へと走っていった。

 雑貨屋の入り口までたどり着くと、店の中にもノームが倒れていて、もう1体、犬のスケルトンがその男を襲おうとしているのが見えた。(下図)

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 早く助けねばと一行が戸口に殺到すると、スケルトンはカタカタと動いて、バロンとフライキャッチャーに攻撃の矛先を変え、バロンにダメージを与えた。(下図)

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 それに対してジィセルは召喚の魔法を唱え、バロンは斧でスケルトンに殴り返したが、それは外れた。
 敵がアンデットモンスターと判ったので、フライキャッチャーはターンアンデットを行い、退散に成功したが、破壊するまでに至らなかった。
 スケルトンは、部屋の隅にまで逃れていき、そこで立ちすくんでいた。

 そこにジィセルの召喚したセレスチャルドッグが現れ、スケルトンに攻撃してダメージを与えた。
 バロンとフライキャッチャーも前進し、スケルトンを攻撃しようとしたが、スケルトンは、恐慌状態から脱し、攻撃してきた。

 スケルトンには、殴打武器以外はダメージ減少があるので苦戦したが、セレスチャルドッグの聖なる一撃もあり、なんとか撃破した。

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 プレイヤーの声

 犬のスケルトンの登場に、プレイ中、このシナリオの作者は、きっとこのミニチュアが余って使いどころを作るために出したんだろうと言っていましたが、実際には作者ではなくマスターが使いたかったためでした。
 しかし、このスケルトンは結構やっかいな敵で、このパーティでは、有効な殴打武器はフライキャッチャーのメイスしかなく、バロンの斧もジィセルの弓もダメージを差し引かれるので、命中してもダメージ無しということが何度も起こりました。
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 ノームの商人ルンバル

 スケルトンを撃破した一行は、倒れているノーム2人を助けようとしたところ、入り口付近にいた1人は怪我をしていたが、奥に倒れている方は怪我が全くなく、眠っているようだった。
 怪我をしている方にフライキャッチャーが手当をして、話をしてみると、このノームは共通語ができないようで、会話が成り立たなかった。奥に寝ている方を起こすと、こちらは共通語ができるようで、共通語で礼を言った。

 共通語ができるノームは、この店の主人で、“ガラクタ売り”のルンバルと言うそうだった。ルンバルに、なぜスケルトンに襲われたのか事情を聞いてみると、カラクリ人形を見たいという見慣れない客の応対をしていると、突然眠くなり、後は覚えていないとのことだった。
 ジィセルが、どうやら魔法で眠らされたらしいと言うと、ルンバルは店の中を見渡し、突然「やられた!」と叫んだ。
 どうやら、売り物のカラクリ人形をごっそりと盗まれたらしい。

 ルンバルは一行の身なりを見て、「君たち冒険者のようだが、盗まれた人形を取り返してもらえないか。相応の礼はさせてもらう」と依頼してきた。
 フライキャッチャーが、「仕事を受けるにはやぶさかではないが、手がかりがないと手の着けようがないので、事情を話してもらえないか」とルンバルに言い、ルンバルは、これまでの事を話し始めた。

 カラクリ人形とは、村の近くに住むノームの人形師ティケルが作っていたシリーズで、ティケルはつい最近亡くなり、その奥さんが遺品整理で売りに出したのを、それまでの取引もあるので、ルンバルがまとめて引き取ったとのことだった。賊は、このことを知って、カラクリ人形を狙ってきたようだ。

 そして依頼を受けるにあたり、まず報酬について話すと、一番重要なカラクリ人形に指令をする帽子を取り返したら800GPを支払う、その他に取り返したカラクリ1体につき300GPを後払いするとのことだった。特に帽子は絶対に取り返してもらいたいとのことだった。

 次ぎにカラクリ人形は何体あるのか聞いてみると、店にはノーム型のカラクリ人形が2体、ロバ型のものが1体、クモ型が1体あった。さらにティケルの家にドワーフ型が1体あったはずとのことだ。

 また、犯人に心当たりはないか聞いてみたが、思いつかないとのことだった。


 ルンバルは、盗まれたカラクリ人形の他にも細々とした物を買い取っていて、昨日使いの者に馬車で取りに行かせたが、まだ戻ってこない。ちょっと気になるので、まずは様子を見てきてくれないかと言うので、一行はティケルの家に行ってみることにした。

 ルンバルは「カラクリは結構頑丈なので、回収不能の場合は破壊もやむ終えない」と、アダマンティン製の矢を4本、手付け代わりにくれた。これはジェラードとジィセルで2本ずつ持つことにした。

 ルンバルの店を出ると、ジィセルが目撃者がいないか聞いてみようというので、ティケルの家に行く前に近所を聞き込みしてみることにした。

 ルンバルの店が見える位置にある一番大きな場所は、ビアホールなので、一行はビアホールで聞き込みを始めた。


 ビアホールにて

 ビアホールでは、くるくる回りながらビールを飲んでいる人物(ノーム)が、答えてくれた。
 このノームは、名をシーボと言い、この村の村長だとのことだった。一行は、昼間から酒を飲んでいるアル中が村長とは、この村大丈夫なのかと思ったが、とりあえず話を聞いてみることにした。

 シーボが、一行に酒を勧めながら言うには、酒を飲んでいたので、ルンバルを襲った犯人のことは判らないが、ティケルには破門された弟子がいて、そいつが最近戻ってきているようだとのことだった。
 ティケルの弟子の話が出ると、近くで酒を飲んでいたノームの男が、話を次いで言うには、ティケルの弟子は、数年前にケンカをした際に魔法を使って相手に大けがをさせた。それが元で破門されたそうだ。しかし、実はそのケンカ相手はティケルを狙ったアサシンで、弟子はそれを撃退したのだという噂もある。
 だが、その弟子は普段からゴブリンと連れ立っているので、ろくな奴じゃなかったようだ。

 また、自称自警団員のノームの男が言うには、最近山には山犬がうろついているので気を付けた方が良いとのことで、そのノームと一緒に酒を飲んでいた、こちらも自称自警団員のノームの男が言うには、最近ゴブリンの夜盗団が村の近くで出没しているらしい、その首領はどうやら魔法と剣を使う奴らしいとのことだった。
 役に立ちそうな話はこれぐらいで、後はどうでもいい話ばかりだった。

 一行は、宿屋のおやじにも聞き込みをしたところ、ティケルの弟子の名はキンゼルということぐらいしか目新しい情報は得られなかったので、これ以上に聞き込みは無駄だと判断し、ティケルの家に行くことにした。

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 プレイヤーの声

 このノームの村には役場のような場所はなく、村で一番大きな建物のビアホールで全ての物事が決まっているようです。何事も酒を飲みながら決まる村の代表で、くるくる回りながらビールをがぶ飲みしている村長は、私はバカボンのパパを想像しました。

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 ティケルの家へ
 ティケルの家は村から離れたところにあり、そこまでは結構距離があるので、一行はルンバルに馬車を借りようとしたが、ルンバルも昨日出した使いの乗っていったものしか馬車を持っていなかったので、徒歩で行くことになった。

 村を出てしばらく歩いていると、バロンが進行方向左側の藪の中に幌付きの馬車が突っ込んでいるのを見つけた。よく見ると、幌にルンバルの店のマークがあった。
 また、馬車には小型のジャベリンが何本か刺さっていて、近くには一見してノームと思われる人物が倒れていた。
 一行は、どこかに敵が潜んでいるかもしれないと慎重に近づいていった。(下図)

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 すると、馬車の周辺に生えていた木が不意に動き出し、バロンに襲いかかってきた。(下図)

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 幸い、この木の攻撃は、バロンの鎧にはじかれた。この植物が何なのか、博学のジィゼルも判らなかったので、一行はこれを人食い植物と呼び、一斉に攻撃を始めた。
 次のラウンドにバロンの斧とジェラードとジィゼルの弓が命中し、この攻撃で人食い植物は斬り倒された。

 人食い植物を倒した後、一行は馬車を調べると、ノームの死体は既に腐敗していて、今日襲われたものではなかった。また死体にはジャベリンによる傷の他に何か高熱源体がぶつかって爆発したようなやけどの跡があった。このような傷がつく武器や魔法に誰も心当たりがなく、非常に不思議な傷跡だった。
 この他、馬車の中には金貨の袋や宝石などが手つかずのまま残っていて、盗賊に襲われたにしては、金品は一切奪われていないようだった。
 一行は、このことを不審に思いながらも、馬車の中にあった物を回収し、ティケルの家に向かって再び歩きだした。

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 プレイヤーの声

 シナリオ終了後に判ったことですが、この人食い植物はアサシンバインという凶悪な肉食の植物でした。幸い今回はほとんどダメージ無しで倒すことができましたが、下手をすると全滅の危険すらあったものです。

 また、馬車に残されていた物は、契約により金貨と宝石はルンバルに返し、その他の物品は一行がもらうことにしました。

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 ティケルの家にて

 その後、一行は30分ぐらい歩いて小道に入っていくと、小高い丘の一部が煉瓦で補強されている所に着いた。ここがルンバルの話に聞いた人形師ティケルの住居件工房なのは間違いなさそうだった。
 一行が近づいていくと、煉瓦の壁には両扉の入り口があるのが見えてきたが、それは開け放たれて、暗がりがその奥に広がっていた。また、扉の側に馬車が放置されていた。
 何か様子が変なので、一行は注意して接近していった。

 すると、開け放たれた扉の陰の暗がりに何かの目が光っていることにジェラードが気づいたのと同時に、そこから獣の吠え声とともにゴブリンが飛び出してきた。(下図)

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 飛び出してきたゴブリンを追い越して巨大な狼が走り寄ってきた。それに対してジィゼルとフライキャッチャーが弓を放ったが、たいしたダメージを与えることができなかった。

 「あれはウォーグだ!気を付けろ!!」

 ジィゼルの叫びでバロンが身構えて、ウォーグの突撃に何とか耐えた。その間にゴブリンも走り寄ってきた。
 ジィゼルは、ゴブリンにスリープの呪文を掛けて、2匹を眠らせたが、ウォーグには効き目がなかった。(下図)

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 その後、ウォーグの攻撃をバロンが防いでいる間に、呪文で眠ったゴブリンをジィゼルがとどめを刺していった。
 ジィゼルはゴブリンを倒した後、トゥルー・ストライクの呪文を唱えて弓を放った。それはクリティカルヒットになり、見事ウォーグを貫いて倒した。

 一行は、このゴブリン達が何者か調べてみたが、特に変わった点はなく、身元を示すような物も持っていなかったので判らなかった。


 明かりを点けて家の中にはいると、この家は外観から予想されたとおり、丘の中腹にトンネルを掘り、それを木の板と煉瓦で補強した横穴式住居といった感じの家で、この暗い玄関はゴブリンによって荒らされたらしく、中の調度類はめちゃめちゃになっていた。
 この部屋には奥と左に扉があるので、一行はジェラードを先頭に左側の扉へ進むことにした。

 扉の先は、すぐ部屋になっていて、この部屋の壁には精巧なタペストリが貼られ、奥の壁には戸棚が並んでいたが、ここも荒らされていて、めちゃめちゃになっていた。
 また、右の壁に元々扉があったような開口部があり、よく見ると扉そのものは、既に残骸となって床に散乱していた。
 その開口部へ向かって一行が歩いていくと、突然ジェラードがサイドステップをして、飛び退いた。何事かと他の者が聞くと、ジェラードが指さした先の床に落とし穴が口を開けていた。

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 プレイヤーの声

 ティケルの家の玄関で襲ってきたゴブリンは、いったい何者なのか。やっつけてしまってから気づきましたが、捕虜を捕まえておくべきでした。
 また、家の中にあった落とし穴には驚きました。“自分の家に落とし穴作ってるなんて、ティケルっていったい何者?ただの人形師じゃないな”などと憶測が湧いて出ました。

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 襲撃

 一行が落とし穴を避けて開口部へ進むと、その先は応接室のようで、作りの良い机と椅子があり、壁には絵が掛けられていた。
 この部屋の奥には扉があり、それは開け放たれていて、その扉の陰から小柄な生き物が、赤い目で一行を睨みつけ、かすれた声の共通語で叫んだ。

 「はーはははっ!殺されに来たのか、デカブツども!!」

 そう言い放つと、小柄な生き物は扉の奥に引っ込んだ。

 瞬間的なことだったので、一行にはこの小柄な生き物が何者なのか判らなかった。しかし、敵対的であることは、今の挑発で明白なので、隊列をバロンを先頭にした戦闘体制にして進んでいくことにした。

 扉の先は広い部屋なのだが、下の階との吹き抜けとなっているため、扉付近のテラス部分以外は何もない空間が広がっていた。このテラスの端に下へ続く緩やかな階段があり、下の階には先ほど挑発をした奴の他に何匹かゴブリンがいた。(下図)

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 よく見ると先ほどの奴もゴブリンのようで、その他には普通のゴブリン3匹と魔法使いのような恰好をしたゴブリンが1匹いた。

 魔法使いゴブリンは、ウェブの呪文を唱え、テラスの入り口付近をクモの糸の固まりで封鎖した。(下図)

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 バロンとジェラードは、とっさに避けようとしたが、避けきれずクモの糸に捕らわれた。
 その後、赤い目をしたゴブリンは、ヤモリのように手足を壁に貼り付け、ピタピタと登り始めた。そして、その手から怪光線をバロンに向けて放ったが、これは外れた。
 他のゴブリンは、ジャベリンを投げつけてきたが、バロンの鎧に阻まれた。
 ジェラードとバロンはウェブから脱出を試みたが、失敗した。ジィゼルはジェラードの脱出を手伝った。

 その後も、赤い目のゴブリンはクモのように壁を這い回りながら、怪光線をバロンに浴びせかけてきた。
 また、魔法使いゴブリンは、ウェブの掛かった所にスリープの呪文を掛けてきた。バロンは抵抗に成功したが、ジェラードは抵抗に失敗し、寝てしまった。
 普通のゴブリン3匹は、相変わらずジャベリンを投げつけていたが、全て外れた。
 このラウンド、バロンは脱出に失敗。寝ていたジェラードは、ジィゼルに引っ張られて目を覚ましたものの、ウェブから脱出することはできなかった。

 さすがにゴブリン達もジャベリンが無くなったので、武器を接近戦用に持ち替えていたが、怪光線だけはバロンめがけて撃ってきていた。
 ここで、ようやくバロンとジェラードは脱出に成功し、ウェブに破り目を作った。ジィゼルは、ウェブが火で燃やせることを思い出したので、フライキャッチャーは松明に火を点けた。

 ゴブリン達は、階段を上ってきて、途中に落ちているジャベリンを拾っていた。赤目のゴブリンだけは怪光線を放っていたが、それは外れた。(下図)

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 バロンはウェブから脱出に成功したものの出た方向が悪く、先に進むことができないので、武器をショートボウに持ち替えて赤目のゴブリンを射た。ジィゼルとジェラードは、松明でウェブを燃やして通路を造り、フライキャッチャーは視線が通るようになったので、サモンモンスターⅠの呪文を唱えた。

 次のラウンド、ゴブリンは拾ったジャベリンを投げてきたが、それはバロンの鎧に阻まれて効果無く、また怪光線も外れた。
 ここで、フライキャッチャーが召喚したファイアービートルが階段の中頃に出現し、ゴブリンを攻撃した。(下図)

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 また、このラウンドには、ジェラードとジィゼルがウェブを完全に焼き払った。

 退路を断たれたゴブリンは、1匹がファイアービートルに攻撃の矛先を向けたが、ダメージを与えられなかった。
 ファイアービートルは、悪を撃つ一撃でゴブリン1匹を倒した後、時間切れで去っていった。
 ジィゼルはマジックミサイルワンドを使い、上がってきたゴブリン1匹を倒し、ジェラードも前に出てきたゴブリンを攻撃してこれを倒した後、前進した。

 魔法使いゴブリンは、赤目ゴブリンをキュアした後、ザコが居なくなったので、自ら前に出てきた。

 次のラウンド、ジェラードは一気に階段の下まで駆け下りた。また、ジィゼルとフライキャッチャーもテラスに入り、フライキャッチャーはバロンをキュアした。(下図)

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 バロンはジェラードに続き階段を駆け下り、ジェラードは、前に出てきた魔法使いゴブリンを攻撃し、これにダメージを与えた。
 魔法使いゴブリンは、反撃を試みるが、ダメージが与えられない。赤目ゴブリンの怪光線も外れまくっている。

 その後、赤目ゴブリンが壁を登ろうとしたところをバロンが追い打ちを掛けダメージを与えた。さらにジィゼルがロングボウで攻撃し、大ダメージを与えた。

 ここでフライキャッチャーは、こいつらなら共通語ができるだろうから、今生き残っているゴブリンを生け捕りにしようと言い、魔法使いゴブリンに手加減攻撃をしたが、それは外れた。

 バロンとジェラードも手加減攻撃を行ったが、ジェラードは間違えて壁を叩いてしまい、ショートソードを折ってしまった。

 その後、数ラウンドの間、戦いは続き、ジィゼルが放った矢が壁にへばりついている赤目のゴブリンを射落とした後、フライキャッチャーは、残った魔法使いゴブリンに降伏勧告をしたが、こいつは共通語が理解できないらしく、抵抗をやめなかった。
 結局、魔法使いゴブリンは、バロンの攻撃で息の根を止めた。


 戦闘終了後、赤目のゴブリンを調べてみると、まだ息があるので、フライキャッチャーがキュア・マイナー・ウーンズを掛けて安定状態にして、何とか命だけはとりとめることに成功した。

 フライキャッチャーがゴブリンの手当をしている間、ジェラードは辺りを調べてみると、この部屋は食料庫のようで、酒樽や穀物袋などが多数あったが、そのほとんどはゴブリンに荒らされていて散乱していた。
 しかし、荒らされた跡からみて、このゴブリン達は最近ここに来たようだった。

 また、ゴブリンの持ち物を調べてみると、金貨や宝石の他、歯車の飾りが付いた鍵が出てきた。

 その他、テラスの下の階には、奥へと続く扉があったが、一行は、残りの魔法がほとんど残っていないので、ここが攻勢限界と判断して、これ以上は進まず、上の階だけ探索して、一旦村に戻ることにした。

 テラスの上に戻り、まだ開けていない扉を開けて中に入ると、そこは物置のようで、たいした物は置いてなかった。
 続く扉に進むと、そこは厩のようで、ここにはロバが1頭だけいるようだった。ジィゼルが、このロバは繋がれていないのに何故逃げないのだろうと不審に思って近づいて見ると、これは生き物ではなく、人造の人形だということが判った。
 ここでフライキャッチャーは、どうやらこれは回収を依頼された物の一つだろうと思い至ったが、動かそうとしても全く動かなかった。
 これを動かすためには、コマンドを出す帽子が必要だと思い出したので、これは置いていくことにした。

 上の階を全て探索した後、捕虜にしたゴブリンを引き連れて、一行は一旦村に戻ることにしたが、その前に手に入れた物にフライキャッチャーがディテクトマジックを掛けてみると、捕虜が羽織っていたマントに魔法の反応があった。

 捕虜からマントをとりあげて、試しにバロンが羽織ると、みるみるうちに小型サイズだったものがドワーフサイズに大きくなった。これで、このマントは間違いなくマジックアイテムだということが判ったが、その効用は判らないので、それは後日鑑定することにした。

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 プレイヤーの声

 この怪光線を放つゴブリンは、ウォーロック(秘術大全で追加されたクラス)のようです。また、後から判りましたが、魔法使いゴブリンは、NPC専用クラスのアデプトで、このためウィザード呪文とクレリック呪文を使っていました。
 しかし、ウォーロックの怪光線は、1発のダメージは小さいものの、鎧を無視して命中判定をするため、確実に削られていくので、なかなかやっかいなものでした。

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 ラスルンの自警団

 そして、一行は捕虜を連れて来た道を戻り、約1時間後にラスルンに着いた。バロンが、捕虜は官憲に突きだそうというので、道行く人(ノーム)に警察はどこか聞いてみると、この村には警察はないが、自警団という組織があるそうだった。
 その人の話では、ビアホールに誰か居るだろうとのことだったので、とりあえず全員でビアホールの前まで行き、ジィゼルとフライキャッチャーの2人が中に入ってマスターに聞いてみると、テーブルでビールを飲んでいたノームの自警団員を教えてくれた。
 そのノームに、責任者に会いたいと告げると、同じくビールを飲んでいた自警団長を連れてきた。

 ジィゼルとフライキャッチャーが、これまでの経緯を話して、ティケルの家で捕らえた捕虜を犯罪者として引き渡し、このゴブリンがそこで何をしていたのか尋問したいと告げたところ、ノームの自警団長ガエリエンは、その件については了解したので、ゴブリンを連れてくるように言った。

 連れてこられたゴブリンを見て、自警団長は、「はて?どっかで見たような覚えがあるのだが」と言って首をひねっていたが、思い出せないので、とりあえず番所に連れて行くことになった。

 自警団の番所は、村の外にあり、村とティケルの家のほぼ中間地点にあり、巧妙に隠されていた。
 番所に着くと、ここの責任者で自警団副長が、引き連れてきたゴブリンを見るなり、「こいつは、お尋ね者の“邪眼のグナー”だ!」と声を上げた。
 それを聞くと、ガエリエンもやっと思い出したようで、そうじゃったと相槌を打っていた。
 なんでも、このゴブリン“邪眼のグナー”は、最近この辺りを荒らし回っているゴブリン夜盗団の頭領で、人相書きの手配書が、この自警団にも回ってきていたそうだった。
 手配書には特徴として怪光線を出すと書いてあったので、間違いないだろうとのことだった。

 副長は、すぐにたたき起こして尋問しようと言ったが、グナーは目を覚ます様子がなく、回復するのは明日ぐらいになるだろうと思われた。
 とりあえず、こいつは縛ったまま牢屋に放り込み、目を覚ましたら呼んでくれるとの約束をして、一行は村に引き上げることにした。

 村に着くと一行は、まず依頼主のルンバルに経過を報告し、また明日ティケルの家に人形の回収に行くことにして、この日は宿で休息を取り明日に備えた。


(つづく)

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 プレイヤーの声

 後から判ったことですが、ラスルン村の自警団は、警察と消防を兼ねた自治組織で、どうやら団長のガエリエンが村長の許可を得て、半分趣味で作った私設団体のようです。
 団員も常勤は少なく、ヒラ団員は村の若者が勤労奉仕のひとつとしてパートタイムで勤めているので、この時は番所にも副長しかいませんでした。
 しかし、この副長は優秀なようで、自警団の実際の切り盛りは、この人がやっているようです。

 この時一行は、グナーが意識を回復したときにすぐ対応できるように番所に泊めてもらおうと交渉しましたが、ノームサイズのベッドしかないから無理だと断られたので、村に戻ることにしました。


 この日は時間が押していたため、ここで打ち切り、続きは次回となりました。

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January 05, 2008

プレイレポート D&D3.5e「人形遊戯」 その2

 「人形遊戯」の2回目です。前回が人形師ティケルの家の1階部分で一旦引き上げたため、今回は、その残り部分の探索になります。

 果たして、彼らは無事に事件を解決することができるか?


★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、ネタバレが多数ありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。


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 自警団の番所にて

 翌朝、宿にグナーが意識を取り戻したと連絡があったので、一行は再び自警団の番所に向かった。
 番所に着くと、昨日はいなかった見張りのヒラ団員が誰何してきたが、バロンが名を名乗ると中に入れてくれた。

 ヒラ団員の案内で、尋問室にはいると、既に尋問(拷問?)が行われているようで、グナーは椅子にぐるぐる巻きに縛られていた。

 フライキャッチャーが団長に何か判ったことはありますかと聞いてみると、何もしゃべらないとのことだった。

 ジェラードとフライキャッチャーが尋問をしたが何もしゃべらないので、バロンが代わって尋問すると、斧を振り回す脅しがきいたのか、なんとかしゃべり始めた。

 それによると、ゴブリン夜盗団は新しい協力者の手伝いで、ティケルの家に入り込んでいたそうだった。その新しい協力者は、すごいノームのウイザードで、名をキンゼルと言うそうだ。

 キンゼルの名を聞いたノームの自警団長ガエリエンは、はて?と首をひねっていたが、副長に耳うちをされて、はっと思い出し、それはティケルの破門された弟子だと胸を張って一行に言った。

 さらに尋問すると、キンゼルは遺産を相続すると言っていた。


 ティケルの妻がいたはずだが、どうなったと聞いてみると、キンゼルが術を掛けて、今は俺たちの仲間になったとのことだった

 ルンバルの店からカラクリ人形を盗み出したのはおまえ達かとの質問には、そうだと答えた。

 盗んだ物をどこにやったのかと聞くと、ティケルの家に全部あるとのことだった。


 おまえ達には、キンゼルの他に魔法を使う奴はいるかと聞くと、クレリックが居るとのことだった。

 おまえ達のアジトは他にあるかと聞くと、それには答えなかった。

 これ以上の情報は取れそうになかったので、後は自警団に任せることにした。

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 プレイヤーの声

 グナーの尋問は、<威圧>の技能を持ち、カリスマ修正値もプラスのジェラードとフライキャッチャーが、サイの目が悪く、ことごとく失敗し、カリスマ値がマイナスのバロン成功したのは意外でした。
 これは、目の前で斧を研いでいたんじゃないかと言われていました。

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 再びティケルの家へ

 自警団は、ルンバルから馬車の回収を依頼されているので、途中まで副官ともう1人がロバを連れて馬車の所まで同行し、そこからノーム2人は馬車を曳いて村に戻り、一行はティケルの家に行くことにした。

 ジェラードが、ちょっと用があると近くの林に行き、枝振りの良い木の枝を取ってきて、クラブを作った。理由を聞くと、先のスケルトン戦で鈍器の必要性を感じたからだそうだ。


 そうして、一行とノーム2人が馬車の所まで差し掛かった時、道の先から唸り声が聞こえてきて、犬の群れが現れた。(下図)

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 自警団副長が、「あれは、最近このへんを荒らし回っている野犬の群れだ!」と言ったので、ジィゼルは以前聞き込みをしたときに、そのような情報があったことを思い出した。
 動物と会話できるフライキャッチャーが、戦闘回避のため説得しようとしたが、野犬は聞く耳を持たなかった。

 一行は、まず野犬に弓を射たがそれは外れ、次にバロンが突撃して斧を振るったが、これも外れた。
 野犬は3匹がバロンに群がり、その他は一気に後方の者へ襲いかかった。これにより、ジィゼルは犬に噛まれてダメージを受けた。
 ジィゼルとノームの副長は、近づいてきた野犬に弓を放って、これを射倒した。バロンも挟み討ちされた1匹を倒した。(下図)

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 ジェラードの射撃で手負いになった犬は、そのままジェラードに襲いかかったが、これは外れた。
 それに対して、ジェラードは弓を捨てサップを取り出し、犬を殴って気絶させた。

 その後、形勢不利とみた野犬のボスは、一声吠えるとその場を逃げ出した。追撃でジェラードが、さらに1匹の犬を気絶させたが、野犬のボスは取り逃がした。


 野犬の群れを撃退した一行は、なんとか林の中に擱座している馬車を道に引っ張り出し、連れてきたロバを繋いだ。そして、ノーム2人は、馬車を曳いて村に戻っていった。

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 プレイヤーの声

 この野犬の群れの登場には驚きました。確かに以前、話は聞いているのですが、前回のセッションと間が空いていたので、本筋とは関係のない話は完全に忘れていました。

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 ティケルの家の地下

 ノーム2人と分かれた一行は、その後は何事もなくティケルの家に着いた。前回は玄関先で待ち伏せがあったので、慎重に近づいてみると、特にゴブリンが潜んでいる様子はなく、無事に中に入っていった。

 一行は、前回の探索で1階の構造は把握していたので、最短のルートで地下への階段まで進んでいった。
 前回は、ここで“邪眼のグナー”と戦闘になったので、また何か潜んでいないか警戒しながら踊り場へ進んでいき、下へ降りた。

 地下に降りると、ここから先に進むことのできるのは、扉は1つだけで、それは大きな両扉だった。ジェラードが扉を調べると、この扉には鍵はなく、特に罠も無いようなので、バロンが開けて、そのまま進んでいった。

 次の部屋は台所のようで、かまどやテーブル、食器棚があり、テーブルの上には普通の食器の他にフラスコや試験管が並んでいた。
 ざっと見渡して、ここには敵はいないようなので、一行はそのまま次の部屋に向かった。

 この部屋には、入ってきた両扉の正面の壁に普通サイズの金属製の扉があった。ジェラードが調べてみると、扉に鍵は掛かっていなくて、特に罠もなさそうだったなので、バロンが開けて中に入っていった。

 扉を開けると、次の部屋のはノームの女がいた。一行が、“この人がティケルの女房か?”と思った次の瞬間、この女ノームは「侵入者だ!やっておしまい!!」と叫んだ。
 すると、動きがぎこちないノームと、同じく動きのぎこちないネコが、一行に襲いかかってきた。

 フライキャッチャーが、「あのノームの女には、なるべく傷を付けるな!」と全員に注意を促した。

 ぎこちないノームは、手に持ったライトハンマーを振りかざして、扉のところにいるバロンの前にきたが、その攻撃は外れた。よく見ると、このノームは、顔に筋が入っていて、どうやらカラクリ人形のようだ。
 行く手をふさがれたバロンは、ノームのカラクリ人形に“突き飛ばし”を仕掛け、カラクリ人形を10フィート押し戻し、突破口を開いた。
 バロンの切り開いた突破口にジェラードとフライキャッチャーが突入し、カラクリ人形に接敵した。
 それを見た、女ノームは、「敵襲だよ!」と叫びながら、後方にある扉から出て行った。(下図)

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 バロンは、カラクリ人形を攻撃し、命中したが、その手応えは石でも殴っているような固い感じがした。ジェラードとフライキャッチャーは、ノームのカラクリ人形をフランキングしようとしたが、人造はフランキングが取れないので、無駄だった。(下図)

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 その後、バロンの攻撃で、ノームのカラクリ人形は、完膚無きまでに粉砕した。ネコのカラクリ人形が抵抗してバロンに飛びついてきたが、バロンの一撃で動きを止めた。このカラクリ人形は、何とか原型を留めていたので、後で回収することにした。

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 プレイヤーの声

 ティケルの家の地下室では、ティケルの女房と思われる女ノームがいました。グナーから聞き出したとおり、チャームされているのか敵対的な行動をとってきましたが、傷つけるわけにはいかないので、少々やっかいな存在です。
 また、撃破した後で気づきましたが、ノームのカラクリ人形は、捕獲すれば報酬がもらえるので、完全に破壊してはいけませんでした。とはいえ、戦闘中にそんなことを考える余裕はなく、また、ウェブの呪文などもレベル的に持っていないので、仕方がありませんでした。

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 ノーム(?)との激戦

 ノームのカラクリ人形が撃破されたのを見て、女ノームは、奥へと逃走していった。
一行は、隊列を組みなおし、慎重に次の部屋へ進んでいった。

 次ぎの部屋は寝室のようで、部屋の奥にはベッドが置かれていた。また、入って左側の壁に扉が開け放たれていた。この部屋には誰もいなかったので、女ノームは、扉から逃走したようだった。
 一行は、女ノームを追跡するべく、扉へと進んでいった。

 扉の所から部屋の中を見ると、この部屋はどうやら研究室のようで、部屋の中にはあちこちに実験器具が置かれていた。
 部屋の中には、ノームが2人と背が低く骨格のごつい骸骨が3体いて、一行に襲いかかってきた。(下図)

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 ジィゼルが、「あれはドワーフのスケルトンだ!」と言った。そう言われてみると、確かに普通のものとは少し違うようだ。バロンは、スケルトンに突撃したが、その攻撃はダメージを与えられなかった。
 奥にいたノーム2人の内、先ほど取り逃がした女ノームは、手に持った棒きれを振り回していたが、もう1人のノームは呪文を唱え始めた。

 それに対して、ジィゼルはスリープの呪文をノーム2人に掛けたが、効果はなかった。ジェラードも部屋の中に入り、クラブでスケルトンを殴った。フライキャッチャーも部屋の中に入り、バロンとジェラードの回復に備えた。
 また、この時気づいたが、部屋の隅に、ぐるぐる巻きにされた人物(?)が横たわっていた。

 次のラウンド、バロンの攻撃は、またも空を切った。それに対して、先ほど呪文を唱えていたノームは、バロンに何かの魔法を掛けた。すると、バロンは、がたがたと震えだした。
 ジィゼルは、サモンモンスターを掛けるべく呪文を唱えた。ジェラードはスケルトンを殴り、これを撃破した。フライキャッチャーは、ターンアンデットを掛けたが、これは失敗で効果はなかった。(下図)

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 その次のラウンド、バロンは一目散に逃げてこの部屋から出ていった。先ほどの魔法の効果のようだが、いきなり主力がいなくなったので、他の者も動揺したのか、その攻撃の矛先は鈍り攻撃は全て外れた。(下図)

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 この他、ジィゼルが、先のラウンドに呼んでいた犬を敵の側面に出現させた。

 数ラウンド後、ジェラードの活躍でスケルトン1体を倒すと、魔法使いのノームが悪あがきとばかりに向かってきた。
 そのころ、バロンも魔法の効果が切れて正気を取り戻し、戻ってきた。(下図)

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 フライキャッチャーを攻撃していたスケルトンは、手に持っていた斧を取り落としたので、両手の爪で攻撃してきた。このスケルトンは、フライキャッチャーの反撃で叩きつぶされた。

 次のラウンドにバロンが魔法使い風のノームを攻撃し、これを倒すと、ノームは突如その姿がゴブリンに変わった。

 それを見た女ノームの方は、突然不気味な低い声で、「勝負は預けた」と言って消え去った。(下図)

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 突然のことに、しばし呆然と成った一行だが、すぐ気を取り直し、辺りを見渡すと、ゴブリンの足下にチェック柄の帽子が落ちていた。
 これが回収を依頼された品かどうかは判らないが、とりあえず持って行くことにした。

 このゴブリンを漁ってみると、チェック柄の帽子の他にスクロールとキュワ・モデレート・ポーションを1本ずつ持っていたので、これはもらっていくことにした。

  そして、部屋の隅にぐるぐる巻きにされていた人物(?)を助けようとして駆け寄ると、これもまたノームだった。
 このぐるぐる巻きにされているノームは、頭からずた袋を被せられていたので、縄をほどき、袋を取ってみると、その顔は殴られて怪我をしていたものの、さっき消え去った女ノームそのものだった。
 “これが本物か!!”と思った一行は、この女ノームを手当して意識を取り戻させた。

 この女ノームは、予想通りティケル夫人で、数日前突然、逃げ出したティケルの弟子キンゼルが現れて、何かごにょごにょと言っていたと思ったら、急に眠くなり、後は判らないとのことだった。

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 プレイヤーの声
 ここで、何とかティケル夫人を助け出しました。先に敵対行動をとっていたのが、ニセ者だったのには、意表をつかれました。
 変身の魔法を使い、テレポートで姿を消したニセ者は、いったい何者だったのでしょうか?
 また、この戦いの後、フライキャッチャーが、村に帰るまでと言うことで、自分のヘビィメイスとジェラードが作ったクラブを取り替えて使おうと提案し、そうすることでジェラードの攻撃力を上げると同時に自分は回復役に専念することにしました。
 
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 最終決戦

 ティケル夫人が、「キンゼルの奴はどうしたんだい?」と聞いてきたので、一行が逃げたようだと答えると、「じゃあ書斎に何か残っているかもしれない」と言って、隣の部屋を指さした。

 一行とティケル夫人が、書斎の扉を開くと、そこには、チェック柄の帽子を被り、偉そうに椅子にふんぞり返っているノームがいた。その他に鎧を着たドワーフとノームが1人ずつ、ゴブリンが3匹いて、ふんぞり返っているノームを守るように取り巻いていた。

 それを見た、ティケル夫人は、「キンゼルがいたよ!こいつがキンゼルだ!!」とふんぞり返っているノームを指さして叫んだ。
 キンゼルは「ババアめ、助っ人を連れて来やがった。みんなやっちまえ!」と、言ってゴブリンらをけしかけてきた。(下図)

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 書斎は、思っていた以上に広いため、飛び道具が有効のようだったが、とっさのことで用意していなかったジィゼルは、まず弓をとりだした。フライキャッチャーは、サモンモンスターを唱えた。

 敵ゴブリンは、ジャベリンを投げつけてきて、2本がジェラードに命中した。敵ドワーフとノームは、前進して接近戦を挑んできた。このドワーフの持っているウォーアックスの刃が光を帯びているのを見て、ジィゼルは、「あれは魔法の武器だ、気をつけろ!」と言った。

 また、敵の親玉キンゼルが、何か呪文を唱えると、隣にキンゼルそっくりな5体のノームが出現した。

 バロンは、敵ドワーフに突進し強烈な一撃を加えた。その攻撃は会心の当たりだったが、なぜか石像でも叩いたかのような感触がして、効果はそこまでないようだった。

 「こいつもデク人形か!?」

 バロンがそう叫んで、敵ドワーフをよく見ると、ちょっと見た目は普通だが、顔につなぎ目のような筋があったのに気づいた。

 次のラウンド、ジィゼルは敵の数を減らすため、前進して敵ノームとゴブリンにバーニングハンズの呪文を唱えたが、出目が悪くほとんどダメージを与えることができなかった。

 フライキャッチャーは、キュワライト・ワンドを使ってジェラードの傷を治し、先のラウンドに呼び出した犬にキンゼルの攻撃を命じた。犬は、その攻撃でキンゼルの分身を1体消した。

 怪我を治してもらったジェラードは、前進してきた敵ノームにヘビーメイスで殴りかかったが、それは外れた。(下図)

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 キンゼルが、また何か呪文を唱えると、火の玉が出現し、フライキャッチャーに向かって転がってきたが、これは何とか避けることができた。

 ゴブリンは、またもジャベリンを投げつけてきて、その内の1本がジィゼルに命中した。また、人造ドワーフの攻撃が命中し、バロンにダメージを与えた。

 バロンもお返しとばかりに、人造ドワーフを攻撃し、またも当たりは会心の一撃だったが、効果は今ひとつだった。

 3ラウンド目、ジィゼルは魔法を撃ち尽くしたので、レイピアを取り出し、ゴブリンを攻撃し、1匹を倒した。
 フライキャッチャーは前進して、ワンドでバロンの怪我を治そうとしたが、出目が悪く、ほとんど治らなかった。犬は、攻撃でキンゼルの分身をもう1体消した後、去っていった。

 キンゼルが、フレーミング・スフィアを再びフライキャッチャーに向けて転がしてきたが、これも何とか避けた。

 バロンの攻撃は、実に3回連続となる会心の一撃だったが、やはり効果は今ひとつだった。

 4ラウンド目、ジィゼルはゴブリンを攻撃して、命中はしたが倒すまで至らなかった。
 フライキャッチャーは、クラブでゴブリンを攻撃し、これを倒した。

 キンゼルのフレーミング・スフィアが、またもやフライキャッチャーを襲い、それを避けそこねたため、フライキャッチャーは昏倒した。
 また、敵ノームの攻撃がジェラードに命中し、ジェラードも危なくなってきた。

 バロンの攻撃は、会心の一撃ではなかったものの、なんとか命中し人造ドワーフを倒した。

 5ラウンド目、ジェラードとフランキングをとったジィゼルの攻撃が命中し、ゴブリンを倒した。
 ジェラードは、残った敵ノームを殴り、これは命中したが石でも殴ったような感触がして、たいしたダメージは与えられなかった。これで、このノームもカラクリ人形であることがわかった。

 キンゼルのフレーミング・スフィアは、攻撃の矛先を変えバロンに襲いかかったが、バロンがこれを避けたところで消え去った。

 バロンは、キンゼルに接近し、これを攻撃したが、分身を1体消しただけだった。

 6ラウンド目、ジィゼルはフライキャッチャーに手持ちのヒーリングポーションを飲ませると、フライキャッチャーは、なんとか意識を取り戻した。
 フライキャッチャーは、立ち上がり、自分にワンドからキュワを掛けて全快した。

 バロンに接近されたキンゼルは、5フィート後ずさり、バロンにカラースプレーの呪文を掛けた。これをまともに受けたバロンは目が見えなくなり、のたうち回った。(下図)

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 また、人造ノームの攻撃を受けたジェラードは、ヒットポイントが残り5点とピンチになった。

 7ラウンド目、フライキャッチャーはジェラードの隣に移動し、キュワライト・ワンドでジェラードの怪我を治した。

 キンゼルは、懐からワンドを取り出すと、フライキャッチャーにそれを向けて、コマンドを唱えると、ワンドからマジックミサイルが飛び出し、フライキャッチャーにダメージを与えた。

 8ラウンド目、ジィゼルはジェラードとフランキングをとっている人造ノームを攻撃し、これを撃破した。
 フライキャッチャーは、ワンドでジェラードの怪我を治した。
 ジェラードは、キンゼルに接近し、ヘビィメイスの一撃で、分身を1体消した。

 キンゼルは、ジェラードにワンドからマジックミサイルを撃ち、ダメージを与えた。
 バロンは、このラウンドに何とか意識を取り戻したが、まだ目が見えないため起きあがれなかった。

 9ラウンド目、ジィゼルとジェラードはキンゼルを攻撃したが外れて、分身すら消すことができなかった。フライキャッチャーは、バロンを回復するため前進した。

 キンゼルは、ジィゼルとジェラードに取り囲まれて逃げ場が無くなったので、防御的発動で魔法を使おうとしたが、判定に失敗して魔法は無駄になった。

 10ラウンド目、ジィゼルの攻撃で、最後の分身が消えた。そこにフライキャッチャーが攻撃し、キンゼル本体にダメージを与えた。
 ジェラードが、キンゼルの背後に回り込んで攻撃し、ダメージを与えたが、倒すには至らなかった。

 ここで、これ以上の抵抗は無意味と思ったのか、キンゼルは地面にひれ伏して命乞いを始めた。

 一行は降伏を受け入れ、キンゼルの命だけは助けることにして、武装解除した後、縄でぐるぐる巻きに縛りつけた。

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 プレイヤーの声

 ここで、この事件の元凶、ティケルの不肖の元弟子キンゼルを捕まえました。
 しかし、こいつは往生際を見て判るように、思っていた以上に小悪党で、前セッションに出てきた邪眼のグナーの方が悪党としては格上のようでした。

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 任務完了

 捕らえたキンゼルは、人形はティケルの正当後継者たる自分が有効に使うのが正しいのであり、それを無断で売り払ったティケル夫人は罰を受けて当然だと、自己中心的な主張を声高にしていたが、あまりにうるさいので、一行は猿ぐつわを噛ませて黙らせた。

 その後、キンゼル達が持っていた物を調べて、この家に元からあった物はティケル夫人に返すことにした。

 ドワーフのカラクリ人形は元々この家にあったものだが、これが持っていた魔法のドワーヴン・ウォーアックスは、キンゼルがどこからか持ってきたもので、この家にあった物ではなかったので、バロンがもらうことにした。

 その他に、キンゼルが持っていたチェック柄の帽子、ワンドやポーション、スクロールなども、この家の物ではなかったので、持って行くことにした。

 そして、カラクリ人形を調べ、修理可能なネコとロバの人形を回収して、ラスルン村に引き上げることにした。


 ラスルンに着くと、一行はまずキンゼルを自警団に引き渡した。自警団の団員は、こいつは盗賊の一味だから、裁判の後に強制労働の刑あたりになるだろうと言っていた。

 そして、雑貨屋のルンバルに依頼品の帽子の他、ネコとロバのカラクリ人形を引き渡し、子細を報告すると、ルンバルは礼を言い、約束通りの報酬をくれた。


 その後一行は、しばらくの間この村に留まり、仲良くなった自警団のノーム達と共に警備と称してレベルアップの訓練をして過ごした。

 レベルアップが終わった頃、彼らは次の冒険を求めて旅立っていくのだが、それはまた別の物語になる。


<「人形遊戯」終わり>
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 プレイヤーの声

 何とか、「人形遊戯」のシナリオを無事やり終えました。

 セッション数2回、総プレイ時間は8時間ほどでした。

 「鬼哭き穴に潜む罠」に比べると、短い割に非常に内容の濃いシナリオで、山場に次ぐ山場の展開は、非常にスリリングでした。
 このような良質のシナリオがフリーでネットに上がっているのですから、非常に良い時代になったものです。

 彼らの物語は、現在進行形で続いていますので、ご縁がありましたら、また次の冒険でお会いしましょう。


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February 03, 2008

プレイレポート D&D3.5e「ハイエナの共食い」 その1

 先にプレイが終了した、D&D3.5e用シナリオ「ハイエナの共食い」のプレイレポートを掲載していきます。

 このシナリオは、先にプレイした「人形遊戯」と同じくサークルRainbowのサイトで公開されている3レベル用シナリオで、ジェラード達の「人形遊戯」から引き続いての冒険になります。

 なお、今回もマスターはlockさんがされることになり、私はプレイヤーにまわりました。


★ 注意事項 ★
 このプレイレポートには、相変わらずネタバレが多数ありますので、まだ未プレイの方はマスターに確認をとってから読むことをお勧めします。


プレイヤーキャラクター


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ジィセル[意味:象牙の山](Wiz3)
中型サイズのエルフの男 AL:NG
年齢:149 身長:4' 10''(147cm) 体重:100 lb(45kg)
HD:1d4+1 (hp 12)
イニシアチブ:+3
移動速度:30フィート
アーマー・クラス:13 (【敏】+3)、接触13、立ちすくみ10
基本攻撃/組み付き:+0/0
攻撃:+3 ロングボウ1d8
接敵面/間合い: 5フィート / 5フィート 0
特殊攻撃:呪文(Wiz3)
セーブ:頑健+1、反応+3、意志+3
能力値:【筋】11、【敏】17、【耐】12、【知】17、【判】12、【魅】10
特技と特殊能力:近距離射撃、総合魔術、使い魔、巻物作成、呪文レベル上昇

 来歴:先祖が商売に失敗したため故郷を追われ、南方のジャングルで少年期を過ごす。
    探求家としてエルフ界にない知識を求めて森を出る。
 性格:善良でパーティの良心と知恵袋の役目を務める。自称怪しい奴。
 神格:コアロン・ラレシアン


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ジェラード(Rog3)
中型サイズの人間の男 AL:LN
年齢:18 身長:5' 7'' (170cm) 体重:156 lb(70kg)
HD:1d6+2 (hp 22)
イニシアチブ:+3
移動速度:30フィート
アーマー・クラス:15 (【敏】+3)、接触13、立ちすくみ13
基本攻撃/組み付き:+0/+2
攻撃:+2 ショートソード 1d6, +3 ショートボウ 1d6
接敵面/間合い: 5フィート / 5フィート 0
セーブ:頑健+2、反応+7、意志+1
能力値:【筋】14、【敏】16、【耐】15、【知】14、【判】12、【魅】12
特技と特殊能力:近距離射撃、神速の反応、急所攻撃+2d6、罠探し+1、身かわし、精密射撃

 来歴:幼少時より戦争に翻弄され続け、長じて従軍し、偵察兵として経験を積む。
 性格:契約優先で、ただ働きはしないを身上としている。軽業と対人交渉が苦手?
 神格:聖カスパート


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バロン(Fighter3)
中型サイズのドワーフの男 AL:LN
年齢:63 身長:4' 1'' (124cm)体重:170 (77kg)
HD:1d12+3 (hp 32)
イニシアチブ:+2
移動速度:20フィート
アーマー・クラス:18 (【敏】+2)、接触12、立ちすくみ18
基本攻撃/組み付き: +1/+3
攻撃:+4 ドワーブン・ウォーアックス 1d10, +2 ショートボウ 1d6
接敵面/間合い: 5フィート / 5フィート 0
セーブ:頑健+5、反応+2、意志0
能力値:【筋】16、【敏】14、【耐】16、【知】10、【判】10、【魅】8
特技と特殊能力:斧熟練、強打、種族の宿敵、薙ぎ払い

 来歴:武者修行のため諸国放浪中。ノームの友人多し。
 性格:直情径行、猪突猛進、超楽天的なパーティの重戦車
 神格:モラディン


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フライキャッチャー[意味:タイランチョウ](Cleric3)
中型サイズのラプトランの男 AL:TN
年齢:39 身長:6' 6'' (198cm)体重:356 (162kg)
HD:1d6+1 または1d8+1(hp 18)
イニシアチブ:+2
移動速度:30フィート(鎧により20フィート)
アーマー・クラス:18 (【敏】+2)、接触12、立ちすくみ16
基本攻撃/組み付き:0/+1
攻撃:+1 ヘビイメイス 1d8, +2 ライトクロスボウ 1d8
接敵面/間合い: 5フィート / 5フィート 0
セーブ:頑健+3、反応+2、意志+5
能力値:【筋】12、【敏】14、【耐】12、【知】10、【判】16、【魅】14
特技と特殊能力:風の体得、風の共感、アンデット退散、戦闘発動、風精招来

 来歴:成人の儀式“四方の風の歩み”で部族を離れている。
 性格:冷静沈着、熟慮断行、下手の考え休むに似たりな所も
 神格:ニルシナ(ラプトランの神)


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 レベルアップ

 ラスルン村の雑貨屋店主ルンバルの依頼を解決したジェラード達一行は、事件解決後もレベルアップのため、しばらくの間この村に滞在して、仲良くなったノームの自警団員達と訓練の日々を過ごした。

 その結果、全員が順当にレベルが上がった。

 ジェラード     ローグ  2→3
 ジィゼル      ウィザード2→3
 バロン       ファイター2→3
 フライキャッチャー クレリック2→3

 このレベルアップにより、ジィゼルは《呪文レベル上昇》、ジェラードは《精密射撃》、バロンは《薙ぎ払い》の特技を得て、フライキャッチャーはラプトラン・クレリックの種族ボーナス特技《風精招来》の特技を得た。

 また、先の冒険で得た品物などを分配し、ジィゼルは、キンゼルが持っていたマジックミサイル・ワンドをもらった。バロンもドワーフのカラクリ人形が使っていた魔法のドワーヴン・ウォーアックスをもらい、同様に他の者も自分にあった物品を受け取った。

 この他、フライキャッチャーは、分配金で中古のキュワライトウーンズ・ワンドを買った。

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 ルンバルの店先にて

 村に滞在中のある日、一行がルンバルの店で買い物をしているとき、どこからか1匹のリスが現れてルンバルに手紙を届けるのを見かけた。
 その手紙を読むと、ルンバルは一行に、「おまえ達、人種的偏見はないか?」と尋ねてきた。それに対してバロンが、「ゴブリンは嫌いだ」と答えると、ルンバルは「なら大丈夫だな」と言った。
 一行が、その言葉の意味を計りかねていると、店の玄関から目深にフードを被った人物が入ってきて、ルンバルとなにやら話し始めた。

 一行が、このフードの人物をよく見ると、体つきは人間の女性のようだが、フードで隠した顔が隙間からちらりと見えると、それは人間タイプではなく、犬か何かのようだった。
 それを見たジィゼルが小声で、「あれはノールだ」と他の者に言った。

 「なに!のぉ・・・」

 バロンが声を上げそうになったのを、とっさにフライキャッチャーが口を押さえて黙らせた。

 ノールは、ルンバルとの取引が終わると、先ほど現れたリスを肩に乗せて、店を出て行った。

 一行は、ルンバルに今のノールは何者か尋ねると、お得意様の1人で、ドルイドだとのことだった。この村にはドルイドは居ないので、時々彼女の持ってくる薬草と食料などを物々交換しているそうだった。

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 プレイヤーの声

 このノール(下図)が、今回のシナリオとどんな関係があるのか、この時は判りませんでした。
 しかし、このノームの村ラスルンには、いろいろな種族が出入りしていることは判りました。

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 旅立ちの時

 それから数日後、一行はさらなる冒険を求めて旅立とうと思い、ビアホールでビールを飲みながら話し合っていると、村長のシーボが相変わらずビール片手にくるくる周りながら近づいてきて、これからどうするつもりか尋ねてきた。
 一行は、ラスルンから近いクラックポートに行くつもりだと答えると、シーボはクラックポートなら警備隊長のバントラインに会うと良いと言い、懐から封筒を取り出してバロンに渡した。
 それは紹介状とのことで、シーボはこの近辺の町の偉いさんに結構顔が利くので、それを見せれば、クラックポートでも何か仕事をもらえるだろうとのことだった。

 一行はシーボの心遣いに感謝し、遅くまで一緒に飲み明かした。


 翌日、フライキャッチャーが旅には馬車があった方が良いのではないかと言い出したので、ルンバルの雑貨屋で値段を聞いてみると、馬車そのものは全員のお金を出し合えば買えないことはないのだが、それを曳く馬の値段が高く、とても手が出ないことが判った。また、一行の内、バロンをのぞく3人が動物の扱いに全くの素人だったので、とても馬車を運転することはできそうになかった。

 そこで、ルンバルに予算と状況を言って相談したところ、2輪馬車をラバで曳けば、なんとかなりそうだという事が判った。これに乗っていくことはできないが、荷物を運ぶことはできるので、買うことにした。

 そうして、一行は2輪馬車に生活道具や予備の武器を積んで、少し身軽な状態でラスルンを旅立って行った。(下図)

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 プレイヤーの声

 ファミコンゲームのドラゴンクエストではありませんが、旅には馬車があった方が移動力が上がり良いだろうと思われましたが、人が乗る4輪馬車は最低でもヘビィホース2頭が必要なので、この時に所持金では、とても買えませんでした。
 条件を少しずつ落としていって、最終的に2輪馬車をラバに曳かせることになりましたが、これでは徒歩と移動力が変わらないので、これ本当にいるのか?と思われましたが、この後、意外なところで役立ちました。

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 クラックポートへ

 一行がラスルンを後にし、クラックポートへの道を歩いていくと、向こうから1台の馬車がやってきたので、すれ違う時に挨拶をして、この先の様子を聞いてみた。
 するとクラックポートは最近物騒になってきていて、盗賊団が横行して護衛なしでは遠出できないようになってきたそうだ。その盗賊団は街道を通る者を無差別に襲い、皆殺しにして荷物を奪っていき、襲われた後には死体も残っていないとのことだった。
 一行は貴重な情報を教えてくれた礼を言って、再びクラックポートへの道を進んで行った。


 その後、野営の準備をしている頃、ジェラードは何か獣の足音が近づいて来ていることに気づいたので、他の者に注意を促した。すると、木の陰から2匹のハイエナが飛び出してきた。(下図)

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 それと同時に上空からバサバサと何かが羽ばたくような音が聞こえてきたので、そちらを見ると。背中の翼ではばたき空を飛んでいる謎の獣面の人型生物が1匹現れた。(下図)

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 それは一見すると羽の生えたノールのようで、ジィゼルが「あれは魔物だ」と言ったが、具体的な名前までは知らなかった。

 仮称“空飛ぶノール”は、不自然に体をねじって矢をつがえ、おそるべき発射速度でフットボウを射かけ、ハイエナを射殺していった。

 すると、林の中からノールが現れ、空飛ぶノールにスリングを射かけたが、それは外れた。(下図)

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 このノールは、以前ラスルン村で見かけたノールのドルイドだということに、ジェラードは気づいた。

 ハイエナを射殺した空飛ぶノールは、次にバロンにフットボウを射かけ、ダメージを与えた。(下図)

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 一行は空飛ぶノールは敵だと認識し、ジェラードとバロンがショートボウを空飛ぶノールに射かけたが外れた。
 ジィゼルは、新しく覚えたグリッターダストの呪文を空飛ぶノールにかけて、キンキラキンの粉塵まみれにしたが、空飛ぶノールはセーブに成功し、盲目状態にはならなかった。
 フライキャッチャーは、サモンモンスターの呪文を唱えた。

 ノールのドルイドは、一行に「あれは自然の敵だよ、やっておしまい!」と言って何か呪文を唱えた。

 空飛ぶノールは、高笑いをしながらバロンにフットボウを射かけ、またダメージを与えた。
 また、このラウンドに、フライキャッチャーの召喚したセレスチャル・オウルが現れ、空飛ぶノールを攻撃しダメージを与えた。(下図)

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 ジィゼルもマジックミサイルを空飛ぶノールに撃ち、ダメージを与えた。


 次のラウンド、巨大なコウモリが現れ、空飛ぶノール攻撃した。どうやら、ノールのドルイドが召喚したもののようだ。(下図)

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 2匹の飛行生物にまとわりつかれた空飛ぶノールは、セレスチャル・オウルにフットボウを射かけ、これを撃破した。

 ジィゼルはマジックミサイル・ワンドを撃ってダメージを与えた。フライキャッチャーは、バロンにキュワをかけて回復した。

 4ラウンド目、ジェラードの放った矢が空飛ぶノールに命中したと思った瞬間、矢は不自然に空中で止まり、地面に落ちた。
 それを見たジィゼルが、「あれはプロテクション・フロム・アローだ!」と言った。ジィゼルの解説によると、この呪文は消耗型なので、たくさん当てれば効果は無くなるとのことだった。

 この解説でフライキャッチャーは、ジェラードの弓にマジックウェポンを掛けた。

 その後、ジャイアントバットの攻撃が命中し、そのダメージで空飛ぶノールは地に落ちた。(下図)

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 空飛ぶノールの死体を調べようと近づくと、一部の装備品を残して、死体は消え去っていた。残った装備にはフットボウがあったので、これはフライキャッチャーがもらうことにした。

 ノールのドルイドが言うには、自分たちのグループはノールの群れの中でも異端に属し、自然にやさしい狩猟生活しているそうで、空飛ぶノールは狩りの途中にいきなり襲いかかってきたとのことだった。
 このノールのドルイドは加勢をしてくれた礼として、狩りの獲物の鳥をくれた。そして、群れのみんなが待っているからと去っていった。


 その夜、野営の時にダイアラット2匹の襲撃を受けた(下図)が、夜警のジェラードとフライキャッチャーが撃退した。

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 その後は何事もなく朝になった。

 昨夜ダイアラットに噛まれたジェラードは、寒気がして体がだるく感じた。どうやら感染症にかかったようで、フライキャッチャーが治療して、大事にはいたらなかった。
 また、空飛ぶノールの攻撃でダメージを受けたバロンは、何らかの病気を移されたようで、敏捷力と耐久力にダメージを受けグロッキー状態になったが、フライキャッチャーの治療で、なんとか病魔の進行をくい止めることができた。


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 プレイヤーの声

 後で判ったことですが、この空飛ぶノールは、マーラシュという外方次元界からの来訪者で、汚穢病という悪疫をもたらすものでした。この病気は、セーブに失敗すると永久的に能力値を減少することがあります。これらの詳細は、モンスターマニュアルⅡに記述があります。

 また、ダイアラットもマーラシュ同様に汚穢熱という病気を移しますが、こちらの方が軽く、そのダメージも一時的なものにすぎません。

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 クラックポートにて

 病気の2人を馬車に乗せ、ジィゼルとフライキャッチャーの2人はラバを曳いてクラックポートの町へと歩いて行き、夕方頃に何とか到着した。

 町に着くと一行は、まず宿屋を探したところ、“酔いどれナマズ亭”という酒場兼宿屋を見つけたので、そこに入った。

 “酔いどれナマズ亭”は、ごく一般的な酒場兼宿屋で、一行は、まず部屋を取って具合の悪いジェラードとバロンを寝かせてから、ジィゼルとフライキャッチャーが、1階の酒場兼食堂のホールで食事がてら店の主人に警備隊長のバントラインについて聞いてみた。

 主人の話によると、バントラインは、この町の警備隊の隊長で、非常に評判の良い戦士だということが判った。
 警備隊の詰め所は、町の北門近くにあるので、バントラインもそこにいるだろうとのことだった。

 そして翌日、何とかジェラードとバロンも回復したので、シーボの紹介もあることだし、まずは挨拶だけでもとバントラインに会いに詰め所に行ってみたが、残念ながらバントラインは不在だったので、また出直すことにした。

 時間をつぶすため町を散策していると、とある雑貨屋で携帯用破城槌を見つけたので、これを入手した。

 しばらく町をうろついた後、再び詰め所に行ってみると、バントラインは、まだ戻っていなかったが、もうすぐ戻るだろうとのことだったので、その場で待つことにした。

 待つことしばし、ようやくバントラインが部下を率いてパトロールから戻ってきたとのことで、一行は隊長室に通された。

 バントラインは、口髭を生やし、日に焼けた体格の良い戦士然とした男で、いかにも歴戦の勇士と言った雰囲気を醸し出していた。

 一行が自己紹介の後にシーボからの紹介状を手渡し、バントラインがそれ開けると、いきなりバン!と音がして、紙吹雪が舞った。

 それを見てバントラインは、「これは間違いなく本物のようだ」とニヤリと笑いながら落ち着き払って言った。
 そして、バントラインが手早くシーボの手紙を読むと、一行の方を向いて言うには、

「・・・で、仕事なのだが、今我々は、街道に出没する盗賊団対策で忙しいんだ。これを君たちに頼みたいところだが、とはいえ、闇雲に盗賊を倒せと言われても、君達も仕事にならんだろうから、何か情報が入ったら頼むことになるだろう。君達の定宿はどこだ?」

 とのことで、どうやら、何か仕事をまわしてくれるのは、間違いなさそうだった。

 一行が酔いどれナマズ亭に泊まっていると告げると、何かあったら宿に使いの者をやるとのことで、今日の所は引き上げることになった。

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 プレイヤーの声

 一行は、何とか目的地クラックポートに着きました。このクラックポートは、大きな湖に流れ込む川の河口に位置する人口約3500の小さな町(Small Town)で、購入gpの上限が3000gpと大きいので、普通の物ならほとんどの物が購入可能です。

 また、警備隊長バントラインの顔は、その名から映画「OK牧場の決闘」のバート・ランカスターあたりを想像していました。

 この他、宿の酒場で盗賊団についても聞いてみましたが、このクラックポートの近辺には、最近かなり手荒な仕事をする盗賊団が出没しているようで、襲われた者は皆殺しで死体も持ち去られているため、その全貌はまったく判らないそうです。

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 バントラインの依頼

 そして翌日、バントラインの使いと名乗る男が酔いどれナマズ亭に現れ、主人にジェラードと言う奴はどいつだと聞いた。主人が一行のいるテーブルを指し示すと、その男は近くまでやってきた。
 ジェラードが“仕事か?”と聞くと、その男は“そうだ、ついてこい”言うので、一行は、どうやら早速の呼び出しだと思い、装備を持って男についていった。

 男はなぜか警備隊の詰め所には向かわず、宿屋から少し離れた路地に入っていった。一行は変だなと思いながらも男の後についていくと、その路地の奥にバントラインが待っていた。

 バントラインが言うには、「今朝、詰め所に投げ文のタレコミがあり、それによるとグラブスフォードへの街道で盗賊団が襲撃を計画しているらしい。しかし、このタレコミが本当なのか、陽動を狙ったニセ情報なのかは判らないので、警備隊本隊が動くわけにはいかない。そこで君たちの出番だ。もし、これが陽動だったら詰め所に君たちを呼んでは、敵に君たちの存在がバレてしまう。そのため、こんな所に来てもらったわけだ。もし、情報が本当だった場合、君たちの手で対処できるなら対処して欲しいし、手に余るようなら敵のアジトだけでも突き止めてもらいたい。」とのことだった。

 念のためジィゼルが任務内容を確認すると、クラックポート~グラブスフォード間の街道を見張り、盗賊が出ればそれをやっつける。手に余るような大勢が出てきたら、交戦を避けて山賊の後をつけてアジトを見つけるとのことで間違いないようだった。

 報酬として400gpを基本に危険手当を考慮しようとのことだったので、条件的にも悪くないので、引き受けることにした。

 その後、フライキャッチャーが、「気のせいかもしれないが、この依頼にはちょっと不自然さを感じる」と言い出した。「バントラインの言っていることはもっともだが、もしバントライン自身が盗賊とグルになっているとしたら、この依頼について他の警備隊員は全く知らないわけだから、下手をすると我々が盗賊の濡れ衣を着せられてしまう恐れがある。疑っていけば切りがないが、裏は取っておいた方が良いだろう」との主張に他の者も肯き、情報収集してみようということになった。

 一行は、ジェラードに裏情報を取ってくるように頼んだところ、「では、バントラインに聞いてくる」と言って外に出ようとしたので、それは他の者が押しとどめた。

 また、投げ文の情報では、今日明日に襲撃があるというので、あまり時間をとっていては間に合わない恐れがあり、仕方がないので、一行は情報収集は取りやめて出発することにした。

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 プレイヤーの声

 ここで、このパーティの問題点が露呈しました。ジェラードはローグ技能を持っているものの、普通の盗賊と違って軍隊社会しか経験がないため世事に疎く、市井での情報収集を苦手にしています。
 また、ソードワールドなど他のRPGでは、しっかりした盗賊ギルドがあり、会費さえ支払っていれば、そこでかなりの情報が得られますが、D&Dにはそのようなものもありません。
 このため、このパーティはシティ・アドベンチャーには、不向きのようです。

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 街道の警備

 街道を警備するにあたり、一行は旅の商人風の恰好をして、二輪馬車に空の箱や樽を積んで上から布を被せてダミーとして運ぶことにした。こうすれば囮として盗賊を誘因する効果も期待できる。とはいえ、さすがに重装備のバロンは、ごまかすのが難しそうなので、護衛役として、いつもの恰好で行くことにした。

 そうして、一行が街道を進んでいく途中、ジェラードとバロンは、盗賊が待ち伏せを仕掛けるには絶好のポイントを数カ所見つけていた。
 これが判っただけでも、今日は収穫だと思い、日暮れまでにクラックポートに帰り着くぎりぎりのところで、引き返すことにした。

 町に戻り、今日したことをバントラインに報告をしたところ、ちょうど行き違いになる形で街道に盗賊が出没した事が判った。

 しかし、盗賊は今回、これまでのように遺体を持ち去る余裕が無かったらしく、被害者は皆殺しになっていたが、遺体が残されていたので回収することができたそうだった。
 このため、明日になれば、魔法で遺体に質問することができるので、何か手がかりが得られるだろうとのことだった。

 一行は是非、その死者への質問に立ち会わせてもらいたいと交渉し、何とか承諾を得ることができた。

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 プレイヤーの声

 死者への質問は、クレリックの3レベル呪文“スピーク・ウィズ・デッド”によるもので、バントライン氏はペイロア神殿の大司祭に依頼するようです。
 この呪文は、フライキャッチャーはまだ使えないので、何か手がかりを得られるように、その場に立ち会わせてくれるよう頼みました。

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 2日目の警備

 そして翌日、ペイロアの神殿で、盗賊の被害にあった商人の遺体に事件について質問が行われた。大司祭が遺体に魔法を掛けると、遺体の口が動き出し、話し始めた。

 死んだ商人の話によると、何か大きなモンスターにやられたとのことで、その他に何人か普通の奴もいたそうだった。
 どんな奴か、その姿について質問すると、毛むくじゃらだったそうだ。

 残念ながら、これ以上の事は聞けなかった。

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 プレイヤーの声

 クレリックの3レベル呪文“スピーク・ウィズ・デッド”は、その昔の青箱D&D(エキスパートルール)にあった挿絵では、死体の上に幽霊が現れて話していましたが、D&D3.5Eのルールブックを見ると、そんなことは全く書いていませんでした。このため、マスターは死体の口が動いて話すと解釈し、首無し死体のように話すべき口がない死体には、この呪文は使えないということになりました。まさに死人に口なしといったところです。

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 死体の話を聞いた一行は、すぐ街道警備に出発した。今日は以前襲撃のあった場所を重点的に見張ることにして、場合によっては野営も辞さないつもりで、装備を調えた。

 この時、2輪馬車を持って行くか迷ったが、今回は身軽に動くことを主眼としたので、置いていくことにした。

 そうして、昨日、盗賊の待ち伏せが予想されるとあたりを付けておいたポイントを見ていくと、2番目のポイントに差し掛かった時、ジェラードが右手の茂みに何か動くのに気づいた。

 見ると、大型の人間型モンスター1体と、人間ぐらいの大きさの豚面をした奴が2体が、草の陰や岩陰を伝いながら、まっすぐ接近してきた。(下図)

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 ジィゼルが、「あれは、オーガだ!気を付けろ!!」と叫びながら、バロンにブルズ・ストレングスの呪文を掛けた。フライキャッチャーも全員にブレスの呪文を掛けて強化した。ジェラードは弓をオーガの隣にいた豚面のオークに射て、これを倒した。
 残ったオーガとオークは、一気に走り寄ってきて、40フィートの距離まで接近してきた。
 バロンもオーガに向かって前進して攻撃し、これにダメージを与えた。

 2ラウンド目、ジィゼルはマジックミサイルをオークに放ち、これを倒した。フライキャッチャーは、サモンモンスターの呪文を掛けた。

 その時、ジェラードが「後ろ!」と叫んだ。見ると後方から、オーク2体が忍び寄って来るのを見つけた。(下図)

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 ジェラードは、後方のオークの1体に弓を射て、これを倒した。
 後方のオークは、ジャベリンを投げつけてきたが、これは外れた。オーガもバロンに手に持ったグレートクラブで殴りつけてきたが外れた。
 バロンの攻撃は快調に命中し、オーガにダメージを与えた。

 3ラウンド目、ジィゼルは後方のオークにデイズの呪文を掛け、動きを封じた。フライキャッチャーは、メイスを構え、オーガが突破してきた時に備えた。このラウンドにフライキャッチャーが召喚したセレスチャル・ドッグが現れて、オーガを攻撃したが外れた。(下図)

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 それに対して、オーガはバロンを攻撃し、これがクリティカルになって、バロンのヒットポイントが残り5点になる大ダメージを与えた。オークはジィゼルの呪文で頭がぼぉーとなって、動けなかった。
 バロンは、お返しとばかりにオーガを攻撃し、これを倒した。

 4ラウンド目、ジィゼルは残ったオークに対し降伏勧告を行い、オークは武器を捨てた。

 一行は、降伏したオークをロープで縛り、証拠の品としてオーガの首とグレートクラブを持ち帰り、きりきり歩けとオークを引っ立ててクラックポートまで戻っていった。


 クラックポートに戻ると、バントラインに捕らえたオークと証拠の品を引き渡し、今日の所は宿に引き上げた。

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 プレイヤーの声

 一行は何とか盗賊団の一味を撃破し、捕虜を捕まえました。これで全て解決とはいかないでしょうが、事件解決には大きく前進したと思われます。

 また、倒した盗賊団は、どうやら一仕事をした後のようで、それなりの宝を持っていました。

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 新たな依頼

 翌日、警備隊が捕虜のオークを尋問して新たな情報を得ただろうと思い、一行はその内容を聞きにバントラインの所へ行った。

 詰め所のバントラインの部屋に通されると、バントラインは何かの書類の束にサインをしていたが、一行が来たことに気づくと、それを止めて、一行に、「オークから盗賊団のアジトの場所を聞き出したので、それを掃討してもらいたい」と依頼してきた。

 ジィゼルとフライキャッチャーが、その依頼を受けるにはやぶさかではないが、もっと詳細を聞かせて欲しいと言うと、バントラインは捕虜から聞き出したことを話し始めた。

 捕虜が言うには、まず、盗賊団の頭目は、毛むくじゃらで背中に羽が生えているとのことだった。
 また、デカブツは、一行が倒したのが最後だったとのことで、これ以上盗賊団にオーガはいないようだ。

 バントラインも、「これだけでは役に立つのか微妙なところだが、何かの手がかりにはなるだろう」と言っていたが、確かにこれだけの内容では、有益な情報は敵にオーガがいないぐらいだ。


 そして、バントラインが傍らに置いてあったこの近辺の地図を広げて指さした場所は、昨日まで一行が警備した範囲よりも遠く、とても日帰りはできない位置だった。

 一行は、ここまで話を聞いては後戻りできないと、この依頼を受けることにした。


(つづく)

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 プレイヤーの声

 ジェラード達一行は、何とか盗賊団の一部をやっつけて、大まかなアジトの場所をつきとめるまで行きました。ここまでは何とか順調のようですが、このパーティにはレンジャー技能を持つ者がいないため、盗賊団のアジトを野外で捜索することになると、困難が予想されます。

 また、この依頼に際し、バントラインは追加料金を出すわけにはいかないが、その代わりにと、キュワライト・ポーションを1人1本の割で支給してくれました。

 この日は時間が押していたため、ここでセッションを打ち切り、続きは次回となりました。

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